2013年5月31日金曜日

『建設』 と 『建築』

次、こんなん作ろうと思ってます。
    お仕事が忙しい。先週末開かれた僕が設計した建物の展示会が大成功し、いろんなお客さんから会社の方にお話が来ているからである。だが僕が担当するかどうかは分らない。僕が担当すればどうしても設計料を頂かなくてはお仕事を進めれないから、お客さんの負担が増えるからだ。会社からは設計料はビタ一文もでない設計屋である僕は、しっかりとした良いプランの家を作り、お客様に感動して頂かねば飯が食えない。しかし会社としては僕を行かせたがらない。僕ら設計屋が考える良い家と、大工さんらが考える良い家は違うからだ。一般の多くの方々は、家を作る際は設計屋が全て監修し、家を設計していると思っている。そこにはデザインが入り、家主の希望どおりの家が出来上がると思われている。それは大きな割合で間違えてると言える。

   日本のほとんどの家にはいわゆる設計屋は入ってはいない。入ったとしても確認申請という役所に提出する書類作成だけである。いわゆる名義貸しが横行している。というよりも、それが当たり前の世界だ。一般的に言う、 『デザイン』 なるものはほとんどの場合、国家資格である設計士の方々が、ちゃちゃっと図面を書いている。そのちゃちゃっと書く設計士は設計事務所にいるのではなく、工務店勤務の現場監督であったり、建築士の資格をもった大工さんであったり、ハウスメーカーの営業さんであったりしている。

内部はこんなん
   僕の場合、京都の小さな設計事務所からスタートした。そこはいわゆるアトリエ系の設計事務所だ。いかにもデザイナーと言ったような個性的な連中がたくさん集まり、日々コンペ作品などに勝ったり負けたりしていた。そんな所に就職した僕は、建築理論を徹底的に頭にたたき込まねば生きていけなかった。そのためには本を読みあさり、図面を読み解く必要がある。なぜこの建物はこのようなカタチになったのかを読み解く必要があった。安藤忠雄に隈研吾、古くは丹下健三 (僕の社長はこの人の下で働いていた) やコルビュジエ。最近ではSANNA。レンゾ・ピアノはちと古いか。。そんな人々の建物を読み解き自分のお仕事に生かして来た。

   大工さんらが良い家と思うのは、雨漏りなどの不具合はなく良い部材を使った家だ。そりゃそうだろう。木造住宅を施工するのは、大工さんらだ。責任があるからだ。そしてキッチンやシステムバスなどの重機器などは高価なモノを使った家が良い家と思うようである。そして風水にこだわるのも特徴だといえる。大抵の大工さんらは風水セットを持っていて、叩き台の図面の上に風水セットを置いて 『う~ん。。』 などと言って占っている。そして出来上がる家は、まあ普通の家ではある。

師匠の師匠。尊敬はしてない。。
   僕ら設計屋はそうではない。僕ら設計屋が作る建物は自分が学んだ建築理論を詰め込んだ家である。それは風の方向や目線の高さや広がり、そして太陽の角度であったり導線や空間のボリュームであったりする。風水は初めから無視している。科学的根拠があるならまだしも、無い場合や現代では十分カバーできる程度の風水は、無視をしないと良い間取りに持っていくのが難しいからだ。なので風水セットは持っていない。だがこだわるお客さんには、 『ドクター・コパでも読んで下さい、何とでもなるらしいですよ♡』 と言っている。

   大工さんらの住む世界は 『建設』 であり、僕ら設計屋の世界は 『建築』 である。

   なので、よく 『ぶっ飛んだ家を作るな~』 と大工さんに言われたりする。だがそんなにぶっ飛んだモノを作っているつもりはさらさらない。本を読まないから、ホントにぶっ飛んだ建物を知らんのだろう。

   第一、景観を大事にすると毎日のようにこのブログに書いている設計屋が、ぶっ飛んだ建物を作る勇気もないし、それを作ってくれる大工さんなどは宮崎にはいないんじゃないだろうか。まあ、僕は自分が作る家を 『作品』 などと思う建築家タイプの人間ではないので、作るつもりもないが。。

   大工さんが作った、普通の家の3D図面を作りながらそんな事を思った。

   1年前と全く同じ間取りだよね。。これ。。

   風水バンザイである。。

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お仕事がんばります。

居心地の悪い間取りを愛す

引きこもるわな
   先週末に行われた展示会で知り合ったお客さんと面談をしてきた。もうあらかた他社で図面を練っていたのだが、どうも踏み切れない様子で僕の会社の方へ話が来た。だが問題は時間が無いという事。銀行の融資の関係で来月の半ばにはデザインから工事金額まで一切合切を決めねばならないとの事だ。コンセプトは 『和モダンな家』 どういったものが 『和モダン』 なのか曖昧な部分もあるが、進めなくてはならない。家主さんが雰囲気の良さそうな方だったので、がんばって良い家を作ってあげようと心に決めた。まあ、間取りなどは来週までに作らねばならないので、こっちサイドはもの凄く厳しいし、予算的にも厳しいのだが、すてきな設計屋さんなのでがんばらなくてはならない。。家主さんの希望は和風デザインの他にも、キッチンなどの動線にこだわり、また子供の生活にもこだわっている。今日の面談はコンセプトを頂くための面談だったのだが、ざっくりとしたアイデアは提出してきた。僕が提案したのは、居心地の悪い子供部屋だ。

   具体的に居心地の悪い子供部屋とは、小さな小さな子供部屋のことを言う。厳密に言えば部屋と呼べるものではなく、窓付きの天井の高い押入れ程度の部屋の事。その中にはベットと棚しかない。大体 2.5m × 1.5m ぐらいだろうか。要は寝ることができるというだけだ。ちょっとした本棚と、冬物の布団置き場がある程度だ。そして涼しく寝れるように窓も設ける。そんな子供部屋を提案した。

作らないが。。かっけ~
   それでは勉強机が入らないじゃないかと言われれば、その通りである。初めから入れるつもりはさらさらない。ではどうするかと言えば、それは別の場所に勉強するスペースを設ける。つまり勉強部屋を作るという事だ。考えて頂きたい。勉強するのに本は絶対必要だし、今の時代パソコンだって使わねばならない。それらを子供部屋という閉鎖的な空間にベットなどと一緒に置くので散らかるのである。特に本などは、それ自体が小さく、また本の色も様々なので散らかって見えやすい。なので勉強部屋は作るべきだと僕は思う。もちろんそれらは子供がしっかり快適に勉強できる空間であるべきだ。なのでしっかりと風が入り気持ちの良い空間であるべきだと思う。またそれらは親の目の届く場所に配置する必要もあるし、使いやすいカタチを追求するべきだとも思う。

   また子供のウォークインクローゼットだって設けた方が僕は良いと思う。もちろんそれは子供部屋を 2.5m × 1.5m ぐらいで作ると服を入れる場所がないという理由もあるが、子供は意外と収納スペースを必要とするからだ。幼い頃に遊んだおもちゃを残しておきたい場合だってあるし、それに中学などでは部活だってするだろう。それを小さなクローゼットに全て綺麗に入れるのには収納の達人でないかぎり難しいと思う。なのでウォークインクローゼットを 2m × 2m ぐらいはとっても別に悪くはない気がする。

   これらの考えは、子供を引きこもりにさせないという考えから来ている。僕らが幼い頃と違い、現代の子供は生まれた頃からインターネットがあり、学校教育ではパソコンを教えている。既にリビングでテレビを見て一家団欒の時代ではない。大きな子供部屋を作るとそこが強力なプライベート空間となってしまう。引きこもりはそこから生まれると思う。一部の PTA の方々も実際に小さい子供部屋を進めている。子供が成長すると、当たり前だが子供は巣立つもの。そのために大きな部屋を取るのは勿体ないと思う。小さな部屋を子供に使わせ、子供らが巣立つと物置にしてしまえば良い気がぼんやりとだがしている。

