2013年9月30日月曜日

ペンギンライターの仕草が美しい

   建築の世界は当たり前だが資格取得が必修のお仕事である。来月と来年の頭に予定されているとある資格試験を受けようと思っている。良い子はそろそろ準備をしなくてはならないと、ふと部屋を見渡した。こりゃ勉強できる部屋じゃない。。相変わらずの本や雑誌、そしてサンプルやパンフレットが散乱しているお部屋である。これではイカンとじわりじわり掃除をしてきたのだが、如何せん6畳のお部屋に収まりきれない程の建築関連資料。って事で、どうすれば快適な事務所となるか考えながら模様替えをした。やればできるもので、現在は床には本が置かれていない。ただベットの上には読まねばならない本が散乱しているが、それは見ないことにした。あれやこれやを片付けていると色んな物が出てくるものだ。その中にZIPPOがあった。ZIPPOとは煙草を吸うためのアメリカンチックなライターである。これにはチト思い出がある。


   僕がまだ京都の小さなアトリエ系の設計事務所にいた駆け出しの頃。まだ今ほど煙草代が高くなかったせいか従業員一同煙草をプカプカさせながらお仕事をしていた。そんなある日、僕は担当した淡路島のとある住宅を設計していた。何日もかかって出来上がったラフな手書きプランを先輩に見せた。だが先輩は僕に手直しを要求したきた。『君はデザインとデコレーションをはき違えている』と先輩は言われた。たまたま僕の机にはZIPPOがあった。それは僕が高校の修学旅行で、なぜか高校生なのに購入したZIPPOである。理由はあえて書かない。そのライターを片手にくわえ煙草の先輩はお教えしてくださった。

   先輩が言うには、ZIPPOのカタチ自体がデザインであり、そのZIPPOに書かれたり貼り付けてあるものはデコレーションであるという事だ。例えば四角いZIPPOの角は丸く加工されている。これは手に馴染み易いための配慮である。またZIPPOはオイルライターだ。これはマッチなどと違い風が吹いても火が消えないため。また内部と外部の2層構造となっているのは外部のフタを閉じることにより火を消すためである。それに重さが素晴らしい。持ったことがある人だけに分る、手に馴染む重さである。またその長辺と短辺の比率は黄金比で出来ている。黄金比とは人間が一番美しいと思う比率であり、煙草の箱もそうだし、言われるまで気づかなかったが、フジテレビの本社もそうやって築かれている。片手で付けれるし、それに妙に可愛く感じるのはそのデコレーションもあるであろうが、やはり黄金比からでもある。これが大きかったらこれほど定番にならなかったであろう。

   たしかに言われてみればそう思う。煙草を吸った経験のある人は分ると思うが、ZIPPOはとても手に馴染む。コレでないといけないといった感じのデザインで出来ている。その上、表面のデコレーションが美しい。多くのアーティストが自分の絵柄でZIPPOを華やかにせいている。僕が持っているのはバーガガールと言われるデザインのものである。実にエエ女なのである。ただ現在の彼女は首がもげている。。

   最近ちんちくりんなライターを発見した。コンビニで煙草を買ったら着いてきたのである。名前はペンギンライター。以前からよく見るカタチではあるが、最初はどうしてこのカタチにしたのか僕には分らなかった。このカタチは、ZIPPOのように親指で火を付けるにはバランスが悪すぎる。下手すりゃ落としかねない。う~んと迷いながら、まあ付録のようなもんだからと思いながら使っていた。だがある時、これは実はよく考えられているのではないかと思うようになった。

   あくまで僕の勝手な思い込みであるが、まず持ち方は、人差し指の第二関節と小指の第二関節で挟むようにして持つ。そして親指で着火する。すると自然と手は丸くる。このライターはオイルライターもあるようだが、僕のはガスライターなのでもちろん風が強ければ消えてしまう。なので自然ともう一つの片手は風から火を守るようにして添えるカタチをとる。あえて描写するとすれば、その両手が蓮の花のようなカタチになりとても美しい。ZIPPOに難癖を付けるとすれば人に煙草の火をあげる時にちょっとだけ緊張する事である。そしてその仕草は決して日本的ではなく『オラよっ!』ってな感じのなげやりなカタチになる。だがこのペンギンライターは両手を添えて実に仕草が美しい。クリステル的な『オ・モ・テ・ナ・シ』感さえある。ただ煙草の付録であるので僕が持っているのはもちろん軽いし、ちゃっち感が否めない。もちろんデコレーションなどはなく、その煙草の名前がプリントしてあるだけである。6000円ぐらい出せばエエ感じの本物が手に入るとは思うが。。宮崎にあるのかどうかは知らん。。

   現在、大阪の建て売り住宅のプランを練りはじめている。机の引き出しの奧から出てきたZIPPOを見つめながら、デザインとデコレーションを綺麗にまとめたいと思ったりしている。

   じゃないと建て売りだ。売れなかったら申し訳ねぇ~

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チト難いかね。。

2013年9月27日金曜日

襖(ふすま)に絵を描こう!

   最近、つとに古民家住宅の設計を相談されることが多くなった。どうやら流行らしい。町並みを美しくする建物を目指している僕としては楽しいし、やりがいのある仕事であるのでありがたい。だが最近ののっぺりとした住宅と違い、古民家住宅っぽい新築というのは余計なお金がかかる。あえて梁や柱を見せたり、壁紙ではなく左官作業を増やすとなればお金がかかるからだ。設計屋の僕としても、正直見積もりを出してみなければ正確な金額がつかめないので大変ではある。予算が少ない場合はやはり削るところは削る必要があり、また場合により部屋が減ることだってある。なので設計屋としては悩みどころではある。


   古民家住宅っぽい新築がどこまで古民家っぽいかは、家主さんのイメージ頼るところが大きい。人によっては外観だけ和風で中身はフローリングに壁紙という人もいるし、いやいや、明治っぽくしたいって人もいる。最近の若い方々は和室はとりあえずあった方が良いとは考えてはいるが、格段和室へのこだわりは少ないようだ。実は和室にこだわろうとすればとことんこだわれる部屋である。だが多くの人は畳と床の間があればそれで良いと思っているようだ。だがそれでは面白みが出ない。なので相談に来ているお客さんに、『襖(ふすま)に絵を描きません』と提案しようかと思っている。

   昭和の半ばぐらいまで、襖絵は襖絵師や芸術家が描いていた。だが現在は表具屋さんでプリントされたものを使用するのがほとんどだ。大抵はどんなデザインにするか工務店やハウスメーカーの担当者から『選んでね♡』と言われ、ハイお終いである。それが一番安いのは間違いない。最近僕が内覧会同行のお仕事で行ったお宅の襖絵は、僕の家と全く同じのものを使ってらっしゃった。わかっちゃいるが、ちょっとショックではある。なぜなら我が家は築30年であるからだ。。つまり30年もの間、進歩していないという事である。


   日本間ほど奧が深い空間はない。昔の家はもちろん和室が多かったが、床の間などがある和室はハレの場であり、来客用の重要な部屋であった。なので襖に絵を入れるなどして、そこだけ華やかな世界を演出していた。だが最近の和室は柱を出さない大壁の部屋が多い。なので少しでも華やかさを出すためには、壁紙の洗濯が重要となる。だが最近、やはり襖絵も重要だと考えるようになってきた。以前にも書いたが、京都のとある寺がお抱え絵師を囲い、襖絵を描かせている(お抱え絵師が復活!!も読もう!)これがあるじゃないか!!

   だがふと思った。僕は襖に日本画またはデザインを描く人を宮崎では知らない。う~ん、困った。。と先ほど知り合いの表具屋の親父に電話した。酔っ払っていた親父は『おるにはおるけど高け~ぞ!』と声のボリュームが大きい。。まあ高いだろう。。プロだもの。。だが値段が高くなるのはこちらサイドとしては、ちとまずい。。う~ん、こりゃまた困った。。と現在は大分県は臼杵市に住む、日本美人協会(美人を見つけたら仲間内でキャッキャ言う非営利団体)の大分支部長に電話を入れた。『なんか良い人知らない?』
 
   すると即答された。『美大生使えばいいんじゃない』言われてみれば、そりゃそうである。美術学生はプロとして世に出たくても出れない人が多い。そんな人々に光を当てるのも悪くないし、そして彼らはプロの方々ほどはお金を取らない。『おお!さすが兄さん。。ええアイディア持ってはるわ~』と言うと、『それに美大生は美人だし♡』と大分県支部長はもの凄い偏見をおっしゃった。。おいおい女と限った話じゃないし。。とは思ったが、考えて見ると汗臭い現場にうら若い美大生(女)。。実にやる気が出てきた!だが思った。。宮崎には美大がない。。すると支部長が『大分には美術短大があるから面接は任せろ!』と言ってきた。。『てめぇ~面接じゃなくて募集でしょうが!!』 

   そんな時に酔っ払いの表具屋から着信が入った。『兄ちゃん(僕のこと)、デザイン屋がふすま紙だけ売ってるからそれ使えばいいんじゃねぇか?』とやはりボリュームが大きい。。親父が言うには襖紙(紙だけで)1枚で3万だそうだ。つまり表裏使うと6万円+襖代金+諸経費である。う~んちと高い。。だが片面だけなら枚数もいらないだろうし金額的には悪くない。。ふとネットで調べたら、さすがである。良いデザインが結構ある。まあ好みにもよるが、さすがプロである。かなり使える。。う~ん、だが結局は美大生の方が安いかもしれない。。悩み所ではある。。

   和室は華やいだものを作った方がいいと思う。襖絵を描くとすればもちろんそれだけお金がかかる。だが数万上がるだけで部屋の雰囲気は変わって来るものである。少なくともプリントのものよりは個性が出るし、お客が来たらびびらせることだって出来る。それに季節ごとの変えを用意するのも面白い

   まあ、人それぞれではあるが。。

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それでは来週!

