2013年12月26日木曜日

今年もお世話になりました


  2011年の12月28日から始まったこのブログも、もうすこしで2年のアニバーサリーとなる。正直言えば、自分で言うのもなんだが、こんなに続くとは思わなかった。続いて1週間じゃね?と思いながら始めたのだが、気が付けば情報発信のよいツールとなっている。

  さてさて、今年の更新はこれまで。正月開けまでお休みを頂こうと考えております。いろいろこのブログのメンテナンスをしようと思っているからです。すこし、HTMLをさわろうと思っています。

  また、このブログは人気ブログランキングと日本ブログ村に所属しておりまして、多くの方々がこれらのサイトからこのブログに入っていただき、日々感謝しております。実を申せば、このブログ村のカテゴリーを正月を期に変更しようかと考えております。

  具体的には現在所属しているカテゴリーの『宮崎県』と『宮崎その他の街』のカテゴリーを別の何かにと考えております。確かブログ村には景観に関するカテゴリーはなかったと思いますので、『街づくり』とか。。う~ん。。宮崎県の『日向市』か『延岡市』。。まあ、そんなところに所属すると思います。ちなみに『住宅診断』というカテゴリーもあるんですが、そこには所属するつもりはありません。というのも以前所属したらぶっちぎりで1位すぎて、なんか申しわけなかったからです。

  来年は1月4日から書き始めようと思います。

  それでは良い年末を!

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一年間、本当にありがとうございました。
でも、普通に仕事しているので、建物のご相談は
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2013年12月25日水曜日

既存住宅売買の瑕疵保険とインスペクションについて

  今日2本目のブログです。

  気がつけば、正月まであと。。1週間もない。。まだ今日は20日ぐらいじゃね?と思っていた僕ではあるのだが、別に慌ててはいない。というのも正月だからといって別にたいした予定はなく、普通に仕事とお勉強をしようと思っているからだ。何も好きで仕事や勉強をするのではない。せねば追いつかないのである。まあ、好きでこの世界に入ったのだからやらねばならない。だが酒飲みはもっと好きなんだが。。そこは我慢だ。。

  今年の正月に作ろうかと検討しているのが、インスペクション用のホームページ。実は僕が所属する宮崎県は日向市にある設計事務所にはホームページなどはない。かといって建物のホームページを作るつもりは僕にはなく、あくまでインスペクション用のホームページを作ろうと思っている。というのもインスペクションが一番忙しくなるのは年度末。引っ越しシーズンだからだ。それまでに何かしら作っておこうとは思っている。でないと僕がやるインスペクションの窓口はこのブログの右のメールボックスのみ。一体どんな事をやるのか?料金はいくらか?どういったメリットがあるのか?を説明するページがどうやら必要となってきたからだ。またインスペクション用のレポート冊子も新たに作ろうとは思っているので、やらねばならない事がたくさんある。。

  実は今年の夏に国土交通省からインスペクションのガイドラインが発表された。それは僕が以前からやっているマンマではある。国土交通省としてはこのインスペクションガイドラインを示すことにより、中古住宅の円満な流通を模索しているようである。というのも中古住宅は当たり前だが瑕疵はつきもの。それを隠して販売し、後々に揉めたりするのが後を絶たないからでもある。またインスペクションのガイドラインが発表されたことに伴い、各保険会社から『既存住宅瑕疵保証保険』というのも販売され始めた。これは住宅を売買する前にインスペクションをかけることにより、『追加で瑕疵担保保険も入れますよ!』という保険だ。つまり売買後の数年間で、構造耐力上主要な部分と雨水の浸入を防ぐ部分に『隠れた瑕疵』があった場合、その修補費用などを支払うためのインスペクションだ。売り手にも買い手にも良い保険だと思う。まだあまり知られてはいないのだが。。

  僕が以前からやっているインスペクションとは、住宅のかかりつけの医者のようなものであり、まさに住宅診断といえる。その住宅を買うための判断材料となる情報の提供であったり、修繕するタイミングなどのアドバイス、また売り主との共通の認識を作るためのレポート作成であったりする。保険のインスペクションの場合はあくまで保険のためのインスペクションであり、金額は一律で安く決められており、どちらかと言えばチェックシートにチェックを入れるような作業だと考えている。だが保険のインスペクションは始まったばかりであり、不明な部分が多く業界が混乱しているのも確かだ。もう少し保険屋さんと詰めて話をしなくてはならないとは思っている。

  だがホームインスペクションも瑕疵保険用のインスペクションも重要なのは第三者性。例えば自分が設計施工した建物をインスペクションするのは保健用のインスペクションでは原則禁止されている。これが僕が所属するインスペクション協会の場合だと、依頼者に書面で通知した上で印鑑と署名をもらう事が最低限の義務とされている。またインスペクションをかける住宅が取引のある会社である場合なども同様に書面に印鑑と署名をもらう事が必要だ。そりゃそうだろう。知り合いの工務店などが作った家であるのに、隠してインスペクションをかけるのは依頼者を騙す行為であるからだ。

  なのであるが、実はインスペクションの不正行為もすでに散見されている。たとえばとある住宅メーカーでは『第三者がインスペクションをかけてます!』というのがウリなのであるのだが、実はそのインスペクターは社長のお友達。それにそのインスペクションをやっている人が、そのハウスメーカーの住宅を設計していたりする。また今までかけたホームインスペクション総数が数万件とホームページに書いている九州のとある小さな調査会社もあったりする。そんなにインスペクションかけてたら、業界大手ではないか。。それは、その他のインスペクションもかけてなら分るが。。まあ、それ程インスペクションが九州で流行っているわけではないので、誇大宣伝すぎるだろう。

  つい数年前までインスペクションをかけに行ったら、不動産屋の親父さんが現金持って現れてたりして現場は困惑していたインスペクション業界であるが、いまでは大分マシになってきたように感じている。これもインスペクション業界の方々の努力の賜だと思っている。僕もこの業界の一員としてしっかり良い方向へ導くことにより、より良い中古住宅の流通のあり方を追求して行ければとは思っている。とはいいつつ宮崎ではまだまだインスペクションは知られていないんだが。。

  来年開けから九州全域でやることにはなりそうです。今のところは、相談等ございましたら右のメールボックスまで!

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今年もお疲れ様でした。
メーリークリスマス!

年の瀬だよ忠臣蔵!!

  今日は25日、すっかり忘れていたが、がっつり年末である。僕はてっきりまだ19日ぐらいだと思っていたのが凄い。。数日前にお客さんと電話でお話をした時に、まだ10日ぐらいと思っていた僕は、『年末までに一度ご訪問しますね』と言ったら、『年末はうちもいそがしいので。。』と言われ、まだ年末までエラいあるんじゃ。。と僕は困惑。。へっ!?と返してしもうた。。実にお客様には迷惑をかけてしまった。これも年の瀬だというのに全く日常と変わらない設計業務の性だとはいえ、申し訳なく思っている。大体正月も働いているので年の瀬と言われても実感がわかない職業ではあるのだが。。

  だが子供の頃などは年の瀬となるとわくわくしていたものだ。お餅をつき、テレビ番組はなにがあるのか新聞をかじりついて見ていたりした。僕が小さい頃の年末のテレビ番組は報道番組かまたは時代劇が定番である。またその時代劇は赤穂浪士の討ち入り事件がよく放送されていた。それが恒例というか当たり前の年の瀬の日常のようなものであった。

  僕はその忠臣蔵を見ながら、子供心にテレビ局の力のいれ用を感じ取っていたような気がする。その題名はもちろん『忠臣蔵』が多かった気がするが、中には『必殺・忠臣蔵』『女たちの忠臣蔵』などや、『〇〇テレビ局開局〇〇周年記念番組 忠臣蔵』や『12時間超ワイドドラマ忠臣蔵』『24時間忠臣蔵』と、あんたらどんだけ忠臣蔵が好きなんだ!と言いたくなるものまであったりした。

  中には、なんでもありの忠臣蔵もあったり、やけくそ感のある忠臣蔵もあったりした。年の瀬なのでテレビ局の方もやっつけ仕事なのかどうかは知らないが、とある忠臣蔵では松の廊下で浅野内匠頭が吉良上野之助に斬りかかる重要なシーンで、宇崎竜童さんのバラードが『ベイビ~♪』と脳天気に流れてた。またなぜか内匠頭の遺骨を赤穂城へ埋めたり、やたらとお色気シーンが多かったりしていた。まさに突っ込みどころ満載の忠臣蔵である。

  驚くことに、いまの若い方々の中には忠臣蔵も知らない人が多いのだそうだ。まあ、親が見なければ普通は見ないだろう。だが日本人として忠臣蔵ぐらいは知っといた方が、日本で住む上では面白いんだが。。と僕などは思ってしまうのだが、どうだろう?

  今年はどこかの局で忠臣蔵をやっているのかも知れないが僕は知らない。まあ、宮崎ではどうやら流れないようではある。まあテレビ自体は殆ど見ない僕ではあるが、あの『殿中でござる!』を聞けば何となく『年末だね~』と思ってもうたりしてしまうんだな。。

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今日はあと1本ほど書きます。

2013年12月24日火曜日

走れ小学生!!