小屋裏部屋でもかまわない
   家主さんにその事を伝えたら、 『面白いアイディアだけど、作るのには勇気がいるな~』 と言われた。まあ、そうだろう。周りにそのような間取りを作っている人などはいない (宮崎では。。) からだ。だが、周りがそうしていないと言う理由で、良いアイディアを潰すのは間違いだと思う。

   だが家主さんの 『勇気がいるな~』 と言う言葉はホント嬉しかった。この家主さんは家の事を真剣に考えている良い家主さんだと思ったからだ。そんな方々のために、僕は考えて考えて家を作りたい。今から勝負だと思う。どこと勝負するかと言えば自分とだ。自分でも訳が分らなくなって、そこから物事は始まるのだと思う。そこから家は家らしくなっていく。

   大工さんにそのアイディアを言ったら、 『また変な事を考えてるな~』 と言われてしまった。『子供部屋は普通6帖にクローゼット ! 』 と念を押されてしまった。。まあ、それはしょうがない。大工さんらの考えは 『建設』 であり、僕ら設計屋のは 『建築』 だからだ。住んでいる世界が違うので、考えている方向性が違うのはしょうがないと思う。勉強してきた課程も違うし、建物に対して見ている方向も違うからだ。

   だが、良いアイディアだと思うんだな。。

   どうやら、大工好みの家にはなりそうではない。。

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気合いが出てきた !

2013年5月29日水曜日

軟弱地盤とイイ男


   先日も書いたが、先週末に開いた僕が設計した建物の展示会が大盛況だったため、多くの方々から家の相談を受けて嬉しい悲鳴を上げている。既に2件を進めることとなったため、今日は社長さんが図面を書いて、それを僕がCADで3D化した。僕みたいな設計屋を本格的に入れると工事金額が1割ほど高くなるからだ。だが大工さんが作った図面なので若い夫婦が気に入るかは分らない。まあそんな叩き台が出来上がった。って事でどうやら僕が叩き台を作る事になりそうな空気である。正直に言えば、設計屋のお仕事というものは、しっかりと給料を払ってくれる人にしか図面は書けない。なぜなら基本設計や詳細設計だけでも結構な時間をとられるからだ。なので安請け合いをやれば、自分の生活が成りたたない。

   夕暮れ時、僕が設計図面を書く事になるかも知れない敷地に見学へ行って来た。その敷地は僕の会社の近くにある。そこで敷地が要求してくる建物のカタチを読むのが僕のお仕事だからだ。敷地入口へ車を乗り入れ、ぼ~とひたすら考える。その敷地は東側に細い道路があり、反対の西側には田んぼが見える。う~ん。。良い敷地とは言えないと感じた。どう考えたって田んぼにちょっとの盛り土の敷地と考えられるので地震など来たら建物が大きく揺れるからである。また南と北には建物がぎりぎりまで迫っているし、西側の田んぼの手前にはいずれ家が建つらしい。うんうん、目線をどこにやるのか考える必要がありそうだ。また風が西方面から吹いてそれも結構強い。どうやってカタチを整えていくか。。そんな事を敷地で考えた。

   あとはコンセプトを頂けば、家のカタチはまとまってくる。そんな事を考えて、車をバックさせた。そしたら、ぼぼぼぼぼっ ! と音が鳴るのだが、動いてくれない。。どうした俺の 『いい女号 ! 』 ともう一度エンジン吹かしたのだが、ぼ~ぼぼぼっぼ~ ! とは言うのだが全くバックしない。。ひょっとしてと思い外に出たら、前輪が空回りしていた。。つまり地盤が前日の雨のせいでぬかるんで、タイヤをとられたわけだ。。住宅地のど真ん中で途方に暮れてしまった。。

   困った時は同僚だ ! と同僚に電話した。この同僚が以前工事現場でエンストした時に助けてあげた恩を着せる必要があるからだ。 『今何している?』 と聞いたら 『ショッピングです~』 と彼は答えた。。隣の犬がワンワン吠えてるし今日の宮崎は30度を超えている。。ゆるせない。。 『悪いんだけど。。予定敷地で。。これこれこういう状況で。。』 と話したら 『今すぐいきます ! 』 とありがた~いお返事。。持つべきは同僚よ ! と同僚を待った。だがこんな時の時間がたつのは長く感じるもので、どうも人の目が気になる。それにその敷地の向かい側の家のきっと大きな犬が、さらにワンワンうるさい。それに夕暮れ時だ。結構人が通るのである。。もちろんそんな時に車が空回りして。。などとは口が裂けても言えない。僕は素敵な設計屋さんなのである。こともあろうにその近所はべっぴんさんが多いらしく、 『こんにちわ~家を建てるんですか?』 などと聞いてくる。車が空回りしているのを隠すため、 『建築と敷地』 についてスペシャルなお話をさせて頂いた。。心は 『早よ来んか、同僚 ! 』 と思いながらである。

   やっとこさ同僚に来て頂き、ロープを彼の軽トラックにつなぎ僕の車を無事救出。あっさりしたもんだった。は~助かったと思ったのだが、僕らは甘かった。。ロープを使ってトラックで僕の車をぬかるみから引き上げたため、ロープがきつ~く締まり、僕の車からほどけなくなったのだ。。こりゃまたイカン ! と必死で解こうとするのであるがこれが中々ほどけない。。何か良い道具はないかと僕のトランクをあけると、ホームインスペクションや耐震診断などで使うマイナスドライバーがあった。これはシタリ ! と何とか閉まったロープを解こうとしたのだが、やはりうんともすんとも言わね~。。隣の犬は吠えまくり、近所の爺さん寄ってくる。それに既に軽トラックの後ろにはご近所さんが何かしら?と車に乗ったまま覗き込む。。そんあ状況がそれから10分ぐらい続いただろうか。なんとかロープがほどけた。。ホント恥ずかしい思いをしてもうた。。

   軟弱地盤に家を建てる時は、盛り土が必要です。盛り土は結構なお金がかかります。盛り土をしないと僕みたいに車が空回りします。

   って事で、軟弱地盤に家を建てるのは反対である ! 

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疲れたのではよ寝ます。

2013年5月28日火曜日

嬉しい悲鳴の展示会


   ブログが2日も遅れてしまった。申し訳ない。先週の土日に僕が設計した建物の展示会が大大大成功したため、日曜日は会社で打ち上げ、月曜日はその2次会でまた会社で飲みまくったからだ。そして今日はテンション上がって会社の人間はゴルフに行きよった。そして今日はそのゴルフの打ち上げで飲み会である。実におめでたい会社ではある。。聞くところによると社長は先週の金曜日から今日まで飲み続けている。金曜日は展示会と天気が心配で飲み、土曜から月曜日は展示会が成功したので飲み、そして今日はゴルフの打ち上げで飲んでいるそうだ。。実におめでたい人間しかいない会社なのである。ホント仕事しろ。。まあ、そりゃ10年ぶりの展示会である。緊張の糸が切れたんだろう。。しょうがない。。という事にしておく。

   今回の展示会には 2 日で約 40 組のお客様に来て頂いた。そのお客様の中で、家を作りたいと考えて入る方々は大体10組ちょっとぐらいだろうか。あとはいわゆる冷やかしだ。その冷やかしももちろん大歓迎である。こちらとしては良い家を作ったので見ていってちょうだい ♡ というスタンスだ。予定ではキッチンなどのメーカーの綺麗どころが来る予定だったが、同じ日に建材屋さんのお祭りと重なったため、誰もこんかった。。よって説明は僕と無口で若禿の大工の2人のみ。4組同時に来客の時は修羅場と化した。そして、どえらい疲れた。