2013年9月26日木曜日

庭造りをする設計屋

   設計のお仕事はもちろん最初はお客さんとの打ち合わせから始まる。その場で大体の予算を打ち合わせ、そこから家のボリュームを導き出す。その打ち合わせの場で大抵の家主さんが言われる事が、『予算が余ったら庭を造ろうと思います。』という事だ。僕の場合は大抵は、先に庭を考えませんか?という事にしている。以前にも書いたが、庭あっての家であり、家あっての庭ではないと思っているからである。庭のカタチや要望から家のカタチが自ずと決まってくる事があるからである。『でもお庭って高いでしょう?』と言われる。そりゃ高い。人気のガーデンプランナーや専門職の人に設計から依頼して、そして施工するとなればある程度のお金がかかるのはやむを得ない。『どれくらいが目安でしょう?』とよく言われる。だが条件によって金額は違うのではっきりとは言えはしない。

   敷地に高低差があり土留や階段が必要な場合と、そうでない場合

   境界線にフェンスや目隠しが必要な場合と、そうでない場合

   駐車場が2台分、3台分必要な場合と、必要ない場合

   効果的に重機を使える場合と、人力による作業の場合

   オープン外構とクローズド外構 レンガや石張りなどの高価な材料を多用する場合と、そうでない場合

   テーブル、ベンチ、デッキ、テラス、カーポートなどの有無

   使う材料の品質や価格の違い 樹木や植栽の数量

   ざっくり書くとこれらの諸条件で金額が異なってくるものである。なので実際は見積もりを出してみなくては分らない。だがだが庭師さんらも自ら設計をしてそれから見積もりに入るし、設計代金は無料を歌っている所も多い。建物と庭の違いはあるが、設計をやる者としてやはりそこは申し訳ない。なので家主さんから庭について質問が来た場合、僕が庭師さんから教わった料金の目安を教えている。実際は敷地にもよるし、部材にもよるのであくまで試算ではある。また、一部だけ外構を頼むのとは違い、庭全体をプランニングから入った場合である。

   例えば、最低のプランである場合。つまり必要最低限の機能としての外構である所の、駐車場のコンクリート、アプローチを中心に設計施工する場合。建物価格の5%が相場であろう。建物価格が1500万円の場合だと75万円である。そこに約15~20%の諸経費が入ると考えると90万ぐらいだと思う。この場合だと普通に工務店が施工するのと代わりはしない。

   次にデザイン性も考慮しつつ、実用性重視の外構の場合であると8%になるそうだ。このプランであると、駐車場やアプローチを中心に門壁や照明、そして隣地の境界フェンスなどを盛り込んでいるようである。知り合いの庭師が言うには、これで一応は庭らしく見えて来るそうで、1500万円の家の場合だと138万円ぐらいだになるようだ。


   最後に、庭師やガーデンデザイナーが本気で取り組んだ場合。つまり、建物と調和のとれたデザイン性の高い外構と庭の空間を求めるとすれば、11%+諸経費だと言われている。そこには駐車場やアプローチはもちろん、目隠しフェンスやテラスなども配置した使えるデザイン性に富んだ外構と庭のプランが含まれる。つまり設計屋とほぼ同じか、それ以上の金額が請求されるという事だ。1500万円の家の場合190万ぐらいにはなりそうだ。まあプロなのでそんなもんだろう。

   大抵、家主さんは『高いですね。。』と大抵は言われる。もちろんこれより安く仕上げる業者さんはいる。それはあくまで、家主自身がプランニングをした場合である。庭師やガーデンプランナーに設計から入って貰うと考えると、それくらいかかるという事である。僕は『高いんで諦めるわ』なんて言われた場合、『庭は自分で作ったら?』と言っている。

   アメリカなどの欧米の庭は本当に美しい。そして庭造りには30年かかるともあちらでは言う。つまり若い頃からこつこつと庭を作って行くという考えがあるということだ。日本はどちらかと言うと完成品を求めがちである。最初にプランだけぼんやりと考えておき、自分らでこつこつ庭を造ればもちろん安くつく。

   最初に庭あっての建物と書いた。設計士にもよるだろうが、僕の場合は家を作る際には庭から考える。窓から見える風景や車が入ってきた時の動線など自分の知識を総動員して考える。そういった外構の要望から家のカタチが導かれるものであり、むしろそこから入らないと家などは設計できはしない。別にこれは僕だけではない。実際に建築士の試験にはどこに植栽を入れて。。などの課題がでるのが慣例である。これをクリアできないと設計士には合格しはしない。

   僕は設計段階で庭も設計に入れている。もちろんそれは図面上の事であり、実際に作るかと言えば別の話だ。もちろん僕は庭のプロではないのでプロ並みの庭というわけにはいかない。なのでもちろんお金などは一切かからない。だが、実は植栽のお勉強だってしているし、デザインボードも作るようにはしている。僕ら設計士はそんな使い方も出来る。

   以前僕が設計した家主さんからお電話が入った。庭の事についての質問である。なのでいろいろお答えしてあげた。現在家主の嫁さんが一生懸命庭を作っているとの事だ。『楽しいですよ~』とおっしゃっていた。安くて楽しければそれはそれで良いのかもしれない。

   もちろん、がっつり庭師を入れた方が良い場合もある。例えば坪庭や和風庭園などの格式を整えたい場合などだ。だが別にそこまで。。という人は僕らのような人を使えば良い。

   どうせ庭造りは30年ほどかかるのだから。。  

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できれば宮崎県内で。。

2013年9月25日水曜日

内覧会に同行するのも仕事の内

こんなんが沢山あった
   先日も書いたが、先週末に、とある町で開かれた某ハウスメーカーの展覧会に行って来た。僕は建物の内覧会に、新築を希望する人と同行するお仕事もしている。言わば内覧会同行サービスである。実際にハウスメーカーさんらが建てた建物をお客さんと見て、家主に専門的な助言をする、まあそういったないようである。本来なら現場で一緒に見学し、その後の専門的見地から意見を述べるので丸一日かかる。よって場所にもよるが近場で15000円ぐらいはとるのだが、まあ友人なのでジョイフル(ファミレスです。。)のビーフステーキと、ベッピンがいる店で酒をおごるという事で手を打った。

   現場に行ってみると、地面にブルーシートがかけてある。おお、さすがハウスメーカーさん!細かいところに気が付くじゃないか!通常ハウスメーカーや工務店さんの場合、庭を造らずに家だけを作るところが多い。そしてその庭は大抵は土か砂利である。つまり展示会などをすると多くの車が入るためその庭がめちゃくちゃになりやすい。もちろん雨などが降っていたらなおさらである。現場入口には電気屋さんのお兄さんが誘導してくれた。この方は下請けのボランティアだろう。そして受付には女性が2人。きっと社長さんと次期社長の嫁さんのボランティアである。まあ、よくある話だ。電気屋さんなどに工事をさせてあげたので、ボランティアを出せとお願い(命令)をしたのであろう。受付を終わり、中に入ると社長さんと営業さんを含め4人ほどいた。これらの方々を雇うという事は、月に100万の儲け出す必要があるという事だ。う~ん、儲かっとるの~

   僕らが内覧会でチェックするところは沢山ある。全てはかけないが、分りやすいところを書くとすればクローゼットのドアがある。新築の場合、クローゼットのドアを見るとその施工精度がでやすい。例えばドアの一番上がずれているなんて事はよくある話だ。もちろんそれだけで、柱などの躯体がゆがんでいるとは言えない。だが新築でずれが出ていると、経年劣化でずれが拡大する恐れがある。その内覧会のお宅のクローゼットはガッツリゆがんでいた。。つまりここの業者の場合、施工が雑であるという証である。本来なら現場監督が大工さんやそのクローゼットを取り付ける業者さんに対して、『ちゃんとゆがみが出ないように施工してね』と言えばそれで良いはずである。そしてもちろん取り付け工事が終わった後にその部分をチェックすれば良い、というかそのための現場監督であるだけなのだがそこまでは考えが及ばないのであろう。まあ、安いを売りにしている業者さんなのでチャックする部門などはないとは思うが。。

コーヒーがうまかった
   また歩いていたら床から音がした。専門的に言えば床鳴りという。これは多くの理由があるので一概にコレがアカン!とは言い切れないのだが、新築の場合であるとフローリングとその下地の密着がうまくいっていない、または、その下地の水平が確保されていないという事だと思う。僕らが建物を診断する際は実際に足をフローリングに押すように歩く。さすがに新築で出るのは珍しいので僕もびびった。。さすがに営業さんの前ではしなかったが。。