  一昨日にこれからは『ブログを朝書くぞ!』と宣言しておきながら、昨日はガッツリ深夜に更新してしまった。。忙しかったとは言え、実にかっこ悪い。という事で朝っぱらからブログを書きます。


  大体僕は朝は6時前には起きる。夜は毎晩2時まで仕事やお勉強をしているので起きるのはとても辛いが、薪ストーブに火を入れる必要があるため、この時間に起きるようにはしている。低血圧の僕にしてはよくがんばっていると思う。そして火を入れて着替えを済ませ、少し時間ができたら最寄りのコンビニっぽい酒屋まで煙草を買いに行く事もある。最寄りと言っても1㎞ほどあるのだが、自転車でシャアーと飛ばしている。酒屋までの行きずっと下りなので、この時期は実に寒い。今日も早く起きたので我がルイガノ3Sにまたがり、酒屋に向かった。

  出発したのは6時40分ほど、下りなので5分もかからんと酒屋につく。酒屋の親父とちょちょっと話をし、そして煙草を買い、さあ帰ろうと自転車に乗ろうとしていると、背後から『おはようございます!』と大きな声で挨拶された。近所の小学生だ。他県はどうなのかは知らないが、宮崎の田舎の小学生は通学時に出会った人々全てに挨拶をかます義務を負っている。宮崎市内などであると、さすがに出会う人も多いわけで挨拶をかます事はないだろうが、僕の地元ではやたらと挨拶に気合いが入っている。ふり返ると近所の子供らが僕に敬礼をかましていたので、思わず僕も敬礼をかました。

  だが彼らを見ると、恐ろしいくらい寒々しい。いくら宮崎が南国だからと言っても朝方は6℃である。そんな中で男の子らは、僕の田舎の小学校の不文律である半ズボンだ。未だに君はドリフか?というような半ズボンも見受けられる。僕が小学生の頃も、もちろんドリフ式半ズボンであった。冬などは太ももと手が寒くて勉強できなく、手は必ず太ももの下に置いて授業を受けていたものだ。またある時、東京から転校してきたO君が、青い縦じまの入った長ズボンをはいて登校してきたのでカルチャーショック。ひょっとしたらイタリア人か?と噂になったりしたのを覚えている。。

  しかし思うのだが、小学校はもちろん勉強をするところなのであり、別に半ズボンでなくても良いはずだ。どう考えても寒い。。大人である僕でさえ暖房効いた所で仕事をしてても、膝当てがなければ寒いのに、半ズボンとはどうだろうかと不思議に思う。また、ここらの小学校は朝8時に始まるのだが、これを9時ぐらいからでも良いんじゃないだろうか。僕の家からだと小学校まで4キロあるわけで、家を6時30分ぐらいには出る必要がある。どう考えてもその時間に出るという事は、ご飯をつくるお母さんらの負担はとても大きいと思うからだ。また朝両親が車で送っても良い気がする。大体僕の地元の出勤時間は8時なわけで、授業開始が9時であれば、子供らは朝から1時間ほどは外で遊ぶ気がするので健康的だし、昔と違い最近は僕の田舎でさえ子供は少ないわけで別に親御さんが車で連れて行っても交通渋滞などはしない気がするんだが。。カリキュラム的に無理なんだろうか。。その辺はよく分らない。教育委員会はそんな事考えた事はないんだろうか。。

  『そんじゃ~ねぇ~!』と子供らは走って僕の横を通り過ぎていった。学校まで4キロあるので、小学低学年の生徒などは走らなくては授業に遅れて先生に怒られる。そんな事を思いながらぶっ飛ばして家路についた。僕も急いで帰らないとママに怒られるからだ。まあ、怒られたが。。

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さ~て、夜2時までがんばろう!

2013年12月23日月曜日

小さな家の夢を見る

  設計のお仕事はもちろんだが、建物の事ばかり考えている。こんな家が面白い。いやこんな家だ。こんな間取りだと、こういった生活ができて楽しい!そんな事ばかり考えながら、もしくはブツブツつぶやきながら鉛筆ニギニギして図面を書いている。もちろんだが、大量のボツがでる。別に数打ちゃ当たるというつもりでボツを量産しているわけではなく、書いているうちにキラリとしたアイディアが出てくるわけで、その一瞬のために書き殴っているつもりだ。だがこのキラリがすぐに出てくれば良いのだが、これが中々出て来ないわけで、毎晩脳みそがどろどろになる感覚を味わっている。そしていつも『アカン!こんな時間や!寝よ!』と毎晩2時にぶっ倒れながら寝ている。まあ、プランを考えている時は大抵はこんな感じだ。だが、どうやら僕は寝ている時も建物の事ばかり考えているようで、建物の夢ばかり見る。これが現在作っている家の夢なら良い。だが大抵は全く見た事のない敷地の、どうやら僕が設計したお家の夢である。。朝起きる度に、一体どうなってんだと自分の脳みそを分析したくなる。だが昨日見た夢は妙にリアルだった。。なぜなら敷地は、僕の実家の裏にある果樹園で、その家はスモールハウスであったからだ。

  僕の家の裏の果樹園は前面道路から20mほど入った場所にあり、どことなく鍵の様なカタチをしている。鍵の膨らんだ部分に母親が植えたゆずや桃の木が植わっているとような感じの敷地である。100坪ぐらいはあるだろうか。西側は昨年できた高速道路が通っており、そして南側に小さな道路が通っている。北側は杉の木が植わっており、そこで毎日の風呂用の薪を調達している。そして東は竹林がある。またその道路から入る通路?は幅6mほどあり、その通路の東側には父親がビニールハウスで作った、汚ったない薪ストーブ用の薪置き場となっている。

  どうやら夢の中の僕は、その我が家では評判の悪い汚いビニールハウスをぶっ壊し、5坪ほどの設計事務所ととても小さい自宅を作ったらしく、その前面のウッドデッキで友人のM君(現在はペットフードメーカーの工場長だが、芸術家肌)とコーヒーを飲みながら打ち合わせをしていた。どうやらM君は僕のところの従業員らしい。

  そのスモールハウスの内容はというと、南側にウッドデッキがあり、そのデッキ部分が応接スペースとなっていた。もちろん雨ぐらいはしのげるように折りたたみ式の軒がついている。そのデッキの南側にトイレとシャワールームとランドリー。そして北側が設計事務所であり、その事務所の奧が僕のプライベートとなっているようである。また建物奧には薪ストーブ用の薪を収納するための棚がずらりと並んでいて、その奧には車置き場と物置があった。外壁はその多くをレッドシダー(木材です)とモルタルで仕上げており、そして高床となっていた。僕のプランにしてはえらいシンプルだ。。

  事務所内部はというと、壁紙はほとんど使っておらず、妙にお金がかかっている。塗装で全体的にグリーンとブルーを明度の高く彩度の低い設定で整えているようである。またトイレなどはなんと木で囲われて、ちょっとびっくり。まあ特殊な塗料を塗ればむしろ安く上がるか。。そして床は靴履きのためタイルカーペットである。そして窓にはフレームがほとんどないペアガラスのLOW-Eを採用していた。そして設計事務所には必ず必要なカタログなどを置いておく棚は、奧の板とフレームには塗装を入れてエライ乙女チック。そして事務所の脇にはミニキッチンが置いてあり昼飯ぐらいは缶単位作れたりするようだ。事務所の中に個人用のスペースを確保するために仕切りがやたらとある。。なんでだろ。。


  プライベートの部分はとてもシンプル。ベットの前面にパソコン用のスペースがあるだけ。そしてその奧には夏用と冬用の服を仕分けして置いておけるようにウォークイン・クローゼットが配置されており、自分で言うのもなんだが良くできている。スペースはクローゼット以外の部分で2.2m×2.5mほどで実に狭いがまあそれで十分ではある。というか今と変んない。。

  どうやら中々エエ夢見たようでニヤついていたらしく、今日はがっつり寝坊した。『いつまで寝てんの?』という母親の怒声で目が覚め、昨晩のボツが散らかっている我が6帖の部屋を見つめて絶句。。がっつり朝から現実に戻されてもうた。。

  だがこの妄想力こそ設計のお仕事には重要なわけであり、その妄想があるからこそ設計は一気に書き上がる事もある。だが願わくば、頼むから今煮詰まっているお宅の夢を見たいのだが。。

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やっぱりブログは朝書こう!

2013年12月21日土曜日

無駄なオ・モ・テ・ナ・シ

  2020年の東京オリンピック開催に向けた準備が始まろうとしている。僕は宮崎の田舎町に住んでいるので、実際に東京ではどうなっているかは知らないが、ニュースを見ているかぎり、まあそうなんだろう。国もどうやってオリンピックを成功させようか、また多くの観光客をどう取り込もうかと躍起であるようではある。だが僕としては、どうしても気になる事がある。外国語看板の設置についてだ。


  僕が日本に帰国したのは2002年の9月。小泉首相の北朝鮮訪問の数日前のことだ。1月ほど宮崎で羽を伸ばし、11月には京都に引っ越して、アメリカで所属していた会社の日本法人立ち上げをやっていた。お偉いさんが日本に来た時などは一緒に京都観光をする。といっても僕かて京都の事はあまり知らない。だが京都をぶらぶらしていて驚いたのが、ハングルの多さであった。当時はまだ日韓ワールドカップの余韻が残っていた頃であり、街のあちこちにハングルの観光案内や道路の標示などが残っていた。韓国帰りに寄ったの同僚などは、京都って韓国みたいなどと言っていた。

  その後、ひょんな事から京都市役所に勤めることとなったのだが、知り合いになった共産党系の議員さんと飯を食べた時に、『あれは観光被害だと思わないかい?』と言われた。税金を使って観光客のための京都を作るのは間違えていると、怒ってらっしゃった。それまで不倶戴天の敵だと思っていた共産党だが、その一点では同じ思いであった。まあ、僕の場合は京都にハングルあふれたら、古都に見えないという理由であったであり、その共産党系の議員さんとは考え方の違いはあるのだが。。その後、ある日の職場での飲み方で、僕が部長さんにからんだ。『あのハングルなくしませんか?韓国人は日本人より英語喋れるし。。』すると他の若手職員さんも同調してくださり、あっさりと撤去が決まった。

  2020年の東京オリンピックでも外国語の看板は増えるだろうと思う。だが終わったら撤去してもらいたいものだ。それに日韓ワールドカップの頃は無かったが、今ではスマートフォンは世界中の人が使っている。無料の無線LANさえあれば、自分らで勝手に調べてくれる時代だ。税金かけて看板を量産する必要性はあまりないような気がする。それにああいった看板はめちゃめちゃ高いし。。

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韓国人もExitぐらい読めますって。。

それではまた来週!