   僕は設計屋で営業さんではない。なのでうちで契約してね ♡ というスタンスは頼まれてもやる気はない。この家の良いところも悪いところも平気で教えている。その方がお客さんにとってためになると思うからだ。別に僕がすべてのお客さんの家を設計する必要もないし、工務店としても依頼を受けても作れはしない。なので家を作る時にこうした方が良い家ができるなどという事を重点的に教えさせて頂いた。となりに若い大工がいたのだが、あとで 『設計屋ってそういうふうにして家を作るんですね~』 と妙に感心された。へっ !? 家を作っていて気づかなかったんか !? って思った。。現場の人々はもらった図面を見て作るだけなので、設計屋が考える家の良さなどは分らなかったようだ。無口な彼にとっては初めての展示会だったらしく勉強になったようである。

   って気づけば、どうやら 8 件ほどのお客様と話を進めることとなったようである。少なくとも2件は実際に決まったようだ。どえらい事である。。うちの会社は大工は3人しかいない。。そしてそのうち1人は入ったばかりの見習いの17歳である。。こなせるんだろうか。。まあやるんだろう。。

   すでに会社の方に頂いたお仕事は、1つは典型的な市街地につくるモダンな家と、ちょっとした崖の上に作るピアノ教室のある家だ。それらに僕が設計屋として携わるかは分らない。というのも僕が携わればどうしても金額が高くなるからだ。日曜日に展示会を終えて会社に戻ったら既に大工さんらが叩き台を完成させていた。。もそっと考えないと、怒られるような気がする。。まあそんな図面でよければ無料で良いのだろうが。。そして、モダンってどういうことを言うのですか?と聞いてきた。。実に心配である。。何となくだが、全て設計が回ってくる気がする。。建物のデザインが気に入ったお客さんが頼んできたからである。

   って事で忙しくなりそうです。がんばります。

   最後に、展示会場で多くの方々にお褒めの言葉を頂いた。これはひとえに、良い家を作らせて頂き、また展示会を快く開かせて頂いた家主さんの配慮、よい広告を作って頂いた印刷屋さん、またこっそり机を貸して頂いた某建材屋さんの営業努力、そして何より僕の努力の賜 (たまもの) だと思っています。本当にありがとうございました。

   って事で、明日からこのブログも通常営業に戻ります。

   かしこ ♡

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たくさんのご来場、ありがとうございました。

2013年5月24日金曜日

西都市穂北 21.5帖のウッドデッキの家


   現在、自分の会社の中でこのブログを書いている。明日の展示会へ向けて仕事が立て込んでおり、どったんばったんしていて、きっと夜にブログなどは書けないからである。なので白い目で見られながらも、俄然無視してこのブログを書いている。今回の家は僕が基本設計だけ行った。聞くところによると家主さんは8社ぐらいハウスメーカーを見学し、そして業者を自宅へ呼んでのデザインコンペから始まった。そこで僕の設計と総工事金額で僕の会社が勝ち残った。設計に延べ5ヶ月、工事に4ヶ月ほどかかった。そこで今回は明日に展示する建物の概要を書いていこうと思う。もちろん正直者の良い子である僕が書くブログなので、良いところも反省点も書いていく。

   最初に大きな特徴として、24帖のLDKが南向きに大きくとってある。そしてそこには奥様の希望で、対面型キッチンを配置し、そしてその後ろには2.3mの食器棚を入れている。それらは既製品ではなく職人さんが作った。つまりお金がかかっているという事である。またLDKのフローリングは無垢のピンカドという最高級の建材を使っている。本物のフローリングであるため風合いが赤みが入って美しい仕上げで作った僕でさえびっくりである。このピンカドはとても固いので施工の際には時間がかかってしまうのだが、出来上がりは宮崎の田舎にはまずない良い感じが出ている。

   また大きな特徴として 21.5 帖のウッドデッキがあるという事だろう。LDKの南側開口部には奥行き 3.6  m のウッドデッキがどど~んと設置してある。これは家主さんの息子さんが少年野球をやるので、庭先でパーティーをやりたいと聞いていたので僕が提案した。大工さんらにはでかすぎるとぶ~ぶ~言われたりしたが、出来上がりは超好評である。またそこで飲み食いした時にはトイレに行きたくなるものだ。なのでこのお家にはトイレが2つもある。そうしないと、動線的にLDKを通ってまうからである。

   西側には3部屋配置した。クローゼットのある4.5帖の子供部屋が2つに4.5帖の和室が一つだ。あえて4.5帖と狭く設計してある。というのも子供部屋をあまり大きく設計しておくと、引きこもりがちになるという統計があるからだ。正直言うと勉強部屋は別に設計しておきたかったのだが、そこは家主に反対された。また4.5帖の和室は、パーティーで酔っ払って帰れなくなった人々が使うための和室なので、まあ、人がごろりと出来れば良いという設計である。

   またこのお宅には木使用のシャッターがついてある。本物の木は使っていないが、表面が本物のに近い木を使っている。というのも本物を使えばもちろん金額も高くなるし、それに経年劣化で狂いが出てくるからである。だからといってちゃっちい~かと言えば、本物よりも高級感が出ているため見た目が美しい。また旦那さんの書斎も用意しているし、キッチンなどの水物はホントに高いものを使っている。

   玄関はあえてカギ型の入りにしてある。家主さまの希望で直接室内から屋内駐車場へ入れるよう設計したからである。元々は違うカタチを用意していたのだが、うちの社長の一言 『縁起が悪い ! 』 というご意見につられた家主さんから大変更を頼まれたので縁起を担いだこのカタチとなった。その玄関の奧にはシューズクローゼットが 2.7m もあり、とても使いやすく設計してある。また家主さんの希望で軒のでは深い LDK の開口部あたりからだと 1.6 m もある。通常の軒のでは 600~900 ㎜ なのでどれくらい深いかはよく分るだろう。RC (コンクリートの事) 造などなら比較的簡単に作れるが、木造だとそれなりの工夫と知恵が必要なのである。またその軒裏には前面木材を貼っている。これは軒裏の最高級使用だ。通常はケイ酸カルシウム版という、よくある白いポツポツと通気用の穴があいたものを使う。これが安くて水にも強いからである。板を張っていくという事は、手間が3倍ぐらいはどうしてもかかってしまうし、その上に塗装もしなくてはならないので、なおさらお金がかかるという事だ。

   反省点としては、土地と建物の関係である。実はこの建物は土地の変更が行われた。この建物の設計は昨年の7月から入ったのだが、急に11月の半ばに土地の変更がなされた。土地取得の段階で許可が下りなかったからである。以前は2メートルほどの高台を予定してた。その土地の南側はのどかな野原があって、その野原が300メートルほど遠くまで続いていた。なので大きなウッドデッキを設けたわけだ。キッチンなどで料理などをしていても、その野原と敷地を別ける隣地境界においてあるブロックが見えないようにするためのウッドデッキでもある。だが変更となった。新しい敷地は西側と南側に隣家。そして北側は小さい路地と小川を挟んで隣家。東側はこれまた路地を挟んで隣家である。とてもこれまで設計していた土地とは大違いで、基本的なプランから見直す必要がある。だが家主さんはすでに大方決まっていた建物を気に入っていたため、そのままでお願いと言ってきた。僕は反対したのだが、そうしてくれという事で、LDKの開口部を開けると隣家が見えている。まあ植栽を入れてね♡とは言っておいた。

また今回は予算の都合上、僕は基本設計のみの参加となった。つまり間取りと大まかな建具は指定したが、あとは大工さんらにお任せとなった。なので気が付けば太陽光発電を取り付けるという事で屋根の向きが設計した段階とは逆となっている。設計屋としては冬至の太陽角度などを計算してたため勿体ない気がするが家主もそれを希望したのでしょうが無いだろう。また気が付けば南西部に設置してた酔っぱらい用の和室が北側に移動していた。。よって酔っ払いは直接ウッドデッキからごろりとはいけずに、LDKを通っていかねばならない。またウッドデッキは束などの余計な部材を見せないように設計していたのだが、ガッツリ見えている。まあ一応の化粧はしてあるが。。予算の問題もあり、ウッドデッキは防腐剤のみの使用となっている。僕が本気で最後まで監修したら、僕の給料である8ヶ月の給料分の工事金額が上がってしまう。なので安く上げたのでこれが精一杯なのである。