   ふとリビングの外を見るとウッドデッキがあった。ウッドデッキと言っても人口のやつで営業さんは『100年経っても腐れませんよ!』と言われていた。僕の友人は、『100年すか!いいっすね!』なんて言っている。なのでこっそり言ってあげた。『でも家は100年はもたないぞ。。』この人口のウッドデッキは正直値段がはるので僕はお勧めしていない。なぜならその同じかそれより安い値段で、腐りはしないと言われるウリンなどの高級木材が使えるからだ。またその人口のウッドデッキの溝は狭いのが目立った。つまり大雨降ったらそのデッキは池になりかねない。まあ施工はしやすいだろうが、質感は全くない。。僕ら設計屋がウッドデッキを付ける理由の一つとして、部屋の広がりという観念がある。木のウッドデッキとフローリングの色を統一すると部屋の広がりが断然違うからだ。だがやはり人口のウッドデッキであると、そのプラちっく感の色が際立ち、部屋の広がりは感じにくいものである。まあその変を知らんのだろう。。

   帰りにジョイフル(ファミレスです。。)に寄ってお話となった。奥さんは『素敵~』などと言っている。僕的にはどこが良かったのか分らない。聞いてみると『もの凄く広く感じたんです~』と言っていた。そりゃそうだ。この家は48坪の家である。だが友人が作ろうとしている家は30坪。一緒にしてはイカンのである。。営業さんが『坪単価は40万ちょいです』と言っていた。その業者さんの見積もりを見たと昨日も書いたが、そこから推測すると約2200万ぐらいはかかっているだろうと思った。

   僕の結論から言えば

   『高けすぐる。。』

   まあ、ハウスメーカーはサービスも良いし、営業さんもいっぱいいるからね。。

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どう考えたって、
設計屋を通した方が安いと思うんだが。。
あっ、宮崎でのお家の相談はしています。
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2013年9月24日火曜日

ハウスメーカーの見積もりに嘘があった。。


   先週の木曜の夕方、以前僕がパソコンのお勉強で通った職業訓練校時代のクラスメートからお電話が入った。嫁さんが新築を作るらしいのだが、来た見積もりが適正金額かよくわからないので確認をしてほしいとの事だ。まあ一般人には家の見積もりほど理解不能なものはない。まず各部位の名称は分らないだろうし、それが適正な金額かもどうか理解できないだろう。だが見積もりを見ただけではしっかりした回答は出来ない。補助金の有無や敷地の場所により、必要なお仕事量が違うからである。よって役所に行き聞き取り調査、また敷地に行き現地を見て、金曜の夕方にお話をする事になった。

   まずは見積もりより先にハウスメーカーさんが書いた図面を見せてくれた。ぱっと見て思ったのが、う~ん、見た事がある。。僕は職業柄、新聞チラシなどに出る展示会の図面を集めている。さすがに結構な量を見ていると大抵は忘れるのだが、その間取りには見覚えがある。。う~ん。。どこだったか。。と一瞬考えたが、すぐに思い出した。その間取りはまさに僕の家から1㎞の場所に今年の春に出来たお家そのもの。こっそり外資系社員という嘘の肩書きで潜入したお家であった。よく見ると、窓やドアなどの位置は違うが全く同じと言って良い間取りであった。。『これどのくらい相談したの?』と嫁さんに聞く。『2ヶ月ぐらいかな。。』と彼女は言った。なので『もそっと気合いを入れて図面を書け言っとき!』と言ってあげた。

   だが気持ちも分らんではない。一般的に工務店は坪単価にこだわる。『うちは安いですよ!』とするためには設計に力を入れる事、つまり時間をかける訳にはイカンからだ。なのでネット上で拾った図面や、自分のとこで以前作った(もしくは、どっかの設計事務所でつくってもらったデザイン風の家)の図面を使う事が多い。だがさすがに2ヶ月もかけて9割方同じ設計もどうかとは思う。。だが嫁さんが言った。営業さんが、『普通、木造の設計は無料ですよ!』と言っていたと。まずそれは嘘である。。まあ、一般の人には分らないだろうが、工事をするよりも設計は時間がかかるもの。無料って事はありえない。。名目として設計料金を入れていないだけである。
 
   そんなお話をしながら、とりあえず見積もりを見せて頂いた。さすが地元でがんばっているハウスメーカーであるだけあって安い。。とは言いがたい。。まあよく見れば安い部材をを使っているのが目立つ。まあ坪単価は正直言えばあと3万ぐらいは下がるであろうと思われた。このお家は30坪程度の家なので、約90万ぐらいは僕の感覚では高いという事である。つまりそれがこのハウスメーカーの純利益という事だ(本当はもっとある気がする。。)またつらつら見ていると、電気工事代金が30坪で160万と来ていた。僕が最近設計したお家は約36坪で約110万(電気キーなどの、ちと高い仕様です)であったので、やはり高い。そして水道工事代がまた95万と来ていた。僕の36坪の家で65万くらい。。どえらい高いじゃないか。。だが一番の問題はその他にあった。

   建物を建てる場合、『こんな建物を建てるのですが、法律上どうでしょう?問題ないですか?』と役所にお伺いを立てねばならない。これを確認申請という。これは各市町村が定めるところの都市計画区域内にお家などを建てる場合には提出しなくてはいけない。仮に区域外の敷地であると確認申請は必要無く、たんなる工事届けだけ必要となる。

   実はあまり知られていないが、確認申請業務最低12万運動というものがある。これは設計事務所が工務店の下請けである場合、『設計をさせてあげたのだから、無料で確認申請をやってね♡』と言われる事が常習化している。確認申請を作るのにももちろん設計事務所は手間暇かかるのだが、仕事を頂いている関係上強く出れないのが設計屋としては辛いところ。なのでこんな運動が始まったようだ。僕の場合だと通常は15万程度。そして自分の設計出ない場合、つまり工務店の下請けとした場合は大抵は20万ほどでやっている。まあこれが相場だと思う。

   その見積もりには25万と書いてあった。まあどこかに確認申請業務を発注するのであるから、このハウスメーカーとしては5万ほどの儲けをだすつもりだろう。そこはぶ~ぶ~言うてはならない。経費もかかるからである。だが問題はそこではない。実はこの土地は都市計画区域外。つまり確認申請自体が必要無い場所であるという事である。なので本来は確認申請ではなく工事届けのみの料金であって、本当はお客から確認申請費用名目としては請求してはならないものであった。この建築工事届けとは、統計調査に使うのが目的?(間違えていたらごめんなさい)であり、建物の用途や面積、設計者や施工者、施主の職業や工事費などを記入し提出するだけだ。へたすりゃ無料でやってくれるところもある。という事であきらかに素人さんを騙していると僕は思った。

   あえて少なく見積もっても、その見積もりは約200万ぐらいは本当の金額との差があると僕は教えてあげた。『騙しているの?』と友人が怒っていた。だが『そうとは言えない』と言ってあげた。その200万の内には設計料金が含まれているし、営業さんや事務員の姉さんの給料も含まれている。なのでハウスメーカーとしての限界であるとも教えてあげた。まあ確認申請費用は明らかに騙しているが。。

   僕ら設計屋の料金は工事金額の1割程度である。その中には間取りを決める基本設計や、現場の人々に伝えるための実地設計、そして第三者として家主さんの側にたって現場で見張る設計監理が含まれる。そのお家の坪数からざっくり言えば、工事金額は1300万程度。つまり僕ら設計屋が設計で入って頂く料金は130万である。もちろん僕の事務所には綺麗な受付嬢もいない(ホントは欲しい。。)し、営業さんもいない。なのでその金額で何とかなる。そして、もちろんだが設計屋は設計図面を書くのがお仕事。ハウスメーカーや工務店さんなどに負ける図面を書くぐらいなら看板を下ろさなくてはならない。なのでホント一生懸命図面を書く。

   翌日の土曜にその友人夫婦にそのメーカーの展示会があるから一緒に来てくれと頼まれた。僕はホームインスペクションと言う建物の調査もする。本当はインスペクションの中には内覧会調査という専門的な助言をするのも含まれるのでお金を頂かなくてはならないが、友人なのでそこは無料とした。すると営業さんがわんさか。。4人もいらした。。

   そりゃ高いわな。。と思った。。

   まあサービスにお金をかけるという考えなら別にここでも良いとは思うが。。

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実は設計屋が一番リーズナブルなんだが。。

2013年9月21日土曜日

週末はメキシカン・ロック!!