2013年12月20日金曜日

ご報告

  昨日はブログを書かなかった。というか書けなかった。どうやら風邪をひいたらしく、体がきつかったのでサボりました。。熱をはかったら37.5度。たいした熱ではないのだが、どうも悪寒が走るし、鼻水も鼻からこんにちわしている。僕は南極観測隊員のように厚着をして仕事しているのだが、どうもいつもより寒いんじゃない?と思い、僕の仕事場の温度計を見たら、あらびっくり4℃とあった。そりゃ寒いはずだ。。タイピングが痛いはずだ。。って事でこれからはブログは朝に書こうと決め込みさっさか、ミカンを食べて寝た。『風邪をひいたら、ミカンを食べて寝れば治るんだよ~』これはアメリカの海兵隊員の部隊長が言っていた言葉だ。今のところ全く治っていないのだが。。

  という事で、このブログは朝に書く事にします。その方が寝ぼけ頭の運動にもなるだろうし、タイピング擦る手にも良さそうだからです。

  ご了承下さいませ。

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明日もまた埋め合わせのため書きます。

2013年12月18日水曜日

薪ストーブをメンテナンスする

  ブルジュアジーなつもりの小市民である我が家には、薪ストーブがある。薪ストーブに火を入れるのが、僕の夕方の日課だ。大抵は杉の枯れ葉を使用し火を付けるのだが、だけども杉の葉集めるというのは結構な労働であり、それも一度に集めれるのは数日分であるので、最近はゴルフ馬鹿の親父が、ボギーを打つ度に『こんちくしょう。。』と拾いまくった松ぼっくりを使っている。松ぼっくりならマッチ一本ですぐに着火するからだ。もちろん松ぼっくりに火を付けると結構なススが出る。だが杉の葉を集める労働時間と比べれば、松ぼっくりの方が楽なのでよく使っていたりする。

  この薪ストーブは父親がホームセンターで買ってきた。確か値段は5万程度であったと思う。だが購入してから既に4年ほどたち、やはりその性能は大分落ちた。現在は火をMAX付けても100度前後。それ程暖まらない。『父親などは安モンだったからだ!』と自分が買ってきながら切れているし、母親などは、『やっぱりアンタが松ぼっくりばっかり使うから』と僕に文句を言っている。。

  設計の傍ら、ホームインスペクション(住宅診断:中古住宅などには瑕疵保険もつけれます!)などを仕事でしている僕は、過去に何件か薪ストーブの取り付けてある家を診断したことがある。その場合のインスペクションの依頼者は、大抵はその診断する家の薪ストーブが気に入って、その家の購入を検討されている方が多い。そんなインスペクション時には、僕は薪ストーブのメンテナンスの重要性を説いている。薪ストーブ内部のススは遮熱性が高いため、定期的なメンテナンスをしなければ我が家のように暖かくない薪ストーブとなってしまうのを知っているからだ。

  薪ストーブのメンテナンスは、時期としては薪ストーブを使い始める冬前にやった方が良いだろう。メンテナンスと言っても、別に難しくはない。基本は分解できるところは分解して、こびりついたススを雑巾やブラシでガリガリはぎ取るだけである。もちろん本体だけではなく、煙突部分も掃除をした方が良い。大抵の薪ストーブの煙突は、屋根に向けて真っ直ぐ上がっている物は少なく、一度外壁を貫通してそこから90度に上がっている物が多い。これはメンテナンスをし安くするためで、その角の部分に気の利いた大工さんならフタを付けていたりするので、そのフタを取り掃除をすれば良い。真っ直ぐ上がっている煙突は、屋根に一度登って煙突上部のフタをとりススを獲る必要がある。屋根に登るのが不可能な場合は、諦めるか業者さんに頼もう!

  といいながら、我が家は全くメンテナンスをしていなかったワケであり、おかげさまで全く暖まらない薪ストーブとなりはてなさった。いつも、父親に『メンテぐらい自分でしなよ!』と言うのだが、全くやる気がないようで困る。。といいながら僕も手伝いはしない。晩飯の10分ほどしか薪ストーブのある部屋には行かない僕としては、手伝う気にはならないからだ。それに僕の事務所は外気温と全く同じなんだし。。今日は近所のおばさんが亡くなり葬式に両親は行くため仕事はお休み。そして今日の宮崎はめちゃくちゃ寒い。なので親父が葬儀の帰りにお掃除セットを買ってきて、ゴギゴギメンテをやった。すると、どうでしょう!めっさ暖かいじゃないか。。昨日までの100度はなんだったんだ。。ってぐらい暖かい。温度をみたらゆうに300度は超えていて、そこにはDANGERの文字が出ていた。。薪。。くべすぎだよ。。

  メンテナンスはやはり重要ですね。。家も薪ストーブも!

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2013年12月17日火曜日

トロフィーや賞状はもらっても嬉しくないタイプ

  僕の親戚には、なぜか僕の親戚のくせに頭の良い人が多い。そしてそろいも揃って運動神経まで良いので、本家の跡取りである僕としては立つ瀬がない。親戚には高校の全国共通の試験で日本一になった人や、九州一周駅伝の宮崎県代表、剣道宮崎県代表、バトミントンで国の強化選手などいて、感嘆ばかりさせられる僕としてはチト腹が立つ。先日、親戚のおじさんの家に行って来た。先日もらった大根のお礼に我が家の家庭菜園の詰め合わせセットを届けるためだ。『これ食べてね』とおじさんに野菜を渡すと、寒いから入って茶を飲んで行けという。文武両道すぎる親戚の家のリビングには、所狭しと賞状やトロフィーが並んでいて、日本ではお母さんの似顔絵賞や、地元の農協の創業祭の習字部門での銀賞など、努力もせんともらえる賞しかもらった事しかない僕としては気後れしてしまう。『また増えてね?』とおじさんに言うと、『トロフィーとか賞状は邪魔でしょうがないけど、捨てれないじゃん、孫がんばってるし。。』とおじさんは言うた。『そうだよね~』と答えつつ僕なら遠慮せんと捨てるな。。と思ったりした。

  以前から思うのだが、日本のトロフィーほどもらって迷惑なものはない。我が家にも父親のトロフィーがたくさんある。父親はスポーツ馬鹿なので、スポーツの大会に出てはトロフィーを持って帰ってくるからだ。だがもちろん置くところはそれ程あるわけではないので棚にしまっているのだが、リビングの一角を大きく占めており、やはり邪魔だ。そしてあのキンキラキンの金メッキが目にうざい。またそのトロフィーなどは決してデザイン的に凝ったものではないし、その出所も地元の商店街にあるKスポーツさんで2千円台からある物であり、実にちゃちい。あまりにもちゃっちいので、優勝せんとこと思ってしまうクォリティーだ。

  実は僕はアメリカで賞をもらったことがある。一つは僕と仲間でやっていたラジオ番組がなぜか評価されて頂いた賞(名前は人の名前の賞だったが。。忘れた。。)そして、もう一つは会社での射撃コンペでのベストスコアをたたき出したので社長賞のようなもんをもらった。その時もらったのがプレートである。日本の様な記念の盾ではなく、10㎝×20㎝ほどのウォルナットの木に可愛らしいデザインのものであった。実にもらって、やった~感があるプレートである。もちろん一つはラジオスタジオの壁に、そしてもう一つは僕の仕事場の個室のドアに『死にたくなかったらノックしたな!!』の文字とゴルゴ13の写真と共に両面テープでひっつけた。

  アメリカなどの映画を見ていると、家族の写真や何かの賞などがその家の壁一面にはってあるのをみる事があるだろうと思う。こんな家は実際にあの国には多い。僕の知り合いの名門のWASPさまの家にはご先祖様が大統領からもらったプレートなどが、ど~んと階段の脇の壁まで貼り付けてあった。だがその一つ一つにしっかりとしたデザインが入っており、実に見ていて気持ちが良い。素敵なプレートであると、優勝してやる!って気にもなるというもんだ。日本もそうなれば良いのにと最近思ったりしている。

  だって邪魔なんだもの。。

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もらって嬉しくないものは、やはり邪魔ですわ。。

2013年12月16日月曜日

訛(なま)る天気予報を愛している

  今日は宮崎の人にしか分らない事を書こうと思う。宮崎以外の人にはごめんなさい。

  僕は大体夕方になると仕事をいったん打ち切り、お風呂に水を入れ、薪に火をくべる。そして我が家の神様や仏間からお供え物をおろし、そして洗濯物を取り入れる。そして母親が晩ご飯を作るまでの間、目を離すとすぐに外出したがるファンキーな婆さんの世話をする。その婆さんの世話をしている間は、婆さんと一緒にテレビを見ている。