   いろんな紆余曲折もあったが、37.9万円というとんでもない安値で作った。本物の木材を使ってこの値段はさすがに僕の会社もよくがんばったと思っている。ちなみに家主さんは超喜んでくれている。まあ、お客様の笑顔のためにではなく、美しいものを作ろうとがんばっている僕ではあるのだが、、喜ばれるとやはりこっちも嬉しい。

   って事で今週の土曜と日曜は西都市の穂北の展示場でお待ちしてます。

   良かったら来てくださいね。

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ついに明日です。。
間に合うとは思います。
場所は西都市穂北中学校の近くです。

2013年5月23日木曜日

オープンハウスは今。。

   仕事が忙しい。

   今週末の土日に僕が設計した建物の展示会が西都市の穂北で開かれる。僕の会社は普段は展示会などはしない。なぜならする必要を感じないほど仕事があるからだ。まあ実際に本物の無垢材を使っているのだが他社よりも安い (実際にハウスメーカーが売ってと言ってくる) し、社長のざっくばらんな性格のため営業もおらんと仕事が来ているからでもある。しかし今回は僕が設計を担当したこともあり、通常の家ではなく、こだわりを強く意識した建物のため展示会を開くことになった。施主さんにも色々問い合わせが来ているようだし、僕の知り合いの知り合いも建物を見たいと言っている。なので急きょ展示会を開くことになったので、とてつもなく忙しい。やれ人員の配置はどうする。粗品はどうする。飲み物はいるだろうし、椅子や机はどうする。やっぱりアンケートは作るべきだろうし、鉛筆やネームプレートは用意しなければならない。普段やってないので、そんな計画も備品も全く無い状態から立ち上げねばならない。マニュアルがないのだ。現在、正直打ち合わせも全く出来ていない状態である。どないしよ。。

   最低限の人員は揃えなくてはならないだろう。だが僕の会社で建物の事を説明できる人間は限られている。社長とその息子さんと、それに僕ぐらいだ。その他の人々は大工さんなので、できるかどうかは大分怪しい。展示会の日は西都市の建材屋である杷野さんで 『新築・リフォーム大相談会』 がある。これはタダでさえ安い株式会社杷野さんが年に4回ほど開く大安売りの日である。定価の半値ぐらいでユニットバスなどが買えたりする特別な市である。その特別市に僕の会社はブースを設けている。このため最低杷野さんに社長はいなくてはならない。そこで実際に建物に使う建材などを決めるからである。だが展示会も見たいという人をこちらに案内する人も必要だ。というより、きっと社長が展示会場へ来たがる。なのでそのブースに残って、建材の説明をする人が必要となる。つまり建物の説明を実際に出来るのは僕一人。。大丈夫だろうか。。

   またこの建物の敷地はとても入り組んでいる。道路からは見えるので、間違えても通り過ぎることはないのだが、駐車場まで案内する人もやはり必要である。それにやはり受付の人間も必要だし、その人には飲み物などを用意してもらわなくてはならない。また忙しくなったら建物の説明もして頂く必要があるし、足りなくなった機材や飲み物の調達だってお願いしたい。今日の夕方の話では、社長が自分の娘を用意すると言っていた。だがよくよく考えたら、娘さん達は週末仕事だ。自分の仕事をほっぽり出して、受付嬢はしてくれないだろう。どう考えたって人員が全く足りていないのが現状である。どうしても人が足らない場合は、宮崎県美人協会の理事の権限をフルに使い、協会会員さま方を徴用するつもりである。

   当日はメーカーさんらに人員を配置してもらうよう社長が連絡をいれたようだ。本当に来てくれるかは知らないが、綺麗どころを用意してね ♡ と頼んでおいた。場合によりオッさんとなる事もあり得える。。

   ってのが我が展示会の現状です。

   よかったら、遊びに来よう ! 

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気が付けばあと2日だよね。。
家は完成したんか知らない。。

2013年5月22日水曜日

Bluetooth ブルース

   昔から機械音痴である。どうも機械に対する抵抗があり、どうも覚えが遅い。スマートフォンは持っとるが、便利なアプリを使いまくり、腕にスマートフォンをくくりつけ、朝のお堀周りをランニング。。的な事などはできず、電話先を間違えて押し、5年前に別れた女に電話してまい冷や汗をかいてしまったりする。どうも不器用なのである。なのでもちろん i-PAD などは使ってみる気はあるのだが、どこまで使いこなせるかとても心配でまだ買えてはいない。そんな機械音痴のくせに興味だけは薄~くだがある僕は、以前からある機械を敬遠していた。 Bluetooth である。どうもあの耳に 5㎝ ほどの端末をつけて歩く人々を見る度に、この無礼者と思ってしまう。コンビニなどに Bluetooth をつけて、話しながら入ってきたりしたら、お前は帰国子女か !? と思ってしまう。それにきっと僕の思い込みなのかも知れないが、Bluetoothをつけている人はみんなテクノカットをしていると思っている。そんな事をず~と思っていたし言ってきた。散々小馬鹿にして使っている方々には申し訳ないのだが、先日 Bluetooth を買っちゃった ♡ それもいっちゃん高いのを買うたった。。これが便利じゃないか ! って事で自慢では無いが自慢する。気分は、俺の Bluetooth である。

   僕は仕事がら、知らない土地に行くことが多い。そんな時に役に立つのがカーナビだ。だがカーナビがどれぐらいで取り付けれるかは知らないが、きっと高いという思い込みがあるので僕はとりつけていない。もっぱら僕はスマートフォンの Google Map をご愛用している。相手の住所さえ入れておけば、さすが Google さん、ちゃんと目的地前誘導してくなはる。たまに田んぼのあぜ道に突っ込んでしまうのはご愛敬である。だがいざ住所を入力しようとしても運転中は難しい。また僕にはしょっちゅう電話がかかってくる。運転中にかかって来る度に車を止めて 『はい、もっし~:D』 と出るのがだるくなってきた。これではコンプライアンス精神にモトる ! と思い切って、というより、恥を忍んで文明の利器である Bluetooth を買うてみたわけだ。

   今まで電話で喋る際、どことなく声を張り上げて喋っていたのだが、ぼくの Bluetooth は高性能である。ちゃんと僕のそよ風のような声音でも拾ってくれる。また電話が入った場合でも右耳のボタンを押せば事足りる。なんといってもハンズフリーなのは思ったよりも良い。なんの気兼ねなくしゃべれるってのがこんなに楽だとは思わなかった。また携帯に落とした音楽だって良い音源で聞けたりもする。いっちゃん高いモンを買うただけあるというものだ。運転中は携帯ホルダーに置いて置けばナビだって視界に入ってくるし、実に良く出来ている。なんでもっと前に手をつけなかったんだろう。。と今更ながら思っている。

   ただまだ使い慣れていないので、変なボタン押したのか急にクラプトン流れ出すし、間違えてダブルクリックしてまい、知り合いに返信をしてしまったりしている。。もう少し慣れなければ。。と考えている。

   あれだけ小馬鹿にしていたBluetoothであるが、気が付けば耳につけていることも忘れてコンビニに入ってもうた。。きっと周りの人々は 『帰国子女じゃね !? 』 と思うだろう。

   まあ、そうなんだからそこは押しとおそう。。

   安全運転のためには Bluetooth はお勧めです。ホントに使えますよ、これは。。

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あと3日で展示会。。
まだ出来てないんだな、家が。。
良かったら来てくださいね。

2013年5月21日火曜日

かかって来い、観光庁 !!

