2012年4月5日木曜日

コルビュジエのロフトは美しい。

コルビュジエとユニテ・ダビタシオン
  ル・コルビュジエをご存じだろうか?設計の世界で神様扱いをされている、とんでもない建築家だ。かれは第二次世界大戦前後に活躍したフランスの建築家で、近代建築三大巨匠の一人と呼ばれている。どこがすごいのか?それまでのヨーロッパの建築物というものは組積造といってレンガや石などを積み上げて作る者だった。なので窓は縦に長く大きな開口部を設ける事が出来なかった。そんな中コルビュジエはスラブ(床の事)・柱・階段が建築の主流となるというコンクリート製のドミノシステムを提案する。その後、新しい建築の5つの要素を提案。それはピロティ、屋上庭園、自由な平面、水平連続窓、自由な立面という近代建築(モダニズム建築)には欠かせない要素となった。この建築の新しい要素は彼の建築物だけでなく世界中の建築に大きな影響を与えた。日本でも丹下健三などの有名建築家が作った建物に散見できる。

  僕は設計の勉強を始めるまでコルビュジエなんて知らなかったし、コンクリート建築は嫌悪していた。しかし建築を勉強していく中で一つの本にであった。その本は『コルビュジエの勇気ある建築』という。これは安藤忠雄さんが出された本で、初心者でも、そして建築の素人でも読めるような簡単な本なんだが、建物に対する愛がたっぷり注がれているそんな本だ。建築を志す方々、そして家をこれから建てようと考えている方々は読まれると良いと思う。設計屋がどんな事を考えているかなどよく分かるからだ。

一般住居です
  この本の中に出てくる一つのアパートに目が釘づけとなった。この建物の名前はユニテ・ダビタシオン。この建物の1階全部がピロティーとなっている。つまりこの建物は地盤から浮いているようになっていると言う事だ。なのでこの建物の下を人々は通行できるようになっている。そしてこの一見集合住宅に見える建物の中には幼稚園やスーパー、体育館からホテルまでありとあらゆる施設がつぎ込まれている。しかし僕が特に気に入っているのは住居のロフトだ。日本の住宅でロフトと言えば簡単に作ってあり、大きくても人が寝れる程度。しかしこの建物のロフトは広く、寝室にもなるし簡単な勉強スペースにもできる。そして窓側にカーテンさえ入れれば開放的な寝室となる。この建物は1957年の建物。この時代から約55年たったのだが、日本でこの建物よりも素敵なマンションやらアパートって見た事あるだろうか。少なくとも僕は無い。僕が設計したのは別として。。日本が力を入れているのは部材などのようだ。〇○人部屋を作って何畳のリビングがあって、システム〇○で。。設計とはそんな事も必要だろうが、もっと別の次元で物事を考える必要があるのだと思うのだが。。本当によく考えてあるこの建物。かならず泊まりに行こうと決めている。

ロフトから望む
  コルビュジエの事を書き出したら止まらない。が、僕は忙しい。気が付いたら工務店さまのホームページの更新がまだ終わっていないのだ。。って事でまた書きます。





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