  自慢じゃないが宮崎には民放のテレビ局は2社しかない。一つはFNNとANNとNNNの、日本で唯一のクロスネット局(簡単に言うとフジと日テレと朝日が見れるという事)であるテレビ宮崎(UMK)と、もう一つはMRT宮崎放送さんである。僕は大抵婆さんの世話をする際はNHKさんを見ることにしている。どうも僕には民法テレビのCMがうざったらしいからだ。

  僕が地味に楽しみにしているのはNHK宮崎の天気予報『空みてん』である。宮崎以外の方のために書くとすれば、”みてん”とは”見てごらん”という意味。他の地方のNHKとも同じように、単に宮崎の明日の天気予報を流すだけであるのだが、どうもこの『空みてん』の雰囲気がてげてげ(適当の意味)で素晴らしい。お天気キャスターが自然な(ワザとらしくないと言う意味で)宮崎弁であり、僕などは『こん人、一杯焼酎ヒッかけちょらんじゃろか。。』などと思ってしまう。もちろん天気予報はよくはずれているので、東京育ちのメインキャスターにはよくカラかわれたりしているお天気おじさんだが、僕は予報としては見ていないので別にかまわない。今日ものっけから『雨は降らなかったですね』とからかわれていた。

  だが言っておくが、一応はおじさんかて共通語で喋ろうとしているのは感じとれるのだが、言葉の端々にその隠しきれない宮崎弁がキラリと光っているのである。今日も細かい宮崎弁がなかなか冴えていた。『きょおん(今日の)宮崎は~サみぃ(寒い)かったですね~、でも明日はもっとサみぃ~ですよ~』と言っていた。そして、やる気があるのかどうかは分らないが、大体いつも天気予報は1分ぐらいで終わる。そしていつも通りの天気に関する豆知識や季節ごとの花々などの説明とご歓談となる。

  今日のご歓談は特に素晴らしかった。いつもの様に写真を見ながらお天気おじさんがお話をされる。今日は椎茸の写真が出てきた。『これは椎茸ですね~』とNHKらしく女性キャスターが切り出すと、『これは僕の実家の椎茸で、僕が植えたんですよ~』とお天気おじさんが言うた。ああ、おじさんちが作ったんだと思いながら見ていると、ゆずの写真が出てきた。『これね、苗木を貰ってきたから植えたら、こんなに大きくなりました~』とおじさんが言った。『いろんな物が自分の家でとれて、いいですね~それではまた明日』と女性キャスターが言うて終わった。。おいおい、Facebookじゃないんだぞ。。天気予報よりも自分の作物の紹介の時間が長いじゃないか。。

  その後、いつものようにUMKさんへチャンネルを変える。どうもNHKの訛った天気予報では本当に当たるか心配なんで、しっかりと共通語で説明するUMKの天気予報が見たいからだ。だからといって、この『空みてん』がなくなって欲しいかといえば、そうは思わないし続いて欲しい。宮崎って平和だな~と思える3分間だからだ。

  まあ、宮崎であるからこそできるのであり、これが都会ならいかんだろうな。。

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さあ、お仕事お仕事。。

2013年12月13日金曜日

絵描きと呼ばれてやってます

  昼すぎに仕事をしていると、近所の親父が遊びに来た。近々ゴルフのコンペがあるので、僕の家のゴルフの打ちっ放し用ネットで練習させてくれとのことだ。『ああ、別にかまわんよ~』と僕は仕事に戻った。親父は30分ぐらいパカッ!というゴルフ球を打ち鳴らし練習していたが、速攻ヤキが回ったらしく、『アカン疲れた。。』と僕の事務所の横にへたれ込んだ。『そんなに疲れるならゴルフは無理だろオッチャン!』と優しい僕はお茶を出してあげた。その後、何となく建物の話になる。実はこの親父、僕のご近所に住みながら某有名ハウスメーカーで今年の正月に家を建てやがった。『どうよ、〇〇(某有名ハウスメーカー)』はと親父に聞いたら『開かずの間が多い』と言っていた。まあしょうがない。ハウスメーカーの設計は、専門のCADで作る。聞くところによると、間口は〇間で南向き、30~35坪などとドロップボックスで選択し、それを家主さんに渡し選んでもらう方式なんだそうだ。一応、プランは無限大という建前にはなっているようだが、まあそれはあり得ない。結局は設計士が設計をするというよりは、営業さんに背中を押されながら家主が決めていく。まあそんな流れだろう。

  『ハウスメーカーで作るからじゃが』と親父さんに言ったら、『だって展示会場に行ったらやっぱり良いんだよ~』と言う。僕ら設計する人間は良い物を多くみているので違う意見を持っていたりするのだが、結局はそのお金を出す人が気に入ればそれで良いと僕は思うので、そこは『まあね』と答えた。だが『でも坪80万もしたんよ~』と親父がぼそりと言った。え!?見た目坪40万じゃん。。設計事務所ががっつり入ったとしてもそれ程お金はかからない。そんな話をしたら親父が言った。『設計屋って、線引いて工事金額の1割持っていくって営業さんが言っていたよ。うちは設計料金タダだったけど』んっ!?チョ~間違えているし、騙されている!!

  世間の設計屋に対する見方として典型的なイメージとして『線を書いているだけで』というものがある。だが僕の経験から言えば、線を実際にCADで書くのは僕らの仕事(監理を除く)の2割程度だ。実際はその他にも色々な事をしなくては良い家はできない。僕の場合は大体だが、監理を除いた純粋な設計業務の内訳としては、プランを考えるのが4割、お客さんはもちろん、業者さんや建材屋さんとの打ち合わせが2割、そして調べ方が2割で線を引くのが2割程度だろうと思う。

  設計の仕事をは大きく分けると、設計と監理に別れる。監理は別の機会に書くとして、設計の中には基本設計(大体の間取りや大体の仕様を決める図面。お客さん用)と詳細設計(仕様書や詳細図など現場で使用する図面。実地設計とも言う)に別れる。多くの設計事務所の場合、基本設計が4%で詳細設計が3%ぐらいだ。また別に、時間から算出する方法もある。工務店仕様(簡単な間取り程度の図面)の設計だと100㎡(30.3坪)で270時間で計算する。この数字に日当をかけて出したのが大体の設計金額となる。これは国土交通省が出している計算方法(国土交通省告示台十五号)による。もちろん、工務店仕様の図面でなく、詳細図が必要な設計事務所が作るような家や、3階建て、構造計算が必要な図面によってその計算時間は変わってくる。これが線を書いているだけだと思うなら確かに高く感じてしまうだろうが。。

  だが工務店やハウスメーカーが設計しても、実は同じ金額は請求されている。僕は仕事がらいろんな工務店やハウスメーカーの見積もりを見てきたのだが、その見積書の中には設計料という項目は一度も見た事がない。だがその見積もりなどを比べてみたら分るのだが、大抵は工事金額の4%前後の金額を、敷地の整備費用や諸経費、電気工事料金、または水道工事料金の中に入れている。これは工務店やハウスメーカーは坪単価を気にするからというのがその理由だと思う。

  工務店やハウスメーカーは詳細設計はほぼしない。しても自動で出力されるCADを持っているだけの場合が多いと思う。特に標準仕様が決まっている工務店さんやハウスメーカーなどはまず詳細設計などは必要無い。なので大抵は基本設計だけで済ませる。よく『うちは設計料は無料です!』と謳う工務店さんがいるが、それは嘘だろう。まずはありえない。なぜなら基本設計だけでも打ち合わせなどをしていると、大抵は2ヶ月ほどはかかる。人間2ヶ月ほど働いて0円ってのはどんだけブラック企業なんだろうと思う。まあ図面はここから選んでねって所も多い。それでも少しずつ図面は変えていくわけで、やはり0円ってのはあり得ない。まあ工務店の場合、10~20%が、ハウスメーカーの場合30~50%が粗利(売り上げ-原価)なわけで、諸経費を除いても設けは百万以上は出る。そこから設計料金が出ているというのが自然だろう。別に騙しているワケではなく、それが当然だと思っているようである。

  設計士の試験は製図があり、大抵30分ほどでプランを考えないとその試験には受かるものではない。つまり、戸建て住宅の場合は書こうと思えば30分ほどでプランは出来上がる。だがそんな家に一生住みたいだろうかと思ったりしてしまう。だが現実にはちゃちゃっと書いた設計の家が圧倒的に多いんだが。。

  設計料金を隠さねばならないほど、設計業務は、はしたないもんなんだろうか。。

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2013年12月12日木曜日

壁面本棚を作る上で知っておくこと

  設計で行き詰まると僕は街をほっつき歩く。気分転換のためだ。もちろん気分転換をしたからといって、良い設計ができるとは思わない。だが、机の前にかじりついていたって結局新しいアイディアが浮かばないのは分っている。なのでとりあえず街へ出る。昼過ぎに別にこれといって欲しいものはないのだが、ぶらりと我が町のウォルマートと呼ばれるコメリに寄ったら同級生の女の子に声をかけられた。どうも彼女はカラーボックスを探しているのだという。

彼女が言うには部屋の壁面いっぱいの本棚を設置したいのだそうでカラーボックスを物色しているのだと言う。おいおい、カラーボックスで壁面を覆うにははチト壁が余るぞ。。仮にカラーボックスでやるにしても、コメリさんは選択ミスだ。コメリさんは農家さんの味方であって、おしゃれな若奥様用ではない。そんな事を彼女に言ったら、『そういえば、建築家さんだったよね!』と彼女は言った。。いやいや、そんなつもりでは。。と思ったが、『壁いっぱいに本棚を作るには大工さんが良いの?』と彼女は聞いてきたので、暇つぶしに壁面本棚を作る上での注意点を色々教えてあげた。実は僕は壁面本棚にはチト詳しい。ここ数年、壁面いっぱいの本棚の設計を依頼される事が多いからだ。