京都の看板です。。素敵 !
   円安である。現在 (平成25年5月21日) の円相場は102円後半となってきた。デフレ脱却のため麻生大臣ががんばっているという事だろう。とても良い事である。民主党が政権とって国民をだまくらかしていた時代は今は昔、アベノミックス効果がビンビン聞いてきているちょっと前段階である。これで車などの輸出企業は儲かるし、精密機械も今よりは確実に売れる。実に喜ばしい事ではないか。だがイカ漁をされている漁師さんらは原油代が上がってひぃひぃ言っているそうだ。イカ漁は夜間照明を使いイカを捕る。なので円安の影響で原油高が続いているため、イカ漁に出れば出るほど赤字になるそうで、現在は一斉休業をされているそうだ。現在、漁師さんらへの原油代補填を国はしているらしいのだが、いっそうの補填を求めていくと決起集会をされていた。もちろん原油代補填で払われるお金は、我々が泣きながら税務署に払った税金である。きついのはもちろん分るが、なにか違う方法もないのかと思った。

   だが円安で喜ぶ人々もいる。国内の観光業者である。円安という事は外国人観光客が多くなるという事だ。外国人が日本に来れば、それだけ日本は儲かる。大きな投資が必要無く、ありのままでも十分素敵な観光資源がたくさんある日本は、十分に観光大国となれると思う。これはシタリと観光庁さまは、 『多元語化環境整備』 事業を打ち出した。町中にある色々な看板に英語だけではなく、中国語やハングルも表記していくとの事である。実に日本的な優しさであり、日本らしい考えである。その方が確かに観光客さま方は便利になるだろう。だが僕は思う。馬鹿なのではないか。。

韓国人は、Rest Roomぐらい読める。。
   以前僕が京都市の〇光企〇課にていた頃、ハングル表記の観光看板を取り外すか外さないかでもめたことがある。このハングル看板は2002年のワールドカップの際に日本各地に取り付けられた看板の事だ。僕が京都に住み始めた頃にはあちらこちらにハングルハングル。ここは本当に京都か?と思ったほどだ。とても日本の古都京都らしくはなかった。なので仕事場では積極的には発言しない僕ではあったが、ここぞとばかり発言した。京都は京都らしさで観客を呼び込んでいるのに、京都らしさを打ち消すハングル文字を韓国人の観光客誘致目的で設置するのは本末転倒ではないか?それがあることによって日本人の観光客減少へつながるのではないか?それに韓国人は日本人よりも英語は間違いなくしゃべれる。なので英語のみで十分じゃないのか?周りの方々はぽか~んとしていたが、まあ、そんな事を強く主張した。僕の主張が通じたのかは分らないが、京都の町中からハングル表記の看板らは消えていった。僕は僕なりに少しは良いことをしたと思っている。

   仮にヨーロッパの看板が日本語だらけだったらどうだろう。例えばスイスの美しい山並みに日本語の看板が乱立していたら日本人は観光に行くのだろうか。もちろんいく人はいくだろうが、僕はスイスの相対的価値は落ちると思う。もちろん室内などならかまわないし僕も入れても良いと思う。だが屋外に中国語やハングルが氾濫するのは、どこか違うような気がする。多くの都道府県が独自の航路を持つ時代となっている。その航路を生かして外国人を呼び込もうと都道府県知事は一生懸命な時代だ。まだ都会はそれなりの考えをもって配慮のある多言語化看板を使っていたりするが、田舎はまだそんなセンスがないのか、とてつもなく原色を使った他言語化看板が目立つ。別に多言語化看板を設けなくても、スマホで外国人も行動するし既にそんなアプリは充実している。それらを上手く使えば外国人だって楽々旅行できる日本になるんではないだろうかと思う。看板を作りまくるよりも、それらのアプリやなどを充実させる方に税金をつぎ込んだ方が、日本的で良いと僕は思うんだが、どうだろう。

今週の金曜日に配布します。
   どっかで考え方を間違えていないか?観光庁の方々は、もう一度立ち止まって考えて頂きたい。多言語化環境整備という目的で他言語看板の乱立は、実に迷惑である。

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気が付けば、展示会まであと4日。
まだ。。完成してない。。
お暇なら25・26日に寄ってね ♡

2013年5月20日月曜日

『のぞみ』 と 『ひかり』



娘は美人 !
   ブログが遅れて申し訳ない。今週末に僕が設計した宮崎県は西都市穂北の展示会の準備で忙しいのだ。新聞広告はとにかく作った。だがそれを知り合いへ配らないといけないし、それデザインをを家主に了承して頂かなくてはならない。またアンケートだって作らねばならないし、それに展示会でくばるかもしれない粗品だって考えないといけない。いろいろ打ち合わせをしておかねば、へたすりゃ展示会場が焼き肉会場になりかねない。本当に展示会ができるんか分らないが、ここまで来たらやらねばならない。ちなみに家はまだ未完成。ぶっ飛ばして作っている。

   だが問題は天気だ。雨が降っては展示会などは台無しである。って事でてるてる坊主でも作るかと思った。

   夜11時を過ぎても、お仕事が忙しい。。毎度の事、音楽でごまかします。申し訳ありません。

   さだまさしさまの『雨宿り』です。さだまさしさんがいるのといないのでは(読みにくい。。)日本の音楽会はさぼそい。。と僕は思っています。

   以前、さださまが、新幹線は 『のぞみ』 と 『ひかり』 どちらが良いかと聞かれ、 『のぞみ !! 』 と即答していた。

   そんな事を即答できる大人に僕はなりたい。

   まあ、なんとか雨降らんといて ! 

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展示会まであと5日。。
まだ工事が終わってない。。
どないしよ。。

2013年5月18日土曜日

里山の忠犬

   僕は宮崎県のど田舎に住んでいる。宮崎の田舎なのでもちろん農業が町の主な産業である。最近は農業の大型化が流行らしく、大勢の従業員をかかえた農業法人があちらこちらで動いてらっしゃる。収穫時期にでもなると、一つの畑に10人以上の従業員でお働きになり、その脇にはきっと遠くまで行くダンプが横止めしてその収穫物を手際よく積み込んでいる。 TPP が日本にやってくる。 TPP は日本の農業を大きく変えるのは間違いないだろう。どれほどの農家が生き残れるかは分らない。だが TPP が来る以前に僕の町の農業は大問題を抱えてくる。お猿さんである。お猿さんが野菜などの収穫物を泥棒しよるのだ。

   以前は僕の実家はお米を作っていた。山間の小さな川の脇に僕の家の田んぼがあったのだが、現在は作ってはいない。理由は第一にお米をつくるには労力がいる。農業機械はもちろん必要だし、それに普段はサラリーもらって仕事している人間が、毎週末に農業は大変だから。そしてもう一つの理由がお猿さんである。お猿さんらが米を泥棒していくのだ。ある夏の夕暮れの事、それを知って頭に来た僕は、ロケット花火を持って田んぼに向かったら、お猿さんらが10匹ほどいた。み~んな、我が家が植えた稲を食べてやがる。お猿さんらの動物的感で、心根の優しい人が来たと思ったのか全く逃げはしない。頭に来た本当は優しい僕は、ロケット花火で退治してあげた。弓矢かなにかで1匹ぐらいは仕留めておき、見せしめに磔つけ獄門ぐらいはしたかったのだが、ヤサ男なので辞めてあげた。

   もちろん本業の農家さんらからみれば、お猿さんらは鬼畜米英なみに憎い。聞くところによると、ものの10分ぐらいでカボチャなどは30個ぐらいは盗まれるそうだ。そりゃ憎いだろう。もちろんいろんな対策をされている。近づけば、 『 ぱーん ! 』 と音が鳴る機械 (僕もビビる。。) やネットなどを取り付けているが、あまり効果は出ていないようだ。だが農業法人さんらはさすがにお利口さんである。できる限り、お猿さんがでる山間の畑は避けて土地を選び農業されている。どうしても山間の畑を使う場合は、電流が流れる金網フェンスを設置してお猿さんのご訪問を拒んでいる。だが僕には日本の原風景である里山が金網フェンスだらけになるのは忍びない。せっかくの田園風景に金網のフェンスがあり、そこに黄色い看板で 『電流注意 !! 』 と書いてあるのを見る度に、この町には住みたくなくなる。生活のためとは知っているのだが、何とかならんかと、ずっと考えていた。