   先週の事、仲の良い18の娘から電話があった。なにやら電話先で泣いている。『おいおい、12時過ぎになくんじゃない。。どうしたん?』と聞くと,男と別れたのだと言う。どうやら男に新しい女が出来て捨てられたらしい。『あら大変だったね~』とは一応言ってはみたが、その後の言葉などは思いつかない。『どうして男はああなの?』と彼女は言った。そんな男を捕まえた君が悪いと口にしそうになったが説教してもしょうがない。『またすぐ見つかるさ』と、とりあえず答えてあげた。30分ぐらい泣きべそかく彼女に『とりあえず元気出せ』的な事を言ってあげる。すると『なにか元気が出る音楽ない?』と言ってきた。即答で『メキシカン・ロックが良いぞ』と僕は言った。もっとダンディーなチョイスはなかったか。。とすぐに思ったが、彼女は『聞いて寝るわ』と言って電話を切った。その後、すぐにメールが来た。『久しぶりに腹の底から笑った:D』と書いてあった。少し良い事をしたと思った。

   これは橋幸夫さまの代表曲の1つだ。もちろん僕かて橋幸夫さまをリアルタイムで知っているわけではない。僕らの世代は橋幸夫さんを知ったのは、ものまねタレントさんからである。はじめてこの曲を聴いた時はやはりびびった。第一、ロックじゃない。。かといってメキシコっぽいかと言われたらだいぶ違う気がする。また『君の唇~マタドールレッド~』って歌詞もすごい。。この曲を笑顔で歌う橋幸夫さんはきっといい人だと思った。

   僕がアメリカから一時帰国した20歳の時、空港でチケットを買おうとしたのだがエコノミーが売り切れ。泣く泣くビジネスクラスの席を買った。もちろん人生で初めてのビジネスクラス。。というかそれ以降もない。。ビジネスクラスはもちろんであるがサクララウンジを使用できる。知らない貧乏ったれの方々のために言えば、サクララウンジはエコノミークラスよりランクが上の席を予約した人々の待合室である。新聞や雑誌はもちろん、ソフトドリンクにビールなど、はたまた軽食まで食べれる素敵な場所である。よっしゃ~満喫しようじゃないか!!と僕は重い荷物をいったん席に置き、足をガクガクしながら『とりあえずコーラで。。』と接待役の美人に注文した。

   さぞかし上品な味がするであろうコーラを片手に風を切って自分の席に戻ると、すぐ隣の席にダンディーなおじさまがいた。よく見ると見覚えがある。。橋。。橋。。幸夫さんじゃないか。。足下には僕が会社からパクった軍用バック。。実に汚い。。えらいこっちゃ。。と思い、『すいませんでした』と僕は謝ってしまった。。すると橋さまは『いやいや、気にしなくて良いんだよ!』と言って下さった。気にしなくてと言っても、アンタは御三家だ!と思い、もう一度とりあえず謝った。そして橋さまの前方の椅子に荷物と一緒に移動した。だが頭の中はメキシカンロック。。だがその顔は清水アキラさんに変わってた。。

   昨晩の事、男と別れてび~び~泣いていた娘からメールが来た。『彼氏出来ましたよ:D』と書いてあった。。『おいおい、先週別れたばかりじゃないか。。』と僕は返信した。すると『酒の勢いで付き合うことになりました:D』と書いてあった。そんなんで付き合うからダメなんだ。。

   若いって素晴らしい。。

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週末は書かないつもりが書いてもうた。。
明日は休みます。。
良い週末を!

2013年9月20日金曜日

ゆる~い商店街

   昼過ぎのこと、コンビニに行って煙草を注文する。ふと財布を見たらまったく金が入っていなかった。1週間前に下ろしたはずだが。。一体何に使ったんだ。。と色々考えたがよく分らん。。だがさすがにうら若いコンビニ嬢の前である。イイ男がカッコがつかない。『ATMありますか?』と紳士的にコンビニ嬢に聞いたのだが、ほほえみ返し。しゃあないので『近くにあります?』と聞くと、『周りは田んぼだらけであるはずないじゃないですか~』とツンデレの彼女は言った。どうも町中まで出ないとATMはないらしい。まあ、我が町は田舎だからしょうがない。。ママよ!と10分ほど僕の愛車を転がし町の中心にある銀行へ向った。すると小さな町の銀行なので駐車場が満員。なので、ついとらんのう~と思いながら近くの公園まで車を回し、そこに駐車した。銀行まで歩いて5分もかかるがやむを得ん。

   銀行までの行く途中に僕の町の商店街がある。しょっちゅうその商店街へ行く僕ではないが、来る度に思うのは『相変わらず流行ってないな~』という事だ。実にゆるい。。ゆるすぎる。。欲しい物が1つも売ってなく、そして発展する意思さえ感じられない。。う~ん。。これでええんかいな。。


   僕の町の商店街は宮崎県内ではがんばっている方ではあるが、典型的な田舎の商店街である。客が入っているのを見た事がないナウイ婦人服屋や、エーコープより品揃えのわるい靴屋さんなどがある。いつものことながら、どうやって食べてるんだとこちらの方が心配してしまう。だが最近ではそれではイカンと町中に音楽を流しはじめた。地元のアマチュアバンドが作ったアコースティックな音楽である。これまたメリハリのない泣きたくなるような音楽である。聞いているだけで憂鬱になりそうだ。もちろん町のためを思ってやっているのは分っているが、僕などは敬遠してしまいそうになる。実際、町中で若者を全くと言ってよいほど見ない。。

   だが飲食店は多い。と言うのも僕の町の役場がその商店街に隣接しているからである。宮崎の田舎の民間企業の給料と言えばもちろんだが安い。20万を超える給料を貰う人はエリート扱いである。なのでみな飲みに行けるわけではない。だが公務員さんらはしっかりとボーナスもでるし、彼らは田舎の悲しさで地元業者との懇談会などがやたらと多い。なので飲み屋さんらはやたらとある。別にそれが悪いとは言うつもりはない。だがそれだけの商店街が流行るかと言えば違う気がする。

   ふと我が町の商店街の将来を考えた。町の中心である商店街には後継者はもちろんいない。お店の店主さんらの平均の年齢は50歳。あと20年もすれば町の中心のお店らはほとんど消えるだろう事は容易に考えられる。もちろん飲みの文化があるので飲み屋さんは存続するであろうが、それが本当に町と言えるだろうか?考えただけでも寂しいと思う。

   僕の知り合いの女性が新築の相談に来ている。その家は町の商店街の真ん中、そして役所の真ん前にあるお店だ。そこを潰して終の棲家にと考えているとの事である。なので僕は、『辞めませんか?』と言っている。廃れたとはいえ、町の中心を民家にするのはもったいないからだ。町の中心であるので貸店舗にしたら十分利益があがるような気がするからである。まあ止めたら僕の儲けは全く無いのだが。。

   僕の町には若者(大抵は40代)の会がある。そこに僕はたま~に顔を出すのだが、その度にこの町を発展させるためにはどうすれば良いのかと意見を求められる。僕の町の商店街は小さな路地が多い。なので僕は空きスペースに若い人々が店を作れるようにすれば?と提案している。車の駐車場などは商店街の周りに沢山ある。なので歩いて買い物が出来るようにすれば楽しいんじゃないだろうか。と若い人々(40歳ぐらい。。)と模索している。若い人々がチャレンジできない商店街ではやはり廃れるものであるからだ。ありがたい事に僕のような若造の意見を皆さん賛同してくれているのはありがたい。だが、そこは飲み屋でのお話。。結局は次の日はみんな忘れているのが悔しくてならない。。

   『街というものを定義するとすれば、若い女性がおしゃれをして出かけたくなる場所』と司馬遼太郎が書いていた。なるほど僕は納得する。商店街と言っても厳密に言えばそこは店舗兼住宅。人が住んでいる。町の発展のために、そこの住人をどかすのはもちろん現実的ではない。だが老いた町にするのはどことなく悲しい。だがその場所に住んでいる人々が儲けがでるように仕向けるべきだと思っている。

   そうでもしないとあと20年後には、僕の町は死ぬと思う。

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飲みながらじゃ決めれんのよね。。
でもカフェにはみんな集まらなんし。。
第一カフェはねぇ~。。

2013年9月19日木曜日

いざ!お月見泥棒に参らん!

   我が家では神様や仏壇に僕が毎朝お供えをし、そして晩飯時になると僕がそれらを下ろす。僕が良い子だからというのもあるが、父親がまったくそういったモンをしないからだ。晩飯時、いつものようにお供え物を下ろそうとして和室に行くと、なにやら縁側に柿や栗がお供えしてあり、その横にはススキが生けてある。ん?なんじゃいなと思ったが、見たくれから言えば明らかに十五夜のお供え物。ふと夜空を見渡せばお月さんが出ている。どうりで涼しいはずである。ふと子供の頃の行事である『お月見泥棒』を思い出した。いつも僕の家に『イケメンのおじさ~ん』と遊びに来る近所の子供らの声が聞こえない事を考えると、この風習は僕の地元ではすたれたのかも知れない。それはそれで悲しいモンである。

   僕が幼い頃などは、この日ばかりは泥棒を半ば公認されていた。泥棒と言ってももちろん盗むのはお供え物である。その日ばかりは子供らは神様扱い。いい気分である。朝の登校時に子供らは既にそわそわしだし、どこから行くか、またどうやって盗むかを無い頭で考える。『何時にどこどこに集まり決起集会するぞ!』と年配者が言う。決起集会といっても年配者が幼い子供らに『いいか。。泣くんじゃないぞ!』と教えるだけの事だ。子供らは夜は恐いのである。そこで年配者から指示が出る。あそこを襲いこれこれこういう手順で盗み出す。家人に見つかったらどこに逃げ込む。そういった子供らなりの決まり事を取り決め、そして実行に移す。子供に取っては城取りみたいなもので実に楽しい。



   ある家などは、けしからん事に、お供え物がある和室まで行くのに、門をくぐりそしてリビングわきの庭を通らねば入れない。和室の裏には竹藪があるのでそこを抜ければすぐにたどり着くのだが、子供らにはその竹藪が恐くて、最初から攻め口とは考えていない。なので子供らはリビングわきの芝生を匍匐(ほふく)前進し、和室にたどり着く事になる。これが実に楽しくてしょうがない。だがその家は、事もあろうに窓が閉まっていた。そしてしっかりカギがかかっている。。やっこさんやりおるな。。とは思ったが幼い頃から鋭い僕は、床の間の脇に明かり取りの小窓にカギがかかっていない事を発見し、用意周到に準備していた竹竿を使いお供え物の餅をかっさらった。『おお~、さすがやの~』と頭の悪い年配者に褒められたのを覚えている。これでこの家は縁起がいい。