  新築などを作る場合、本棚などは追加工事であり、大抵は建具屋(家具職人でもある)さんなどが作る事が多い。だがこの建具屋さんが作る建具は一般の人々が思っているよりも金額ははる。特に本棚などを依頼したら高く感じるだろうと思う。またその材質は指定しない限り、だいぶちゃっちい。だがこれは別に建具屋さんが値段をつり上げているわけではない。理由はもっと単純だ。カラーボックスの売値が異常に安いので建具屋さんの作る本棚は高く感じてしまうだけだと思う。それに建具屋さんは現場に来て実際に採寸してから、家主などと相談して作り上げていくオーダーメイド式なわけで、結局は大きなお金がかかってしまうのはやむ得ない。

  では壁面本棚をつくる上での注意点として、当たり前のようだが見落としがちなのに、その本棚のサイズ設定がある。何にも指示せず職人さんらに本棚を依頼したら、大抵はたて幅40㎝と奥行き30㎝のぐらいの本棚を作ってくると思う。これには理由がある。その本棚にはどのような本を置くかを決めずに依頼されたわけで、職人さんらは何となく大きめのサイズである雑誌A4変形サイズ(210㎜×297㎜)が入る箱を作るわけだ。だが雑誌を常に本棚へ飾る人も希であろう。人によっては文庫本や漫画を多く持っている人もいれば、僕のように建築系の雑誌をたくさん所有している人だっている。これらの本をどこに配置するか、またどのようにディスプレイするかという事を考えれば自ずと本棚のサイズは見えてくると思う。

  また本の設置する場所にも注意が必要だと思う。日本ではあまり言わないようだが、本とはその人の知識の源であり、どんな本を読んできたかでその人の脳みその中身がよくわかる。言わば究極の個人情報であったりする。よって壁面本棚を作って気づくのが、意外とあまり本を人目にさらしたくかったという後悔だ。見せたくない本などを他人が入ってくる場所に設置するのはやはり違うと思う。

  また逆に他人に見せたい本もあると思う。そんな本はやはり強調するように配置したら良い。具体的に言えば、床から130㎝~150㎝ぐらいにその本を置くようにすると良いと僕は思っている。これは日本人の目線はまず130㎝ぐらいに行くからだ。実際にコンビニなどに行くと分ると思うが、売れ筋のポテトチップスなどは床高130㎝ぐらいに置いてあるはずだ。その高さの本を縦に置くのではなく表紙が見えるように横に置くなど、目立つように置けば面白い。

  その他にもとても重要なポイントとして、本の劣化をいかに防ぐかということもあると思う。本棚を作ると言う事は、多分その本は一生捨てないで置いておこうと思うからであろう。だがその本に直射日光ががっつりあたる所に設置すればその本の表紙は劣化する。もちろん今のサッシは優秀なので赤外線の侵入を防ぐ物もあるにはあるが、やはり直射日光はせけた方がよいだろう。また石油ストーブの上にやかんをおくような部屋に本を常時置くような本棚はまずいだろう。本はもちろん水分を吸収するわけで、やはり風通しの良い場所に置いた方が良いと思う。

  思うのだが、本棚ほど単純な家具もないのだが、本棚ほど欲しくなるデザインのものがホームセンターや家具屋などで売っていないのはなぜだろう。必要以上に奥行きがあるし、材質はペラペラ。高い物になると必要の無いガラス扉などがついているの。だが、そのくせに裏板の強度はほぼ無くベニア感が酷い。それにデザインと言っても、よく分らないおじいちゃん好みのデザインであったり、悪趣味のものばかり。。やはり本棚は大工か職人に作ってもらった方がしっくり来るはずだ。もちろん自分でデザインや設計し、ホームセンターで材料を買ってくるのも悪くはない。そんな時はホームセンターのカッティングサービスを使えば大抵はうまくいくと思う。

  それでも心配な時は、僕に設計の依頼をすれば良い。

  安くで設計してア・ゲ・ル♡

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2013年12月11日水曜日

外壁の色選びに迷っている人々へ

最近薪ストーブくべまくり。。
  昼過ぎの事、車で我が町のブロードウェイである国道10号線を走っていた。宮崎にある数少ない国道であるこの道は、実に景観を無視した建物が多い。以前からこの道を僕は毛嫌いしているのだが、他の道には、ねずみ取りのお巡りさまがレーダーを使い張ってらっしゃるので、しょうがなくこの道を使用している。ふと10号線の脇を見たら、残念な建物がまた出来ていた。誰が作ったのかは知らないが、実にミッフィーもびっくりの原色の建物である。屋根は真っ赤であり、建物は黄色に庇は緑である。まったく家主と設計した人の顔を見てみたいもんである。

  設計の仕事をしていると分るのだが、家造りにおいて最後まで家主を悩ませるのが外壁の色だ。外壁には色々ある。サイディング(ボードの事)やモルタル系やタイル系などあり、またその性能も違えば色合いも様々だ。工務店にいる頃などは、お客さんに選んでもらっていた。というのもお客さんが選ぶわけで、『思っていた色と違う』などのクレームが後々つかないからだ。それにその方が早い。だがそれでも迷うらしく、大抵は『どれが良いと思います?』とアドバイスを求められる。そんな時は僕はほとんど迷わない。『コレじゃないですかね?』とすぐに答えを出す。多くの一般の方々にとって外壁の色はデザインだと思いがちだが、僕からみれば大したデザイン的な要素ではない。外壁の色で迷われている方のために、設計を生業にしているものとして少しだけアドバイスをしようと思う。

  僕は個別の外壁が目立つ事は、地域の景観バランスを壊す事に繋がると考えている。であるので周辺の建物群に調和する事が何よりも重要であり、それが配慮というものであろうと思う。また外壁はその家の家主が見るものだけではなく、他人からの目線も重要となる。他人がその家に訪問した際に一番最初に目に入るのはその家の外壁の色である。よって、『この色が好きだから』という理由だけは選ばない方が良いだろうと思う。

  まずは僕はビューポイントを作るようにしている。ビューポイントは視点のことだ。例えばその家が道路に隣接しており、そしてその道を多くの通行人がいる場合は、そこをビューポイントに決める。そして隣家やその周辺の家の色を見回し、その色相(色味のこと)を見る。まずはここから始める。ベースカラーを見極めるためである。そしてここからが重要なのだが、その建物の背景をじっくりと見る。これは明度(色の明るさ)を決めるためだ。

  明度が分らない方のために書くとすれば、明度とは目を細めてみた時に白く浮き出てきた色ほど明度は高く、目立たない色ほど明度は低い。であるので、景観に配慮しながら良い外壁を選ぶ方法として、その建物の背景が、たとえば空のや海であれば明度の高い色を、またその背景が山や緑などであれば明度の低い色を選べば大抵はシックリくると思う。

  外壁の色はとても重要な建築的な要素だ。ご近所やその街、そして景観に大きく影響を与える外壁の色は、配慮第一で決定した方が良い。今日国道10号線で僕が発見したようなゴキブリホイホイのような家の近所に僕は住みたいかと言えば、住みたくない。多分僕だけではなく、多くの人々もその建物の隣に家は作りたくは無いだろう。という事は、実質的に地価も下げるわけであり、そのような自己中心的な色合いは迷惑な行為だと思う。という事で、じっくり考えながら外壁の色は選びましょう。

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2013年12月10日火曜日

バラ屋と絶対景観男

  今日は僕の婆さんの誕生日。彼女は自分で『72歳です』とは言うのだが、ホントは今日で87歳。実におめでたい。夕方過ぎ、ケーキを買いに隣町の美味しいケーキ屋さんまで出かけたのだが、ケーキ屋に着いてあら残念!『今日は定休日』と看板が出てた。しゃあないという事で、違うケーキ屋さんまで行きケーキを購入。もちろんケーキには『おばあちゃん、誕生日おめでとう!!72歳』と書いてあげた。家に帰り今日は休みで畑仕事をしている母親にケーキを見せる。すると、『バラは買ってこなかったの?』と彼女は言った。ああ、確かに言われてみればケーキだけではどこか物足りない。という事で、夕暮れ時に知り合いのバラ農家K宅へ向かった。実に良くできた孫である。

  車を走らせると、そのK氏は道路で待っていた。『すみませんね、急に』と僕が言うと、『ええよ~スマホをいじっていたから』と彼は言った。彼は最近docomoのiPhoneを買ったようだ。40代の彼はもともとパソコンなどのITは得意ではないらしいのだが、さすがに時代に遅れてはならないという理由で無理してスマホデビューしたらしい。『やっとメールが打てるようになってきたよ』と彼は言った。

  1,000円払ってバラを買った。彼の作るバラは本当に美しい。。と褒める約束になっている。というのも、以前酒の席で、『俺が作るバラは世界一だ!見とけ!』と皆に言い放ち、彼はバラに醤油をかけて食べた。それ以来、彼のバラをけなすのは我が町の若者の間ではタブーとなっている。バラに醤油をかけて食べる人間は、きっと頭がおかしいに決まってる。

  その後、お互いの近況を煙草をふかしながら話す。すると『何か良いスマホのアプリはない?』と聞いてきた。アプリはその人がスマホをどのような使い方をするのかで、おのずと使うアプリは決まってくる。なので要望を聞き、色々アドバイスする。彼は『さすが詳しいな~君は』と言った。まあ、それほど詳しいわけではないのだが、とりあえず『でしょ!!』と僕はドヤ顔で言い放つ。だが彼の携帯をいびくり検索をかけていたら、その履歴に目がとまった。『絶対景観ブログ』と書いてある。。えっ!!