   先日のこと、BSプレミアムさまの 『新日本風土記』 を見た。以前からこの番組を愛しているくせに、忙しく見れてはいない。だがふと目に入った犬が可愛らしく見入ってしまった。その番組で面白い犬を紹介していた。面白い犬と言っても普通の柴犬である。この柴犬は単なる柴犬ではなく、畑をお猿さんらから守る番犬だ。犬と猿は犬猿の仲とはよくいったもので、昔からお互いが大嫌いである。その習性を利用した農業で、柴犬を畑に放し飼いをしていた。もちろん周りには柵がある。だが金属フェンスではなく、もう少し原始的なネットである。そのネットにお猿さんが侵入しようとすると、犬が追っかけ回すというもの。もちろん被害は少しは出るであろうが、少なくとも金網の電流フェンスよりもお金はかからないし、里山の美しい風景は守れている。

   昔から日本人はこうやって犬を使ってきたのだと思った。それを普通に使えば里山も復活するのかもしれない。農業法人さんらのやっていることは、生き残るためとはいえ、僕好みの方法ではない。

   実に良いアイディアだと思うんだが。。

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来週の土日に西都市で展示会やってます。
良かったら、来てください。
何かがもらえるかも知れんです。

2013年5月17日金曜日

展示会は強気でいくタイプ

   先日も先々日も書いたが、来週の土曜と日曜に僕が設計したお家の展示会をやることになり、新聞折り込みチラシの広告作成で、てんやわんやである。だが、なんとか完成した。今回は西都市のイマイ印刷さんに無理を言い、いろいろがんばってもらった。なんせ住宅展示会をやると決めたのは一昨日の午後3時だ。それから現場でまだ完成していない家の写真を撮影し、レイアウトを決め、そこへ入れる文言を考える。叩き台の叩き台は僕が作り、それを印刷屋さんが叩き台を作る。そしてそこに僕が文章を書き、印刷屋さんがイラストレーターで仕上げ、それに僕がいちゃもん。。ではなく手直しを入れる。それも5回ぐらいいれた。まだ完成していない建物で、それも展示会を最初から予定していない建物のチラシをデザインするのはさすがに厳しい。画像も全く無いし、時間だってない。だが、本当によくやって頂いたと感謝している。そして僕もよ~やった。。

   来週の金曜日に配るため、今日中に全てのデザインを決定する必要があったので、なんとか夕方6時半に印刷屋さんと打ち合わせを終え、会社に向かった。任されているとは言え、やはり社長には見せなければいけないからだ。時間が押していたので、会社からのクレームは受け付けるつもり毛頭無い。社長に見せたら、何点かは指摘は受けたが、まあ良く出来ているとは言われた。指摘は次回に考慮するという事で、あとは印刷屋さんに輪転機をフル回転して刷って頂く事となった。とにかく時間がないのだ。それからどういった感じの展示会にするかという打ち合わせになった。よ~考えてみたら、僕はチラシの事に集中しすぎていて展示会の内容など考えてはいなかった。確かにそこは重要である。

   『粗品を用意しようか?』 と社長に言われた。他の町は知らないが、僕の田舎などで展示会をした場合には粗品を用意するところがある。 『温泉券プレゼント ! 』 などだ。まったく粗品などを考えてはいなかった僕は、 『何が良いですかね?』 と聞いた。 『トウモロコシはどうじゃろ?』 と言われた。。モロコシ !? 食いモン配る展示会などは聞いた事がない。普通は手ぬぐいとかじゃないんか?とは思った。。だが結局はトウモロコシが結構高いという事がわかり、また寝て考えようという事になった。ちょとだが、ホッとした。。

   『服装はどうしましょ?』 と一応はお伺いを立ててみた。他社の営業の方々は背広を着ている。だが、どう考えたって僕の会社の大工さんらが、背広を着て営業さんらしくは振る舞う事などは無理だ。。第一、背広を持っているか非常に怪しい。。 『作業服で良いですよね?』 と聞くと、 『ハッピを用意しなくちゃな~』 と返された。。へっ。。ハッピ !? 僕は腐っても建築デザインがなりわいだ。デザイン屋さんらは展示会などに出席する時は、無印良品的な服を着ることが多い。その方が良い印象をお客さんに与えるからだ。 『やっぱ会社名入りのハッピだな ♡ 』 と言われて 『コジマ電気』 を思い出した。。きっと家を安売りする気だろう。

   来週の25・26日には、宮崎県は西都市の建材屋さんである 『株式会社 杷野』 さんが年に4度ほどされる新築・リフォームの大相談会もある。ユニットバスやキッチンがとても安いのだ。さらにこの2日はタダでさえ安い建材屋さんが特に安く提供されている。そこには色んなメーカーのキッチンの専門家などが集まり毎度の事大盛況である。そして僕の会社はそこにブースを設けている。僕は全く知らなかったが、僕が新聞チラシを作っている間に、社長が展示会場にメーカーから人を送ってくださるよう手配してくださった。ありがたいことである。僕は綺麗どころを回すよう、そこは社長にと~と~と念を押しておいた。結構そこは、こっちサイドの士気に関わるのである。これでおっさん来たら、そのメーカーさんは次から泣いて頂く事となる。

これは叩き台です。。
   最後に社長が 『焼き肉でも作るか~ ♡ 』 と言い出した。。えっ !? そんな展示会は見た事がない。確かに子供は喜ぶだろうし、楽しいだろう。だが家主が住む前に焼き肉は、とても怒られる気がすると社長に伝えると、 『な~に、家主さんも食べればいっちゃが~』 と言われた。根本的に何か間違えている気がした。

   展示会を飲み方にするのは何とか防ごうとは思っている。

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展示会まであと8日。。
間に合うんだろうか。。

2013年5月16日木曜日

老いぼれ犬の口笛


   昨日の15時より、新聞の折り込みチラシの作成作業が忙しい。今回は西都市の印刷屋さんにお世話になる事となった。今回は僕はデザインはしない。する余裕もなければ、僕の会社にはイラストレーターなどのデザイン屋がいっちょぱしに使うようなソフトなど無いからだ。だが、ある程度の指示はしないといけない。それに文章やキャッチコピーなども僕が作ることとなる。というのも展示会は来週の土曜と日曜。今週の週末には印刷にかからねばならないため、デザイン作業などは明日までに完全に作り上げねばならないからだ。よって全て丸投げすると印刷屋さんだって困るし、できはしない。なのでぶっ飛ばして仕事をしている。だがまだ未完成の建物。。写真だってほとんどない。。撮った写真にはがっつり左官さんが映っていた。。

   ありがたいことに印刷屋さんにがんばってもらい、なんとか半日で叩き台を作って頂いた。ただし昨日も書いたが、キャッチコピーなどはすぐにはできないし、しっくりした文章などは (このブログを読んでくださる方はよ~知っているが。。) とうてい僕には無理な作業だ。。もっとシックリした文章をと社長にも言われてもうた。。やらんといかんよね。。やっぱ。。

う~ん。。可も無く不可も無く。。
   昨日も書いたが、僕の会社には営業も事務員もいない。なので僕の会社が作る家は他社よりも安い。僕個人としては安いという文字だらけ数字だらけの広告は面白いかと言えば、違うとは思っている。だが、それが会社としては打ち出したいらしく、社長に言われた。 『社長は現場に出ていますんで、背広も着ません。ネクタイもしませんって書いててね ♡ 』 だが、そんな事言われても、会社の事務所で一番最初に目につくのが、社長が背広を着て宮崎県知事と握手している写真だ。。これが凄い笑顔で映っている。。やっぱり嘘はイカンよ嘘は。。まあ確かに会社にはおらず現場に行ってらっしゃるンだが。。だから電話もつながらない会社なんだが。。