   中秋の名月や十五夜は外来の文化であり、9世紀ぐらいに中国から来たと言われている。輸入されたばかりの頃は、都の貴族らが池などで船遊びをし、観月の歌などを歌ったりしていたようである。それらの影響もあるのだろうか、どことなく日本の中秋の名月は風流なイメージであるが、現在のお供え物を見ると、輸入以前から日本にあった農耕文化を色濃く引き継いでいるのがよく分る。

   ススキなどはその典型だ。ススキは稲穂に似ているせいか、アジアの多くの国々で霊力がある植物とされている。秋の七草のひとつ(尾花)にもなっており、またススキのカヤは屋根を葺く素材として利用価値の高い大量に利用されていた。また炭焼きの盛んな地域では炭俵を編む材料として使われるなど人々の生活の有用な植物として位置づけされてきた。お月見の歳にお供えしたススキを水田に挿す風習があったと聞く。挿す事により稲もススキのように丈夫に育つという事であるらしい。確かに昔から水田の脇にはススキが生えている。それらが理由かはよく分らない。だが、何となくその理由の方がロマンがある。

   ゴタクは別にいい。。小腹もすいたこの時間、久しぶりにお月見泥棒に出かけようと思う。だがすでに立派な男の子。隣近所の家に盗みに入ったらガチで怒られる。なので我が家の日本間へ向け、今から忍び足である。

   なぜ忍び足か?

   こんな夜中に餅を食べたら、ママがぷんぷんするからである。。
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近所のガキか母親が既に盗んでいる気もするが。。

2013年9月18日水曜日

ハゲにまつわるエトセトラ

   齢30の半ばも過ぎると、老いを感じるものだ。若い頃と違って徹夜の仕事などはさすがにキツイし、やったらやったで頭が動かない。また従姉妹の娘が、こともあろうに20歳で結婚・出産しやがったため、勝手に叔父さんと呼ばれ、正月には小遣いをやらねばならなくなった。実に歳を重ねるとは嫌なものではある。

   先日、ふと地元の本屋さんによった時の事、僕の名前を呼ぶオッサンがいた。よく見ればどこか見覚えがある。『だれだったかいな。。』と思っていたら、『Wだよ』と彼は言った。『あ~』と僕は返した。


   彼は同郷の幼なじみである。僕らがまだ坊主中学生だったころ、彼の生え際は天然そり込みが激しく、軽度の天然そり込みではあったくせに僕は、彼に『M』とコードネームを付けていた。だが彼はあまりにもそのあだ名が気に入らないらしく、『M』と呼ぶと怒り出す。また社会科の若ハゲの先生に『生え際を馬鹿にするヤツはゆるさん!!』とお叱りを受けたる始末。しょうが無いので、次の日から『W』と呼ぶことになった。それ以来彼は『W』で通っている。だが今日の彼はどうも同窓会で会った1年前とは様子が違う。『彼の髪はもっと薄かったはずだが。。』と思った。。どうも、心なしか以前よりフサフサなのである。

    不思議な事だが、太った人間には『太ったな~』とは言いやすいが、頭の事は、特にかぶっている場合は話に出してもいけない。察した僕はもちろん頭を見ないように心がける。友人だとしても触れてはいけない。『お前は変わらないな~』と彼が言った。だがこちらは『お前だって』とは言い返せないので辛い。。ほろ苦い思いをしながら、近況を話し合う。そして数分後、『仕事あるから行くわ~』と手を振り、M君は僕を背にして歩き出した。彼が背にした事を良い事に、彼の頭をガン見する。するとうっすらと。。というか、はっきりと三日月状の頭皮のラインが頭の裏に出来ていた。つらつら考えみるに、かぶり物をつけた時よりも、今の方が生え際が進行してしまったようで、かぶり物が追いついていないようなのである。また後ろなので、本人も気づいていないのか、それとも僕にヒントを出しているのかは分らない。。伝えるべきか迷ったが、ほっといてあげた。


   するとすぐにF君が入ってきた。このブログに良く出てくる、『アホのF君』である。『見たか~』とまだ彼が近くにいるというのに大きな声で入ってきた。『あいつフサフサだったぞ~』とこちらの思いも考慮せず彼は言う。アホなのでしょうが無いが、彼は生え際が後ろに設定してある同級生などを見ると、小馬鹿にする癖がある。まあ、アホなんで叱ってもなぜ叱られているか分らないんで、ほっといている。

   という彼も最近はM君ほどではないが生え際が厳しい。明らかに横に流すべき髪を前に持ってきている。本屋の真ん中で『スカルプシャンプー、スカルプシャンプー』と小うるさい。あまりにも言うので『お前、そのスカルプシャンプーにいくらぐらいかけているんだ?』と聞いた。すると『3万ぐらいかな。。』と彼は答えた。。へっ。。3万。。効果がまったく無いじゃないか。。彼が言うにはクリスマスまでには髪の毛を伸ばすつもりらしい。僕は彼ほどクリスマスやバレンタインデーなどの記念日にそわそわする男を知らない。そして彼ほど記念日に女性から無視されている人も知らない。問題は髪の毛ではないと思うんだが。。

   その後、立ち話はなんなんでと、F君とうどん屋に行くこととなった。ふさふさの僕としてはどうでも良いのだが、F君は職場のハゲの話などをずっとしてくる。正直、僕はふさふさなのでどうでも良く、そしてうざったい。あまりにも頭の話ばかりなので、『最近、Scienceというイギリスの科学雑誌に、ハゲは空気感染するという記事が出たのでお前も気を付けろ』と嘘を教えてあげた。Scienceという雑誌を彼は絶対に知らないが、それでも権威やブランドにとにかく弱い彼はがっつり信じ、『気をつけるわ。。』とガクガクしていた。

   最近僕は丸坊主にした。単に暑かったからと言うのもあるが、やはり生え際が気になる歳だからでもある。僕が中学校の頃、生え際にうるさい社会科の先生が授業中、『俺は若い頃、お前のような生え際をしていた』と僕の頭をなでなでした。坊主の中学生にそんな事言うもんじゃない。。『将来真っ暗じゃないか。。』とトラウマとなり、まったくハゲてないのに今でもビビっている。。その事件以来、僕は自分の生え際がとても気になる。だがどうやら僕はまだ大丈夫なようで、どちらかと言えば剛の者である。。床屋の美熟女にも『絶対お客さんはハゲませんよ~♡』と言われ、悦にいっている。まあ、ハゲたら単に今のまま坊主にすると思うし、それほど気にしていない。中学の頃から心の準備は出来ている。

   『なあ、ハゲても坊主にすればいいじゃんか。。』とF君に言った。すると『ハゲてたら女にもてないじゃないか~』と彼は言った。

   だから、そこじゃねぇって!!

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ハゲではないが白髪が多くなったな。.

2013年9月17日火曜日

『むくり屋根』と日本人

   先週の続きで『むくり屋根』について書こうと思う。

   世界中を見渡しても『むくり屋根』を本気で作っているのは日本人だけだと先週末に書いた。だがなぜ日本人はその『むくり屋根』というカテゴリーを独自に持ったのだろうか?もちろんコレという理由ははっきりはしない。だがいろんな仮設はたてれると僕は思う。あくまで僕の仮設ではあるが、つらつら書いてみようと思う。

   専門的になって恐縮だが、その一番の理由はやはり構造にあるだろう。僕ら設計屋が家を木造で建てる場合、大抵は和小屋と言われるカタチを作る。和小屋とは、水平材である小屋梁の上に束という垂直材をのせ、その上に母屋という水平材をのせる形式だ。一方ヨーロッパなどではトラス構造または洋小屋と言われるカタチをとる。トラス構造は、大きな水平材と垂直材、そして斜め材である方づえで構成された三角形の小屋組のこと。和小屋の場合、比較的簡単に『むくり』を作る事が出来る。なぜなら梁の上に乗る束の長さを調整すればすむからだ。だが、トラスだと難しい。トラスはその三角形のカタチで力のバランスを保っているので、むくませて曲線を出そうとするには不向きなカタチである。自然と『むくり屋根』という発想はなくなるだろう。

   また神道も関係しているのかも知れない。式年遷宮で賑わう伊勢神宮内宮は、よく見るとむくんでいる。これはもちろん草で葺いているからでもあるが、やはりあえてむくませている。内宮は20年に1度づつ作り直しているわけで、むかしのカタチを微調整しながら今のカタチとなっていると考えるのが自然だ。神様なので威厳があると考えるのはどことなく大陸的である。土着の宗教である神道はそもそも大陸とは違い、偉いであろうが厳しくはない。なので、大陸的な威厳は好ましくなかったのかもしれない。またこの伊勢神宮内宮などの建物がずっと今日まで残ることにより、1つのカテゴリーとして確立されたのかもしれない。
   余談的に書けば、伊勢神宮内宮は明らかにカタチは倉庫だといえる。倉庫を神と崇めるのは日本独特だと言えるが、そのカタチはどことなくカワイイ。これが大陸だとどことなく厳めしい反り屋根の畏敬する対象の神様となる気がする。奈良時代に入り、中国の文化や制度、そして職人らを大量に輸入した日本であるが、伊勢神宮が持つむくりのカタチはそのままのこした。もちろんあの中国式の反り屋根に対する反発もあったのは間違いないだろう。中国と朝鮮そして日本の反り屋根を比較すると、明らかに日本に近づくほどその反りは柔らかい。やはりどこか日本の神様は可愛くないといけないようだ。