  『絶対景観ブログ読んでるんですか?』と何故かビビリながら聞いてみると、『うん。毎日、暇つぶしに。。』と彼は言った。今までブログを通して設計の依頼や相談が来た方には合ったことがあるのだが、偶然ばったり自分の読者には会ったことがないので、少し気後れしてしまう。『あの~そのブログ僕が書いてるんですけど。。』と恐る恐る言うてみる。すると『嘘つけ!!』と彼は即答した。いやいや、嘘じゃない。。『僕が書いてるんだ!』と彼に言うのだが全く信じてはくれない。彼が言うには僕が毎日文章を書くような人間には見えないのだと言う。まあ、確かに僕は元々文章を書くような、まめな人間ではない。んだがそんな事を言っても、その証拠など出せるわけがない。。

  という事でK氏のために今日はブログを書いている。

  ねっ、本物でしょ!!


  バラ買って上げたんだから、しっかりと↓のボタンも押しましょう!!

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あと、スマホで嫁探しは無意味ですよ、きっと!!

2013年12月9日月曜日

細川刑部に男惚れ

  先週に福岡で既存住宅現況検査士(インスペクションの事)の講習と試験があったのは書いた。その帰り道、熊本に寄った。僕がアメリカに留学した頃の同期の桜(女)が熊本に住んでいるからだ。気が付けば日本に帰国して早10年。という事は、彼女とも10年は合っていない。大学時代は毎日のように遊んでいたのを考えると少し妙な感じだ。『久しぶりに飯でも食るか?』と誘ったら、『熊本着いたら電話してよ』と彼女は言った。福岡のホテルを出て、熊本目がけて南下する。もちろん下道をだ。そしてスマホで目的設定した熊本城に到着したので彼女に電話をかけた。すると『今日は子供の七五三で行けんなったとたい!!』と言いやがった。。おいおい、こっちはわざわざ遠回りして熊本まで来とるんだぞ。。『ちゃっちゃ七五三行って写真と、飴ちゃん貰って来ぃ~!!』と彼女に言うと『そうだね~1時間ほど待ってて』と彼女は言った。という事で、熊本城第二駐車場でま~たくやることがなくなってしまった。。


  だが、周りを見渡せばさすがに熊本城。見所満載である。お城マニア(厳密に言えば石垣マニア)の僕としては熊本城を歩き回りたい。だが如何せん1時間ほどしか余裕はない。それに周りは団体で来ているのに、こちらはボッチ。『あの子寂しそうね~』の目線を感じたら悲しくなる。。なのでお城は諦めた。だがせっかくの熊本城。何かないのかと思いながら車を出たら、あっさり熊本市立美術館があった。さっそくスマホで美術館を調べる。すると加藤清正公などの遺品がたくさんあるのが分った。実に見てみたいと思い、美術館へ向けて歩き出す。だが『リニューアルオープンのため休館中』という看板を見つけてしまった。。実についていない。。どうしよ。。清正公(せいしょうこう)さ~んと半べそになっていた僕の目に、旧細川刑部(ぎょうぶ)邸の看板が目に入ってきた。細川刑部?誰ね。。とは思ったりしたが、まあ時間つぶしにちょうどエエと思い行く事にした。だが、行ってびっくり。。凄んごいお宅だった。。


  まずその前道の紅葉はとても美しく、また敷かれている石畳が素晴らしい。両側の木々までの幅は20mぐらいはあろうか。単なる通路がこれほど美しい場所もないし、まあ現在では作りはしない。だがこの静寂な通路がある事によって、どことなく僕も凛とした気持ちになる。シンプルな美しさである。さすがは細川さまだ。実に美しいを知っている。


  道を曲がるとさすがに武家屋敷らしく、しっかりとした門がある。もちろんその脇には人が住める居住区ともなっていたようで、実に武家屋敷である。そしてその脇には菊が生けてある。何でもそれは『肥後菊』と呼ばれるもので、今から240年前の当時の肥後藩主が藩民の精神教育と品性の向上を図る目的で栽培を奨励したと説明文にあった。僕はどちらと言えば菊はあまり好きではなかった。どことなく盆くさく、また寂しく感じるからだ。だが、この菊を見てその美しさに感動してしまった。。菊も悪くない。。というかはまりそうなレベルである。

  建物玄関から入ると、感動の嵐だ。なんと表現して良いかは分らない。だがそこには昔の日本の美しさが凝縮されている。高い床高に高いつくばい。茶室に昔の風呂場。台所などは実に暗く、また今のシステム化された台所と比べれば機能的には劣るかも知れない。だが間違いなく美味しい食べ物、そして豊かさはこちらの方が上だと思ったりした。

  しかし、昔の人々はよくこのような立派な建物を建てたものだ。もちろん家主は大金持ちだったのは分るし、良い建物だから現在も保存されているのもよく分る。だがそのセンスは現在の日本の一般的な建物よりも美しいし、フランチャイズ化されたような建物群よりも遙かに考えられている様な気がする。最近、よく和モダンで設計を頼まれる事が多い僕としては、盗めるところは徹底的に盗もうと心に決めた建物だった。もちろん今から家を建てようと思う人は一度はじっくり見学されることをお勧めしていおく。良いものは見た方が良い。へたすりゃ熊本城よりも見ていて感動するかも知れない。そんな建物だ。

  感動あまり泣きそうになっている最中、『ミスター・ドーナッツで待ってるよ』と空気の読めないメールが熊本の女から来た。。

  超現実に戻されてしまった。。

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ただ、熊本に行って思ったのだが、
くまモン多すぎないか。。

2013年12月6日金曜日

嗚呼、堂々の九州横断男旅!!

  ご無沙汰です。

  先週末書いたとおり、『既存住宅現況検査調査人』の講習と試験のため福岡県まで行って来た。宮崎から福岡まで車で爆走する。秋晴れの九州を横断男一人旅(下道篇)だ。もちろん高速という選択肢はあるにはある。だが、僕の住む町からだと、いったん鹿児島県境まで高速で南下しなくてはならない。時間的には宮崎・福岡間は、下道と高速で2時間ほど高速の方が早い。だが、数百キロほど高速の方が距離がある。また高速料金を調べてみたら片道6000円。もちろんそれにガソリン代がそれに加わる。だが下道だと往復しても4000円程度。駐車料金も2泊3日でも2500円程度のプラス。なら高速ではなく下道でしょ!と自分に言い聞かせ福岡へ車を走らせた。まあ、単に下道をのんびり走りたかったからだけなのだが。。

  僕の車には、ナビなどと言う軟弱もんが使う文明の利器などは付けてはいない。コンパスと地図さえあれば僕の辞書に『迷い』という一文字はないのである。ダテに軍隊経験者ではない。なので軍から頂いた(返すの忘れてた。。)コンパスと中学校でもらった社会科の地図。それに、いざって時のXperia(充電がすぐ切れて困る。。)を片手に、月曜の午前9時半に家を出た。だが気が付けば地図はカバンに入れて車のトランクに入れてしまっため、取り出すのがダルくなり、ノッケからスマホにお世話になる事になった。まあ、いざって時は充電すればよい。。

  『スマホって賢け~』と今さらながら感じつつ宮崎県を北上する。初めは熊本へ向けて走ろうとぼんやりと思っていたのだが、賢いスマホのナビのお姉さん(千津子:勝手にそう呼んでいる)が言うには、熊本経由よりも大分経由の方が、時間はあまり変わらないが、距離が短いのだがという。ああ、それならという事で取りあえず大分めざし北上する。正直、宮崎北部にある延岡市よりも北で運転などはした事は僕にはない。なので既にテンションが上がりルンルン気分だ。だが前日に偶然見つけたYoutubeさんで発見した『威風堂々の歌』という動画が頭から離れず、ちと困った。。

  大分県の豊後高田を過ぎ竹田に入った頃か、急に道路脇に『ゆっくり走るとメロディーが流れます』なる看板がある。なんぞな。。と思い取りあえずアクセルを緩めると『荒城の月』が流れ出す。ああ、ここは滝廉太郎のあの城があるんだねとチト感動した。また竹田は日露戦争の英雄である廣瀬武雄の出身地でもある。道路脇の看板にも『たけおくん』なるキャラクターが入っていた。思わず窓を開け『杉野はいずこ!』と叫び敬礼をかました。


  13時過ぎ、竹田の町を走っていたら、右手になにやらコンモリとした岩肌が街並みから見え出す。なんじゃろな。。と思いながら車を走らせていたら、とんでもないスケールの山がどど~んと見えてきた。『あ、あ、阿蘇山だ!』と叫んだ。ふと周りを見渡せば牛の餌となる草場であり、『ここはホントに日本か。。』というような景色である。実に美しい。。思えば中学の頃に修学旅行で阿蘇山に行き、おばさんに訳の分らない色のついた石を買わされた場所でもある。婆さんらはまだイルのかなと思うと、実に登りたくなった。。だが時間に余裕がないので諦めた。だが既にお腹がペッコリンコであったので、近くの高原食堂に寄った。