   って事で、とても忙しいので音楽でごまかします。EGO-WRAPPINさんで 『老いぼれ犬の口笛』 です。

   ああ、最近ギター弾いてないな。。

   大学では音楽課程を修めているんだが。。

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展示会まであと9日。。
間に合うんだろうか。。

2013年5月15日水曜日

新聞広告とキャッチコピー


   あまりにも急なことだが、僕が設計した家を住宅展示をすることが決まった。来週の週末である、5月の25日と26日の2日間行う。場所は宮崎は西都市の穂北である。 『新聞広告を打たねばならんな~』 という社長の鶴の一声で、今から新聞広告の叩き台を作る事になってもうた。明日までに図案からそこに入れるキャッチコピーなどを一気に考えねばならない。どうも今度の金曜までに広告のデザインを全て完成させねば、来週の金曜日の配達は間に合わないそうだからだ。って事で、徹夜さまになりそうだ。。

   キャッチコピーを作るのは簡単なようだが、実は難しいしとても重要なお仕事だ。一言でぐぐっと人々の心を掴む言葉をつむぎだす作業というのは本当に苦労する。最近の住宅には名前をつけるのが当たり前となっている。以前はK邸などとつけるのが当たり前だったが、それだけでは作っている方も、それを見る方もしっくり来なかった。最近は○○の家という名前の家が最近多い気がする。僕はひねくれているのか 『○○の家』 が当たり前になると、違う名前をつけたくなる。う~ん自分で言うのも何だが天の邪鬼なんだな。。

   僕が所属する西都市の工務店のウリは安いという事だ。なぜなら事務員はいないし営業さんはいない。基本全員 (僕以外。。) は大工さん。なので余計な経費がかからない。それに西都市では多くの住宅を手がけているので、建材屋さんからの仕入れも他社より安い。また会社として飲〇○ばよい。。ので儲けも少なく、銭儲けをしようという精神がまったくない。だから安い。だが安いを前面に押し出した広告というのは、どうもエグくて僕はあまり好まない。スーパーじゃあるまいし、それに安く仕上げるという考えで設計はしないからだ。う~ん。。どうしよう。。明日までに仕上げなくてはならんのに。。

   設計でもそうなのだが、迷ったら現場に行けば答えが落ちていると思っている。というより、そうでも思わないと前には進めない。印刷屋さんで打ち合わせをした帰りに現場でぼ~と悩んでいたら、近所のおじさんが犬を連れて散歩していた。ふとおじさんが喋りかけてきた。 『ホントいい家ですね~もうツバメが来ている』 と言われた。なるほど、今回設計した家の南側の軒の出は、深いところで1600㎜ほどある。通常のお家の軒の出は600㎜だ。その南側開口部の上部にはシャッターを取り付けているので、その上部に巣を作ろうかと寄ってきているようだ。以前にも書いたが、ツバメが来る家は良い家と昔から言われている。(ツバメが巣を作る家は、良い家なのさも読もう ! ) う~ん。。ツバメが来るを何とかモジれないだろうか。。まあキャッチコピーとしては成り立たないな。。う~ん。。う~ん。。

   来週の木曜か水曜には宮崎市北部から児湯郡地区(都濃町は除きます)に広告を打つ予定です。興味ある人は来てください。暇な人も歓迎します。

   って事で、明日までに何とか新聞広告の叩き台をつくらねばと考えて入る。だがすでに眠い。。

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展示会まであと10日。
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2013年5月14日火曜日

縁側のスイカはセピア色

   知らない田舎道を車で運転する機会が多い。普段から僕はナビを使用しながら目的地に向かって運転している。ナビといっても僕の車にはナビはついてはいない。もっぱら自分のスマートフォンの Google Map を頼りにしている。車をしっかりと止め、目的地を入力すると携帯がナビ代わりとなってくれている。便利な時代になったもんだとつくづく感心している。今日は介護保険住宅改修のケアマネージャーさんへのご挨拶のためドサ回りをしてきた。名刺を持ってのご挨拶だ。いつものようにスマートフォンに住所を登録し、そのナビの音声に沿って車を進めていく。 Google Map の素敵なところは最短の道を教えてくれるところだろう。女性の声で 『右です ♡ 』 という音声に従って車を進めていくと、 『目的地へ到着しました。お疲れ様でした。』 と音声が聞こえた。だがそこは田んぼの脇道。。それもドン突きのドン突き。。田んぼの向こうに居宅事業所がある。。田んぼのあぜ道までしっかりデータが入っている。さすが Google さんである。おかげで幅員3メートルの道を200メートルもバックさせられてもうた。。嘘つき。。

   だがそんな携帯の使い方をしていては、すぐに充電が切れるもの。今日も2時過ぎには電池があと10%と携帯がピッカピカしよる。しょうが無いのでまだ寄っていない、地元の包括支援センターさんへ寄ろうと先日も書いた宮崎県は高鍋町にある高鍋城公園 (城から声が掛ったら、断れないも読もう ! ) の駐車場へ寄った。そこでしっかりと車を止め、携帯で包括支援センターを検索するためである。周りを見渡せば仕事をさぼっているサラリーマンだらけだ。実にけしからん ! そんな事を考えながら、石垣を見ながら携帯いじっていると、どこからもなく声が聞こえる。 『おお~また来たか~、ま~そ~言わんとトイレでも寄っていけ~』  きっと秋月の殿様だ :D と思うと、妙にトイレに行きたくなった。殿様には逆らえないのである。

   トイレで用を足し、いざ包括支援へ ! とは思ったのだが、そのトイレの脇には何か良さげな建物がある。どうやら無料で公開されているらしいのでちょっとだけ寄った。その建物は僕のご先祖さんが仕えていた秋月家の建物で、実際に昭和の中頃まで使われていた建物らしい。そこは茶室として使われていたのか、とても小さい建物だ。10畳の本間の和室があり、その一辺が玄関で、他の3方には縁側が作ってある。その縁側がとても美しくまとめてあり高貴な風合いが良く出ている。さすがは大名家が作った建物であると感心してしまった。

   縁側とは言わずと知れた日本建築の独特の様式である。海外で似たようなものとしてはポーチやベランダと言えるかもしれないが、同じような使い方はされていないような気がする。縁側は大きく分けて2種類あると言われている。一つは建物の外に簡易的につける濡れ縁。これは読んで字のごとく、濡れても良い縁側で、最近の住宅で縁側と言ったら濡れ縁が多い。もう一つがくれ縁と呼ばれるもの。これは和室の外側を縁側として作り、雨が浸入を防ぐため雨戸などで閉めれるタイプを言う。

   よくよく考えると最近の住宅は縁側を設ける事が少なくなった。本来は縁側は建物の正面に設ける事が多いが、和室の用途が仏壇置き場程度しか考えていない現代では、和室が建物の表ではなく裏にある事が多い。なので縁側自体にこだわって作る機会はめっきり減ったと感じている。昔は縁側をいかに美しく作るかを設計する人間は考えたであろう。そこが仲の良い友人らが茶飲み話や将棋などをしに来るところだからだ。そんな所はそれは気持ちの良い空間にしなくてはならない。だが、そんな時代は今は昔の事となっている。

   だが縁側はやはりあった方が良いと思うらしく、施主さんも縁側を要求する事がよくある。僕はしないようにしているが、大抵は洋間であるリビングの外に大きな踏み石を置き、 『ハイ、縁側(もどき) !! 』 としている住宅をよく見る。だがこれでは知り合いらが来て、茶飲み話ができるかと言えば、違う気がする。たんなるぞうリっぱ置き場になっているところが多い。