   また日本の特殊な身分制度の影響もあるだろう。日本の身分制度はとても厳しかった。江戸時代に作られた士農工商は建物にもしばりがあり中々うるさい。一番分りやすいのが門である。侍は門を持っては良いが、その他の身分の人々は門を持つことが許されなかったと聞く。もちろん例外はあるであろうが、基本厳しかった。だが商人らはもちろんお金持ち。実は侍は商人に頭が上がらないが、身分は上だ。仮に武張った反り屋根もつ家を商人らが作ったらどうだろう。今でも出る杭を打つ国民性である日本なのであるので、いちゃもんつけられかねない。だがむくり屋根であるとどこかお辞儀しているようでカワイイ。もちろん品もある。なので自分の家をおしゃれに作りたい、また威張る必要もない商人らは競ってむくり屋根を作ったのかもしれない。

   僕が幼い頃などは、カワイイむくり屋根を持つ日本家屋が残っていた。だが最近はほとんど見ない。やはりそれは、手間を省きたい工務店の考えもあるし、家主さんらはむくり屋根の魅力が分らないからだと思う。前回も書いたが、最近つとに古民家風の新築を頼まれる事が多い。僕としては町並みを柔らかく調和させるので『むくりませんか?』と聞くのだが、大体はぽか~んとされてしまう。そこまでは望んでねぇ~よという顔だ。。

   シャープな外観が好まれる最近の住宅事情ではあるが、すこしむくみたい気もしている。

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2013年9月15日日曜日

週末はオフ

   この誤字脱字の激しい国語力のないブログを、ご愛読ありがたく思っています。

   さてさてこの度、勝手ながら週末の土曜と日曜、そして国民の休日はこのブログを休ませて頂く事となりました。と言うのも、お仕事が忙しいためです。。消費税アップのあおりを受けた建設業界は最近つとに忙しく、仕事ひぃひぃ、そしてこのブログもひぃひぃでは両方のためにもなりません。また僕は気が付けば休日らしい休日を4ヶ月とっておらず、今日が何曜日かさっぱり分らなくなりました。。よって海自さんの『金曜カレー』のような意味合いのためでもあります。


   ですが土日がさっぱり分らないので、間違えていたら書くと思います。

   よって今日はお休み。。

   確か、明日も国民の休日??

   だったら休みます。

   どうぞ身勝手をお許し下さいませ。

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それでも、
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2013年9月14日土曜日

『むくり屋根』は公家の香り

むくんでます
   僕は設計がお仕事なのだが、最近は『古民家風の新築』を求められる事が多くなってきた。街の景観を大事にしたい僕としては嬉しい事である。古民家風の新築と言われた場合、どの程度に古民家なのか施主さんとじっくり相談する必要に迫られる。僕は設計が本職なワケであり、施主さんはもちろん一般のお方。僕が考える古民家と施主さんの考える古民家には隔たりがあるからだ。人によっては内装を木材で整えたい程度の場合もあるし、外部もトータルで古民家風のを望まれている場合もある。以前僕が担当した家主さんはどうも最近ののっぺりした家が嫌いらしく古民家風の設計をと頼まれた。打ち合わせ段階でお話を聞いていると、どうやら古民家と言うより、数寄屋建築的な建物を望まれているようであった。詰めて話を聞いていると、どうやら内装は普通で外観が数寄屋風という事であった。『ああ、そうですか』と数寄屋っぽい普通の家の設計をはじめた。数寄屋なので『むくり屋根』を提案しようかと思い、担当する工務店さんと相談したら、『ややこしい事はい言わんでくれ。。』とクレームが入った。


   屋根には『反り』と『むくり』と言う手法がある。『反り屋根』はお寺やお城などに使われている下方に反った屋根をいい、『むくり屋根』は公家屋敷や数寄屋建築でよく使われる上方に反った屋根をいう。国の文化財として残っていたりするお城やお寺が反り屋根が多いので、何となく日本は反り屋根が多かったと思われる人が多いとは思うが、実は違う。本当は日本にはむくり屋根の方が多かった。確かに武家屋敷やお城は反り屋根や直線の屋根が多い。それはやはり胸をはっているようで堂々としているからだ。だが武家ではなく庶民の家は直線もあったがむくり屋根が圧倒的に多いといえる。

京都迎賓館
   よくある昔からの町家を見ると分るのだが、むくり屋根で整えてある所が多い。京都の商家などをじっくり見るとよく分るが、どこかゆったりお辞儀をしているようだ。やはりそれは反っていれば威張っているようで商いに影響したのが理由かもしれない。また『反り』よりも『むくり』の方が優雅に見えるのも確かである。

   また農家などは圧倒的にカヤ葺きが多かった。僕が幼い頃までは僕が住む宮崎の片田舎の山間などは、かやぶき屋根が結構残っていたものである。かやぶき屋根はもちろん草で出来ているので、いつかは腐る。その腐るのを出来るだけ長くするためには、反りのある屋根にはまずしない。軒先で雨水が溜ると耐久年数が減るからである。また、もちろん植物であるのでいつかはヘタる。最初は職人さんらができるだけ直線的な屋根を作っていても、そのうち勝手に丸くなる。軒先は特に丸くなるようで、気が付けば自然と『むくり屋根』になっていたようである。

   京都の町並みをじっくり見てみると、むくり屋根の家が結構残っている。それはやはりこの町が武張った街ではなかった証拠だと思う。また京都には公家さんらがいた。公家の文化はもちろん武家とは違う美意識を持っていたようで、京都にある公家の家々はやはりむくんでいて、とてもカワイイ。また京都には日本建築の最高峰と言われる桂離宮がある。また偉くなった人だけが入れる京都迎賓館もある(実は忍び込もうとした事がある。。いつか書きます。。)そしてこれらはしっかりとむくんでいる。

   僕の勝手な解釈かも知れないが、『むくみ屋根』は日本独自の屋根である。もちろんイギリスのカヤ葺きの家のように勝手にむくんだ家はあるにはある。だがそれをわざわざカヤ葺き以外で作り上げたのは日本人だけのような気がする。理由は海外の屋根を見てもむくんでないからだ。。それにはそれなりの理由もある。

   気が付けばもの凄く長~くなるので、今日はここまでにしておきます。

   明日も『むくみ』ます。

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むくみ屋根作りて~

2013年9月13日金曜日

東日本大震災の日の夜空

   気が付けばあの東日本大震災から2年半が過ぎたようだ。早いようでもあり、また遅いようでもある。1つの区切りのようで各地でいろんな慰霊祭をやられていた。そんな中、あるプラネタリウム制作会社さんが3月11日の夜空というものをやっていた。。へっ!?何でだ。。


   そのプラネタリウム制作会社の社長さんが、あの日の夜の星空を再現できるのは我々だけと語ってらっしゃた。まあ、そりゃそうだろうが何か特別あるんかな。。と思っていたら、ナレーションが入った。あの日の夜の星空は本当に透き通ったような満点の星空だった。。ん!?なぜ満点の星空なんだ。。

   僕はそのニュースを見るまで知らなかったが、2011年3月11日の夜の東北の多くの街は停電していたため、普段は街の明かりで見えない星空を仰げたそうだ。またあの日は寒かった。なのでなおさらよく見えたそうだ。僕は宮崎に住んでいるので、もちろん震災の影響は全く受けていない。テレビで燃える町並みをただ見ていただけで、そんな夜空になっているとは思いもしなかった。

   多くの人々が津波という自然災害でなくなったその日の夜は、とても美しい星空であったという証言が沢山ネット上にはあった。さぞかし不安であっただろうし、寒くて寝れなかったであろう事は想像に難くない。そのプラネタリウムで作られた震災に遭った街の夜空を見て、これも1つの供養かも知れないと思ったりした。
   
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がんばれ東北!!