  食事中に僕のスマホがなった。大分県美人協会の会長さんからである。実は会長さんも一緒に福岡に行く予定であったのだが、1級建築士のくせに大工仕事のお勉強がしたいらしく、現在は職業訓練校に所属しておられ、その日は左官の実習があるためドタキャンしやがった。だが気にはなっていたようだ。『今どこですか?』と彼は言った。僕は『竹田で阿蘇山見てますわ~阿蘇山を右手に見ながらドライブは最高ですわ~』と答えた。それから少しお話しし、『ほな気を付けて』というと彼は電話を切った。すると何やら先ほどから僕を見つめる女性がいる。『すまぬ娘よ、急んだ。。』と言おうとしたら、『あれは、くじゅう連山ですよ~』と彼女は言った。へっ!?と思い、レストランの壁に貼り付けてある地図をガン見する。よく見ると確かにくじゅう連山と書いてあり、また阿蘇山は道路左手に書いてある。。あの不正失業保険取得者!騙したな!と思い怒りのメールを会長に送った。すると『あっ、気づいた?』と返信が来た。。野郎。。

  高原を抜けたら後は細い道をクネクネとひたすら福岡まで走る。だが細い道ではあるが車は多く、そしてその速度は速い。なので結構しんどかった。だが夕方5時には何とか無事ホテルに到着。もも尻に堪(こた)えたが、まあ良い旅であった。一生忘れないだろうと思う。また来月も福岡で試験がある。また下道を行こうとは思っている。

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  それではまた来週。。
  今週はすみませんでした。。

2013年11月29日金曜日

美しいプールを目指してお仕事中

  宮崎市で結構な大きさの増築とプールのある庭を設計している。このブログの右にある連絡ボックスをとおして連絡されて来られた依頼者なので、僕も本気モードでぼ~と考えている。まだ設計契約を交わしたわけではなくご相談の段階なので、こちらとしてはがっつりした図面ではなく手書きなのではあるが、さすがに次回に手ぶらで行くのは設計屋としてカッコがつかない。なのである程度のコンセプト図を考えながら、またプールの専門業者と相談しながらお仕事を進めている。


  プールを設計する際の最低のマナーとして、やはり太陽角度の計算が必要となるだろう。いくら夏場に泳ぐからと言えども、さすがに隣家などの日陰で泳ぐとやはり寒い寒いからである。なので夏至の太陽光角度を計算する。住所データをGoogle Mapで調べるとすぐに緯度が分る。コレをもとに計算式に当てはめて太陽角度を割り出す。夏至(6月21日ぐらい)の太陽の南中高度(度)は90°-(その場所の緯度)+23.4°である。つまり隣家の軒先のから割り出された角度より外側にプールを設定すれば、日陰はできにくいという事だ。ちなみに隣家の軒高を調べる計算式もある。これは目的の高さを、ある直線上の2点の角度とその距離から割り出す。計算式はxを2点間の距離、A又はBをその地点の角度、そしてHを測る人の目の高さとした場合、tanA・tanB/(tanB-tanA)+hで計算できる。ややこしいと思う人はスマホのアプリを使えば大体は出る。問題は、前回お邪魔した時に測るのを忘れていた事だ。。まあ、ある程度は分っているので次回測ろう。。

  また設計をする立場の者として、やはり単に庭にプールをぽか~んと設ければ良いってものではない。やはりプールサイドでくつろぎたいであろうし、焼き肉だってやりたいだろう。そのためのスペースも用意するべきだと思っている。僕の経験から言えば、プールサイドで焼き肉はとても美味しいし、心が華やぐ。よくあるプールはそのプールサイドはコンクリートであったりモルタルだったりする。僕はこれはあまり賛同しない。そこらで焼き肉をすれば油でべちゃべちゃになるし、またその床で滑ったら大きな事故になりかねない。滑ってコケた経験がある僕が言うので間違いない。。なのでウッドかな。。などとぼんやり考えている。ウッドならどんなカタチにもデザインできるし。。

  その他にもやはりプールがあるという事はそこはシンボリックなものになるという事で、既存はともかく増築分の部分はそれを意識しながら設計しなくてはならないだろうと思う。建物はもちろん光の入り具合を計算する。今度は冬至の太陽角度を計算する。冬至が一番太陽角度が低い。つまり太陽の光がどこまで入るかで部屋の暖かさが違うからだ。計算方法は90°-(その場所の緯度)-23.4°である。建物の場合は夏至はあまり気にする必要はない。庇でカバーできたりするからだ。まあ庇があればだが。。

  だが一番の問題は、円安のため来年の一月からプールの材料代が15%も上がるという事だ。。今日の夕方に業者さんが言って来た。。という事で、『来年の2月ぐらいまで待っといて!』と交渉中だ。

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  ~ご報告~


  来週の火曜日に、福岡で既存住宅現況調査士(保険ためのインスペクション)の講習と試験があります。朝の9時から夕方の16時までなので、宮崎から高速バスでは講習に間に合いませんので、前日から車で福岡まで行きカプセルホテルに泊まるつもりです。また火曜日も疲れていると思うので福岡に泊まります。ですのでこのブログを来週の水曜日までお休みします(疲れてたら木曜日まで。。)ご理解下さいませ。

2013年11月28日木曜日

神戸の違法駐輪禁止の看板が最低すぎる。。

  はぁ~。。久しぶりに最低なものを見つけてしまった。。

  13時過ぎぐらいだったか、遅めの昼飯を食べながらNHKのニュースを見ていたら、神戸の放置自転車対策の看板が紹介されていた。なんでも違法駐輪を減らすため、神戸市が人の目のどアップ写真を用いた看板を試験設置したとの事だ。この看板は『誰かに見られている』という感覚に訴える手法で、JR三宮駅近くの歩道に設置され、大きな効果を上げたと誇らしげに報道をされてらっしゃった。この看板を考案したのは市の担当者と、深層心理を研究する兵庫県警科学調査研究所の職員さん。そして、このどアップになっている人は市の担当課で最も目力(めぢから)の強い若手職員さんであるそうで、笑顔で取材に受け答えされていた。みんなホント最低だ。。

  僕は景観を研究する論文を結構な量読んできた。多くの景観を研究する人々が一様に問題視しているのが、看板から来るストレスについてだ。そしてその看板設置に置いて一番のタブーとされているのが人の顔である。理由は人の顔はもちろん好き嫌いがあるし、その目線がとても気になるからである。まだ笑顔ならそれ程ストレスは感じないらしいのだが、そうでないものは人に与えるストレスは相当大きいと言われている。

  そもそもこの看板を設置したのは景観行政団体でもあり、その景観を監督する立場でもある神戸市さんである。さぞかし違法駐車を無くそうと努力されているのであろうが、あまりにも安易で下世話な発想であり、近隣住民に不安とストレスを与える可能性がある事を考えなかったのだろうか。また、都市計画をされている職員さんらは止めなかったのだろうか。とても疑問だ。

  現代は、いかに美しく違法駐輪を無くすかが求められている時代であり、その手法は既に色んな場所で提案・実行されている。それらを無視してトラウマになるような看板を作った神戸市の職員さんらの頭を疑ってしまう。また看板の効果はあるだろうが、看板を撤去したらまた違法駐輪が増えるわけであり、だとすればずっとこの看板を設置する必要があるわけで、その土地の地価価格まで影響するだろう。それになぜ違法駐輪が問題かといえば、歩行者、特に目に不自由な方の通行を妨げるからであり、看板を設置すること自体歩行者の邪魔になる事が分らないのであろうか?まあ、分らないのだろう。。

  同じ事を思った人は多いようで、ヤフーの質問コーナーに同じような事を書いている方がいた。どうやらその方は社員旅行で神戸に行っていたらしいのだが、この看板を見て神戸が恐くなり、来年の社員旅行から神戸という選択肢は外す。。そんな事を書いてらっしゃった。それが普通の感覚だろう。誇らしげにニュースに出ている場合じゃない気がするんだが。。

  その『ユニークな看板』と持ち上げるニュースが言うには、今回の試験設置は成功したという。試験設置という事は、これから神戸のあちらこちらにこの看板は立つのだろうか。。思うんだが、この夢に出てきそうな看板より、違法駐車の方がまだ美しく思ってしまうのだが。。

  神戸は関西でも有数の美しい街である。その美しい街にはこのような看板はそぐわない。まあ、それが分るのであれば設置はしなかっただろうが。。

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神戸の景観団体の方々、がんばって!!

2013年11月27日水曜日

Google Glass というウェアラブル端末

  僕は設計の世界に飛び込むまでは、報道の世界にいた。なので未だにニュースが大好き人間であり、19時から20時のNHKを見ることは僕の日課であり至福の瞬間であったりする。昨日のNHKクローズアップ現代はウェアラブル端末(書きにくい。。)の今後を特集していた。その中でGoogle Glassの事や、社員の行動をビッグデータ化し、売り上げを上げている企業を紹介していた。おお~今後のために、これは知っておかねばと思い、ソファーに座りガン見した。


  まだ僕が東京の練馬に住んでいる頃にGoogle Glassの事を知り、僕はそれ以来かなり注目している。Google Glassとはメガネのガラス面に、ネット画面が表示され音声でそれらをコントロールするというものである。どうやら写真や動画も撮影できるようだし、お仕事にはかなり役立つ端末になるような気が僕にはしている。発売されても現在のスマートフォンほどの活躍はすぐには難しいであろうが、その役割の一角を負うものになるだろうと僕は確信している。

  僕は設計の傍ら、ホーム・インスペクションというお仕事もしている。この仕事は新築や既存の建物を引き渡す前に、依頼者さんにその建物の情報(新築なら施工精度、既存なら劣化状況)を提供するのがお仕事である。その主な仕事としては現場調査とレポート作成に別れるのだが、このレポート作成にホント時間がかかって実に参っている。以前あった既存のインスペクションでは、レポートだけで3日も徹夜するハメになったことすらある。この労働を何とかこのメガネで短縮できないかとぼんやり考えている。例えば、僕が現場で調査する間に、メガネを通して音声と動画でスタッフがレポートを作成するという具合にする。そうすれば時間も短縮できるだろうし、料金も抑えられるだろう。まあプライバシーや充電の問題もあるだろうが、その壁を越えればできなくはない気がしている。

  僕はまだ報道の世界にいる頃は、つまり10年ほど前までは、もちろんスマートフォンはもちろんないし、アプリってナンね。。って時代であった。今考えると、まあのんきな世界であった気がする。だが今、設計の世界で生計を立てている僕とすればそういうワケにもいかず、必死のパッチで最先端の電子機器を使いこなせるようにならねばならないと日々実感している。

  だが実を言うと、『こんな電子機器を使うと人間ダメになる!』とホントは超アナログ人間の僕は言いたくなる。だが昨日クローズアップ現代に出演されていたゲストの方が面白い事を言っていた。ギリシア時代の有名な哲学者であるソクラテスも、『人間、文字なんて使うから記憶力がダメになるんだ!』と主張されていたそうだ。

  『あっ、僕と一緒じゃん、ソクラテス!』

  そんな事を思った。

  だが、ウェアラブル端末って言いにくいし書きにくい。英語だとウェアラボーなんだし。。と、ぼやきたくなる。思い切って日本語で、上田原(うえだばる)端末って具合にできないんだろうか。。ウェアラブルとは実に面倒くさい名詞だ。。誰か国語が得意な人、漢字を作ってくれ! でないと舌を噛みそうじゃないか。

  だからカタカナ英語はキライなんだ。。


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  ああ、欲しいわこのメガネ。。

2013年11月26日火曜日

間口2.73mのお家のお絵かき

ふ~
  昨日の朝にお世話になった職業訓練校の校長が亡くなり、通夜に行った事は書いた。その通夜に行く直前、知り合いの大阪の工務店さんから電話が入った。内容は間口3.43m×奥行き18.21mの敷地に、3LDKの3階建て戸建て住宅の設計は可能か?との事。僕は直感的に『可能っちゃぁ可能ですね』と答えた。すると社長さんは『経験はありますか?』と聞いてきた。僕は『無いです』と答えた。奥行きはともかく、間口が3.43mという事は、隣地との境界から外壁のラインは最低50センチは開けなくてはならない。よって建物の幅はどうしても2.73m程度にしか設定できず、普通に宮崎で設計していて、そのような家を作る機会はまずない。よってそのような経験はない。だが僕はスモールハウスを研究しているおかげで、小さい間取りには少しだが自信がある。なので、『葬式もでるんで、明日の午後から検討に入るんで、とりあえず敷地のデータをや図面などメールで送って下さい、検討します』と言い、昨夜は通夜に向かった。

  今日の午前中いっぱいで葬儀は無事終わり、校長にお別れをして家にて受信ボックスを開いたのだが、敷地図はまだ届いていなかった。だがあくまで検討なので、簡単ではあるが自分なりにプランを考え出した。もちろん作るか分らない建物をだ。なのでぼ~としながら取りかかる。とりあえず鉛筆をにぎにぎし、敷地図を紙に書く。そしてそこからプランニングを始める。まだその敷地を購入していないため、もちろんコンセプトなどは家主である工務店の社長さんかて持っていない。なので単に『とりあえず3LDK』であり、それ以上でもそれ以下でもない。なのでこちらの方でその建物の物語性を勝手ながら考え、ぶつぶつ言いながらプランを練っていく。

  話を聞いているところでは、一方の隣の家は隣地境界線ぎりぎりまで来ているのだが、一方は何もない土地であるという事で、採光は隣に何も無い西側からしか取れない。まあ、それは自体は問題はないのだが、やはり建物の幅が狭いため、必要な居室などは3つほど家の南北の対角線上か、細長く作らざるおえない。またトイレなどは基本的には2階に作るべきだ。そんな事を思いながら設計をしたら実に面白くないプランが出来上がった。面白くはないが、安いだろうという事で、まあこれはこれ。またコレをベースにスキップを取り入れ、そして吹抜けを設ける。そんな風にしてぼんやりとしたプランをたてていたら電話が入った。

  『すみません~あの敷地は他社に買われました~』との事だった。ありゃりゃ。。どうやらその敷地は競売物件であったらしく、社長さんは600万で提出したのだが、他社が700万で提出したので他社に獲られてもうたらしい。という事でこちらは全くフィーなどはもらえないのだが、まあ勉強になったのでエエとしよう。まあそれに間口が狭く細長い敷地に立て売り物件を作っても売れるかどうかは、どうだろう?まあ何か一つでもピカリと光るデザインができれば売れるであろうが。。まあ、無理をする必要はなさそうだ。また違う物件の設計が来るのだから別にかまわない。

  という事で、お絵かきで今日は日が暮れた。。

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  さて、今から他のお仕事するかの~

2013年11月25日月曜日

とある職業業訓練校の校長の死

  ブログが遅れてすまない。


  朝方に急な連絡が入り驚いた。僕が以前通っていた地元の職業訓練校の校長が朝の1時に亡くなったという一方だった。昨年だったか、ガンで入院をしたいたのは知っていた。だが手術は成功したと聞いていた。しかし1月ほど前に訓練校に寄った時には、彼の顔は抗がん剤でふくれていた。だが『大丈夫だよ~』と言っていたので、一応の安心はしていたのだが。。


  僕が通っていたその職業訓練校はとても評判が良い。というのもこの校長が就任した頃の生徒の資格取得率はお世辞にも高くはなかったのだが、亡くなった校長が大改革を行い、現在では宮崎どころか九州でもトップクラスの資格取得率を誇るからである。なので、はるばる熊本の人吉だったか。。その辺りの職業訓練校の方々が見学にくるような学校となっている。また就職率もとても良い。この学校を卒業した人間はパソコン作業ががそこんじょそこらの事務員よりできるようになるからだ。またその他の訓練校はどうかは知らないが、生徒は必ず自分らで掃除をしなくてはならない。そこがとても良い。

  またこの職業訓練校の面白いところは、いろんな夜間部の科目をもっている事だ。夕方5時半から夜の9時半までの授業である。そこでは建築士・塗装・CAD・施工管理などの建設業者のための講座はもちろん、簿記やWordやExcelなどの講座もやっているので働いている人々のスキルアップにもとても役立っている。そしてそれらの授業料はとても安い。僕は正直言えば、地元の企業さんらは、銭払ってでもその事務員などに通わせた方が良いと思っている。僕が知っている学校の中ではとても良いレベルの学校である。僕は昼はパソコンの講座にてお世話になった。また夜間の建築士の講座(しれっと生徒のふりして無料でご参加♡)と大変お世話になった。今があるのはこの職業訓練校のおかげだと思っている。

  今日は通夜だったのであるが、僕の人生でこれほど多くの方が来られた通夜は見た事が無い。やはり亡き校長の人徳であろうと思う。明日は葬式だ。僕はとても良くして頂いたので参加しようと思っている。

  泣くだろな。。

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ホントお世話になりました(合掌)

2013年11月22日金曜日

コンセプトをとぎすませ!

  僕は、家作りを依頼され、まず最初の打ち合わせの時には、コンセプトを頂くようにしている。コンセプトがなければ家をどういう方向性で建てて良いか分らないので、こちらサイドとしては案がまとまらず仕事上前に進むのが厳しいからだ。例えば以前実際にあったのが、猫をたくさん飼っているので、『猫ちゃん用の家で!!』であったり、ファッションデザイナーさんが家主さんであったので、とにかく『服を収納するための家』であったりする。また中には、お風呂場でお酒を飲んだり本を読んだりしたいので、『お風が中心の家』ってのもあった。だが最近打ち合わせに行くと、『洋風で』と言われる事がある。正直、『洋風』や『和風』と言われると、どうもぼんやりしすぎていて僕としては困惑してしまう。なので僕は最初はお客さんと一緒にコンセプトを作る事から始めるようにしている。

  実は既に『洋風』と『和風』の違いはあまりない。実際アメリカなどにある新築の家々と日本のそれとの違いは、土足かどうかという程度であり、あまり違いはない。なぜならやはり家造りはには、やはり予算の制約があり、結局は手間のかからない安い部材で仕上げる事が求められるからだ。なのでアメリカも日本も、同じようなデザインのラインで落ち着いてしまうという事であろう。

  僕がまだ夜間の建築科に通っている頃、今では世界的な建築家になりはった恩師に『しっかりとしたコンセプトさえもらえば、家は家らしくなるよ』と言われた。予算に制約がある以上、こだわれるものと言えば、結局は間取りぐらいになるのだと思う。『こんな生活がしたい!』という明確なコンセプトがあれば、予算の制約があってもその方向へ向けてがんばるのが設計士の仕事であり、それは工務店やハウスメーカー、または設計事務所の違いはない。

  まあ、家が大きくなれば必然と儲けも大きくなるわけだし、そちらへ導く良心的ではない方々もいるが。。そうすれば、洋も和もへったくれもなくなる。そこは注意した方が良い。

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まあ間取りさえ気にしない業者が多くてビビルが。。
それにコレって僕の近所の家と同じ間取りです。。ってのもあったし。。

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