2013年9月12日木曜日

大阪でお家を作ります

   朝方の事、電話が鳴った。知り合いである建設業者の社長さんからだ。『お久しぶりです~』と電話に答えると、『いきなりですが、2軒ほど設計してもらえませんか?』と言われた。『へ。。2軒。。別にかまいませんが。。場所はどこですか?』と答えると、『大阪市内です』と言われた。このお方は以前宮崎の西都市で一緒にお仕事をした大阪の業者さん。どうやら建て売りをはじめたいのだが、設計は僕の以前作った家を気に入っているようで僕に頼みたいらしい。実にありがたい事ではあるが、なんせ大阪。。こっちは宮崎の片田舎である。まあ、何とかしよう。。

   僕は大阪の住宅事情は詳しくないのであるが、やはり土地自体が狭いようで、社長さんは木造3階建てにしてくれと言ってきた。木造3階建ては通常の木造平屋や木造2階建てと比べてはるかに高い設計技術が要求される。考えるだけでも鬱病になりそうな構造計算書という物を提出する必要があるからだ。これを役所に提出する確認申請書に添付しなくてはいけないのだが、構造計算書だけでもA4で200ページを超える。。確認申請書だけでも大変なんだが、これも念頭に設計せねばならず、もちろん構造計算がアウトならもちろん設計は最初からという事になりかねない。。もちろん構造計算屋さんに頼めば20万ぐらいは最低かかるだろうし、そのソフトを自分で買っても20万~60万ほどかかってしまう。。これらの設計を現場も見ずに作る必要がある。景観に配慮した設計を目指す僕としてはハードルが高いががんばらなくてはならない。

   だが心強いことに、その社長さんはパソコンがおできになる。というか僕が教えた。なので僕の足となって設計を手伝って貰わねばならない。もちろん法律的なしばりを役所に行って聞いて貰わねばならないし、そして風の方向や方角、また近隣の様子も写真(出来れば動画で。。)送ってくれるそうだ。そしてお客さんはまだついていない建て売りなので、社長さんとメールや電話で打ち合わせながら作って行く事になる。。と思う。。


   僕としてはもう一つ大事な物がある。設計料金だ。通常設計のお仕事は基本設計と詳細(実施)設計、そして設計監理に別れる。基本設計で間取りを決めて、詳細で内容を作り、設計監理でちゃんとズルしていないか確認をするというものだ。だいたい基本で工事税抜き総額の4%、詳細で3%、監理で3%が相場だろう。正直どのくらい日数がかかるか想像できないが、仮に1軒20万と言われれば2週間ほどで作らねば僕は間違いなく赤字になる。もちろんそんな時は基本設計しかできないし、それもぶっ飛ばして作らねばならず、正直、2週間ほどで良い物が作れるかは分らない。予算と時間が無いと言うことは、出たとこ勝負って事になるだろう事は想像に難くない。。ホントは詳細まで入ってメトロポリタンな建物を作りたいが。。まあ提案してみるか。。

   だがお世話になっている社長さんが男と見込んで僕を指名してきたわけであるので、がんばって作るつもりだ。やはり建て売りを作るかぎりは、ばば~んと即完売にしたい。という事でウォっしゃ~!と朝っぱらから燃えている。どうやら来月からスタートらしいので、完成は来年の春だろう。まだはっきりと敷地は決まっていないらしいのだが、どうやら大阪市内だろう。

   このブログはどうやら大阪の方が多く読んでいるらしいのは知っている。一応はGoogleで確認しているからだ。完成したらここに乗せますので、大阪の方は展示会に冷やかしに行って下さるとありがたい。『絶対景観ブログを見てきました』と言えば、割安になります(嘘です。。)


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2013年9月11日水曜日

狐と狸が出る神社と、狐狸庵先生の話

   僕の友人(ゲームマニア)はとある中堅クラス?の神社の神官さんをしている。神官の仕事はそれほど儲かる仕事ではない。戦前は公務員であったが今は単なる一宗教の職員であり、この神社のようにさほど流行っていない神社などは経営が厳しい。だがこの神社は昔からの由緒ある神社であるので立地条件は素晴らしく、そしてその鎮守の森も青々していて街の景観に大きく寄与している。言わば街のシンボルとしての神社と言えるだろう。ふと自転車でその神社の敷地の横を走っていたら、なにやらコンクリートブロック塀に水に入ったペットボトルが置いてある。また空き缶に棒を差し、風に煽られさぼしい音を出している。きゃつはゲームのやり過ぎで気でもふれたか?と思い、自転車を脇に止めて友人のいる社務所へ向かった。やっぱりゲームをしていた。

   『そう言うけど、猫とか狐や狸が勝手に入ってきて貰った供物をとって行くんよ』と言っていた。彼は大根とか米とかなにやら言っていた。狐や狸とは実に楽しいじゃないか。。とは思うが、彼もそれで何とか生きている。ぶ~ぶ~言うのは筋違いであるのは確かかも知れない。だが、一方で神社は公共の建築でもある。てめえの食い物を守るために敷地を汚く整えるのは何か筋が違う気もする。その後、彼はなにやら言っていたのだが、僕はうわの空で彼が何言っているかよくわからない。。彼だから別に悪いとは思わないが、狐と狸が話題になったので彼のことを無視して、ふと若い頃読みあさった狐狸庵先生を思い出した。遠藤周作先生の事だ。


   狐狸庵先生という名前は勘違いされやすいが、遠藤周作先生が『こりゃあかんわ。。』という言葉からもじった名前であり、先生が朝鮮半島出身者というわけではない。遠藤周作先生と言えば、やはりキリスト教文学が有名であるので堅苦しいお方と思っていたが、あらどっこい、この狐狸庵先生を読んで先生への見方が変わった。実はハニカミ屋であり悪戯っ子で、人に寛容なおじさまと言ったイメージである。そして人生を実に楽しんでいる気がする。その狐狸庵先生であったと思うが、こんなエピソードがある。

   吉永小百合さんと懇意にしていたらしい狐狸庵先生は、ある日彼女の家に電話した。吉永さん本人が電話に出たようで、狐狸庵先生が『こちらは東京都環境事務所ですが、お宅の汲取り式便所がそろそろ汲取りする時期なのですが、明日お伺いしてよろしいですか?』と言われたそうだ。吉永さんがどんな反応をしたかは分らない。今では若干アウト気味のあるお話である。。こんないい大人はやらないどうでもよい事をして楽しんでいる。そんな本である。ダテにネスカフェのCMの『違いが分る男』に選ばれてはいない。

   『だって供物は俺の晩飯だ!』と友人の神職がぼやいた。なるほどこの神社は流行ってい。なので結婚式などもそれほど来はしない。だが歴史は古いので、少しの改善で素晴らしい神社に変わるのではないかと思いアドバイスはしてあげた。


   少なくともペットボトルは撤去して、もっと美しい動物よけを作る必要があるだろう。例えば風ぐるまや竹の風鈴などが良い。少なくとも和様のデザインでなければしっくり来ないのが神社だろう。もちろん色の配置も考える必要があるだろうし、メンテナンスも必要だろうと思う。メンテナンスは近所の小学生ぐらいに任せとけば良いと思う。風車ぐらいは図工の時間に作ってくれそうだ。そすれば結婚する時は利用してくれるかもしれん。。それにやはり神社にコンクリートブロックは似合わない。。なのでそれに変わる美しい何かをすれば、少しは栄えるだろう。『やり方は教えてあげるから、ゲームばかりせず自分で作れ』と言ってあげた。出来るところは自分でやる。そうすれば、ちったぁ~流行る神社にでもなるだろう。儲けも出ればPS4ぐらい買えるだろう。

   友人は、『確かに言われてみれば。。』と乗り気になってきた。彼はPS4を手に入れるためならがんばるだろう。それに彼は別に好きこのんでこの仕事を始めたのではなく、先祖代々そこの神主さんであったので継いだだけ。なので毎日ぼんやりと日々の仕事をこなしていた。もっと楽しい神社があっても良い気がするし、日本の神様は賑やかなのが大好きだ。そうすればきっと神社は繁栄するだろうし、人の出入りが多くなれば、狐も狸も少なくなるだろう。それにその方が彼も楽しそうだし。

   狐狸庵先生の事をぼ~と考えながら出した案であったが、まあよくも次々とアイデアがでたもんだ。。神主さんも狐狸庵先生のように、少しずる賢くそして人生を楽しまなくてはいけない気がしている。その方が街に良い神社を提供できるとも思う。

   まあ、でまかせだが。。

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まあ、いずれ手がけるつもりです。。
この神社の大改装を。。

2013年9月10日火曜日

庭を掃く良い子の歌

   一週間ほど前まではこのブログで暑い暑いと書いていた記憶があるが、ここ数日は大分涼しい気がする。ふと僕のパソコンのガジェット温度計を見れば27度を指している。格段に温度が低くないところをみると、暑さに慣れたのか、それとも今まで暑すぎたかのどちらかだろう。やっと秋口に入ったという事だろうか。いつも自分の小部屋に閉じこもり、パソコンで仕事をしている僕としては仕事をし安い季節となったということだ。

   建築のお仕事をする人間は、自分の仕事を増やすためにどうしても資格を取らねばならない。理由は知らないが、建築関連の資格は大体秋口に募集が始まる。消費税が上がることを見越して建築業界は忙しいのだが、これらの資格も勉強しなくてはならない。正直この世界に入るまでこんなに勉強する必要がある世界だとは思わなかった。僕がやるホームインスペクションや損害保険の鑑定もこの時期だし、その他に宅建もインテリアコーディネーターも取得しようかと考えているので忙しない。最近の日課になってきた、良い人に見せるための庭掃除をしながら、そろそろお勉強の季節に入ったなと思った。ホントはのんびり焼き芋でも作りたいのだが。。

   今日は高校の先輩に飲みに誘われていたのだが、どうしても忙しいのでいけなかった。。残念だがしゃあない。ちゃっちゃか仕事を終わらせねばならんからだ。。はぁ。。

   って事で音楽でごまかします。椎名林檎さんで『小さな木の実』です。秋といえばこの歌かな。。と庭を掃きながら思いました。

   どうぞ。

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焼き芋つくりたい。。

2013年9月9日月曜日

アベノミクスはうわの空

   先日ここでも書いた剛田さん(仮)(スモールハウスを作るかも?も読もう!)の工務店へ行ってきた。知り合いが家を設計して欲しいというのだが、土地がない。だが剛田さん(仮)の工務店は不動産もやっているという事なので土地の相場と実際の土地を見せて欲しいと要請したら、すぐに来いといかにもなメールが来たからだ。夕方過ぎ事務所にお邪魔したら、『よ~来たな』とガラ声。。ではなくハスキー声の彼女が言った。その工務店さんのすぐ裏には8つに分譲された土地があるとの事で、社長さんが見せて下さった。おお~なるほど、良い土地だとは思ったが、どうも建っている家々をどこかで見た事がある。よくよく見たら、大手のハウスメーカーの建物だらけだった。工務店の裏なのになぜ大手ハウスメーカーなんだ。。

   どうして自分らで作らないのか?と聞いてみた。すると作りたいのだが、どうしても大手の展示会場へお客さんが行ってしまうので、お客さんを捕まえることが出来ないと言われていた。ああそうなんだとは思ったが、だがそこは工務店である。僕の経験で言えば、工務店さんが自ら作った家で展示会を1つでもやれば、大抵は数件の仕事はまとまるモノである。なので、何故しないのか?と聞いてみた。すると社長さんが、『うちは展示会するほどの家は作っていないんだ』と言った。。社長さん。。そんな事大きい声で言うモンじゃねぇ。。



   どこの工務店もそうだが、図面を自分らで叩き上げる(設計する)のにそれほど時間をかけれない。と言うのも、オプション制の家であれば、そのオプションごとの見積もりを作らねばならず、またその図面も書かねばならない。人数が多い会社ならいざ知らず小さい会社なら、やはり設計はありきたりな感じになってしまうのはやむを得ない。40時間もかければがんばった方だろう。という事で展示会したいのだが、出来上がりは注目を集めることができない家となり、また実際人が来ない。明らかに悪循環である。なので設計にもう少し予算を付けて時間を割いたらいい家が出来るんでは?とと提案した。というのもその工務店は設計料はゼロ円であるからだ。つまり設計料金という項目で見積もりには上げないという事だ。すると社長さんが『だがな。。確かにそのとおりではあるんだよね~』と言った。
   よくよく考えてみたら、宮崎にある大きなハウスメーカーでも見積書の中には設計料金という項目はない。最近携わった家のケースで言えば、敷地の整備のために僕らサイドが出した見積もりは88.5万円。これは下請け業者がそう上げてきたのでそのまま渡した。僕らとしては儲けは出すつもりない。つまり原価だ。だが大手ハウスメーカーさんは驚きの165万円であった。つまりこの敷地整備の項目の中に設計料金や営業費が入っているという事だ。

   ではなぜそんな項目の中に設計費用などが入っているかと言えば、宮崎では設計費用を払わない文化が定着してる事。また工務店には坪単価を気にする文化がある。工務店やハウスメーカーとしては『うちは安いですよ!』とお客さんに言いたい。また『設計費用はうちは無料です!』とも言いたいようだ。まあそう言わねばお客さんも『他社はもっと安いですよ~』と言ってくるからでもある。なので別項目に入れている。。というよりちょろまかしている。。

   僕は家を作る時は設計屋と工務店は仕事を別けて発注した方が家主さんとも良い関係が出来るし、良い家も出来る。また総合的にはお安く出来ると思っている。なぜだか知らないが、設計屋の給料は、国家有資格者であり膨大なその仕事量であるのに、大手ハウスメーカーの営業さんよりも安い。。それに設計屋は間取りの事を常日頃から考えているので家主の要望に応えられる力量もあるし、工務店と違って別口で料金をもらえば時間だって数ヶ月は割ける。また工務店も事務仕事の大幅な時間短縮が可能であり、家を安く提供できる。つまり良い家を安く作れるので次の仕事にもつなげやすいはずである。

   『今何いくつ稼働しているの?』と聞けば1軒だという。。今は消費税増税の駆け込み需要で建築業界はもの凄く忙しい。。こんなご時世1軒というのも酷い話である。もうちょっとがんばれば良いじゃんとは思った。。だが剛田(仮)姉さまが言うには、『みんな同じ事を思っているんだけど会社自体が成長しようという意思がないのよ~』と言われてハタと気づいた。だから田舎はいつまでも田舎なんだ。。はぁ。。

   まあ田舎ってそんなもんだよね。。


   よって社員は給料が上がらないし、結婚しないんだな。。

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これでホントにええんやろか。。

2013年9月8日日曜日

オリンピックと新国立競技場

   おめでとうございます。

   実にめでたい。東京オリンピック2020年開催のことである。正直いえば、昨日からハラハラして眠れなかった。いつも僕は夜2時ぐらいに寝るようにしている。仕事であったり資料を読みあさるからだ。だが夕暮れ時にマドリードが追い上げているというニュースを見たせいで、どうもそわそわ。心が落ち着かない。こりゃ仕事にならんわい!とさっさかベットに入った。だが寝れない。今日は僕のひい爺さんの37回忌。なので親戚が泊まりに来ているのだが、我が一族そろってスポーツ馬鹿。なので親戚も寝れない。。だがさすがに法事などで今日は寺に行かねばならない。なので寝不足になってはイカンと強引に寝た。寝たは良いのだが、恐い夢ばかり見ていたようで、子供じゃないのに『恐いよ~』と目がさめてしまった。朝の5時ちょうどの事である。

   時計を見て、スワっ!オリンピックはどうなった!とベットを飛び出し離れにある本家へ向かう。すると父親がいきなり怒鳴っていた。『お前車のカギどこやった!』僕の父親は地元の観光協会で働いている。どこかの大学か?の野球チームが合宿で僕の町に泊まっているので、父親は毎朝6時前に野球場へ行きゲートを開けねばならない。だが車のカギがどこに行ったか分らないようで、朝からぶち切れていた。父親が怒っているところを見て、『ああ。。東京は負けたんだ。。』と思い、負けたんじゃしゃあないと、一緒に車のカギを探し、ついでに野球場までグランド整備について行く。そしてさっさか帰り法事のため庭の掃除をした。そして朝飯の時間となり、台所に戻ると、ちょうど7時のニュースをやっていた。すると、なにやら滝川クリステルが『お・も・て・な・し』と言っていた。。『ん!?なんなん?』と母親に聞くと、『決まったよ東京に!』と言われた。。遅せ~よ。。親父もはよ言えよ。。


   2020年のオリンピックにそなえ新国立競技場を建て替える計画がある。そのデザインは建築家である安藤忠雄氏が審査するコンペで決まった。コンペを勝ち抜いたのはイラク出身でロンドンを拠点に活動するザハ・ハディドさんという女性の建築家だ。曲線と直線をダイナミックに扱うその斬新な作品でロンドンオリンピックの水泳センター、スコットランドのリバーサイド博物館、イタリア国立21世紀美術館などを設計されている。2004年、『建築界のノーベル賞』とも言われるプリツカー賞を受賞しているようでもある。だが僕は彼女の作品はどうも好きにはなれない。僕にはこの新国立競技場は、どうもカブトガニかカナブンに見えてしゃあない。。だが建築とは外面で作るモノではないのは僕かて設計屋の端くれ、よ~わかっとる。やはり彼女を選んだ理由というモノがある。どうやら今回選ばれたザナさんの作品は、内部の圧倒的なスケールや、構造と内部の一体的な空間のすばらしさ、またその実現性で選ばれたと聞く。まあ、日本を代表する建築家である安藤さんらが携わったのであるから、それなりに素晴らしいモノを作って下さると思う。。しかない。。だがやはりカブトガニかカナブン。。まあイランやロンドンにはカブトガニやカナブンはおらんのかもしれない。。

   だがこの新競技場のコンペは僕らの業界ではすこぶる評判が悪かった。その応募資格は、以下の通り。

   応募者の代表者若しくは構成員が次のいずれかの実績を有する者であること。

 ① 次のいずれかの国際的な建築賞の受賞経験を有する者
1) 高松宮殿下記念世界文化賞(建築部門)
2) プリツカー賞(建築家のノーベル賞のようなもの)
3) RIBA(王立英国建築家協会)ゴールドメダル
4) AIA(アメリカ建築家協会)ゴールドメダル
5) UIA(国際建築家連合)ゴールドメダル

 ② 収容定員 1.5 万人以上のスタジアム(ラグビー、サッカー又は陸上競技等)の基本設計又は実施設計の実績を有する者

   どうりで僕が呼ばれないはずである。だが新聞1面広告を打ったらしいのだが、こんなハードルの高い資格を有する日本人ってどれくらいいるのかわからない。正直、新聞1面広告を打って大々的に若手に夢を持たせるものよりも、有名な人にメール送ればいいんじゃねぇ?とさえ思うレベルだ。。少なくとも若手はまず参加はホボ無理なコンペである。。イギリスであったか、数十年ぶりに国の硬貨のデザインを変えるのに26歳の若手のデザインを採用したと聞いた。もうちょっと日本の建築界も若手に門戸を開いてくれれば良いのにと思った。

   だが、とにかく2020年が今から楽しみだ。今日の昼に寺で開かれた僕のひい爺さんの37回忌で、一族郎党もろとも東京オリンピック2020に行くと採決された。これから日本経済は良くなるだろうし、長い長い閉塞感がある日本だが、皆あかるく前に進めるだろう。もちろん震災の復興も忘れてはならない。原発の問題もある。だがこれらの問題を乗り越えて良いオリンピックに出来れば良いなと思っている。

   今夜はただただ、おめでとうございます。

   そんな気分だ。

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