   現代では縁側の機能が大きなウッドデッキなどに置き換えられる気がする。だが屋根がない日向のウッドデッキで食べるスイカと、日陰である縁側で食べるスイカは味が違うと思うし、団らんの風景も変わってくると思う。次に作る家は、そんな風景も考えながら設計しよう。

秋月の殿様の家でそんな事を考えた。

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実はスイカよりもガリガリ君が好きなんですが。。

2013年5月13日月曜日

土鍋で炊くご飯には勝てない

   昨晩の事、我が家にちょっと困った問題が起きた。炊飯器にご飯を入れスイッチをオンにしたのだが、ま~たくビクともしない。 『ちゃんと、押したの?』 と母親に言われたのだが、確かに押した記憶がある。ぶ~ぶ~母親が言いながらスイッチをオンにしたが、5分ほどしたらやはり勝手にランプが消えよる。。どうやら壊れてもうたらしい。以前から母親は南部鉄器を使用した炊飯ジャーを欲しがっていたので、これはシタリと電気屋さんに今日の夕方に行き買ってきた。その炊飯ジャーはごっつい高い買い物だったようだが、なんせ南部鉄器さまを使用しているので、ご飯を炊くのにやたらと時間がかかる。。おかげで晩飯が21時をまわってもうた。やっとこさ出来上がったご飯を食べたのだが、何が違うのか僕にはさ~っぱりわからん。。母親は美味しいと意地でも言わねば気がすまないらしく、『おいしいよね?』 と何度も聞いてくる。あまりにも言うので 『美味しいよ』 と一応は答えた。だが土鍋で焚くご飯ほどではないと思った。まあ母親が満足すればそれで良い。ただもちょっと晩飯早く食べたいわな。。

   僕は料理を作るのは嫌いではない。一人暮らしをしている頃は、毎食とはいかないが自炊をしていた。だが炊飯ジャーではご飯を炊かず、土鍋釜を使用していた。というのも貧乏設計屋をしていたので、とても炊飯ジャーは高くて買えなかったからだ。土鍋釜はとても安く、それにご飯が美味しい。ガスで炊くと一気にご飯のうまみが閉じ込められるので、うまみが違うのである。また良い土鍋を使うと、ご飯が立つ。立ったご飯はしゃきしゃきしていて美味しく、もう炊飯ジャーでは飯が食えない体になってもうた。だが土鍋釜の一番のつらさはご飯を保存するのが難しいという事だ。土鍋は蓄熱効果が高いためすぐにご飯が黄色くなってしまい、おいしさが損なわれる。だがお櫃(おひつ)を使えば、その難点は防げる。そのおひつもとても安い。2000円ぐらい出せば、遠赤外線がでる 『おひつ君』 も買える (よ~売れとるらしい。。) まあ遠赤外線がでて何が良いのかは知らんが。。

   先日、宮崎県は日の影町にある親戚のお宅へ行ってきた事は書いた (島津の隠密やってましたも読もう!) そのお宅は、以前は立派な釜戸があった。親戚のおばさんの家に行くと、よく来たとご飯を振る舞ってくれるのだが、そのご飯はしゃきしゃきしていてとても美味しい。よくNHKなどを見ていると、地方でかまどを使ってご飯を振る舞っている場面を見ることがある。そんあ感じの釜戸だ。それらは味ももちろん美味しいし、生活のスタイルとしても健康的で美しいと僕は思っている。

   日本人は以前から釜飯を食べてきた。それらが炊飯ジャーに変わったのは、もちろん手間をかけず安全にご飯を作るためである。いつ頃から炊飯ジャーに変わったのかは知らないが、当時の人々は 『美味しくなくね?』 って思わなかったのだろうか。まあそれが時代として COOL だったのかは、もちろん知らない。

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2013年5月12日日曜日

島津家の隠密やってました。。

   今日は宮崎県は北部にある日の影町まで車で行ってきた。というのも母方の婆さんの実家が日の影にあるからだ。僕の母親は僕の地元生まれなのだが、その両親は二人とも日之影町生まれ。なので僕の血の半分は日の影町のモノという事になる。僕のおじさんは猟はやるし蜂蜜も自分で養蜂をする、田舎の神様のような人。そのおじさんが蜂箱を僕のために作ったので来いと言う。よって土産のワイン片手に車を飛ばした。だが日の影町は僕が住む町からは遠い。また道を間違えたので気付けばがっつり3時間半も片道にかかってもうた。。

   その蜂箱は、単純に杉の幹にチェーンソーを入れただけのもの。僕が自分で作ってきたモノとは違いとてもシンプルに出来ている。一番原始的な蜂箱である。3時間半もかけて行ったわりには用件は5分で終わったもうた。。だが僕はこのお宅はかれこれ20年近くは来ていない。僕のひい婆さんにあたるそのおじさんの母親が亡くなった時に葬式で来て以来である。ご先祖さんらの墓参りぐらはせねば格好がつかない。おじさんに墓を教えてもらい拝んできた。だが見渡せば、墓・墓・墓。。ごっつい数である。見た目が江戸時代ぐらいのが、た~くさんある。それも狭い敷地にどどっと墓だらけ。現在の整然とした長方形の墓が整然と並んでいるのではなく、無造作に墓石が置いてあるような感じだ。ひい婆さんを拝んだ後に気づいたのだが、婆さん拝むために数人のご先祖さんは踏んだはずだ。。知らんで踏んだんよ。。ごめんね。。ご先祖さん。。

   『えらい数やね。。』 とおじさんに聞くと、どうも江戸中期ぐらいからのがこちらにあり、また他の場所にはそれ以前のもあるらしい。。 『んで、ご先祖さんは何してたん?』 と聞くと、宮崎県北の訛りの強いおじさんは、 『ん !? 壇蜜よ』 って言った。。 『えっ ! 壇蜜 ♡ 』 と一瞬考えたが、どう考えたって僕らの壇蜜は江戸時代にはいない。もう一度聞いたら 『島津の隠密よ ! 』 と言われた。。えっ。。僕のご先祖さんは鹿児島だったん !? それも隠密 (おんみつ) って。。

   おじさんに色々教わった。ご先祖さんは島津家家中のお侍で、隠密として宮崎県北を探るため派遣されたようだ。いつの時代かは定かではないが、そのまま土着したらしい。宮崎の歴史で県北がきな臭かった時代と言えば、戦国時代だろう。現在の大分の大友氏が宮崎に攻め入めて大負けした 『耳川の戦い』 は九州の関ヶ原とも言われる大戦だった。その時代かもしれない。どうも単純に土着し農家になったようではなく、その後も鹿児島と連絡を取っていたようだ。そのおじさんの家の近所には学校があったという話が残っている。その教師は鹿児島から派遣されて来ていたとの事だ。その学校がいつの時代まであったかは分らないし、学校だったのかそれとも寺子屋程度であったのかはよく分らない。

   よくよく考えて見れば、そのおじさんの家は人口が4000人という過疎の町である日の影町の中心部から、車で30分もかかるとんでもない山の中にある。今日は携帯の GPS で行ったのだが、本当に到着できるのか心配になるくらい山の中だ。その集落は人口が70人というとんでもない集落。。人が住むとは思えないくらい山の上にある。またそのおじさんの家の名字は確かに宮崎のモノではなく、鹿児島に多くある名字だ。宮崎県北の日の影町や高千穂町は、甲斐さんや興梠(こおろぎ)さんが多い。そんな土地にはそぐわない名字を持っている。また家紋も名前は知らないが、ごっつい感じだ。。

   僕の実家の家紋は典型的な佐々木氏である四つめ菱だ。ルーツは現在の琵琶湖南部にある近江八幡市あたりと聞く。まあ本当かどうかは分らないが、それなりに家系図もある。自分の実家のルーツは知っていたが、母型のルーツは知らなかった。。それも島津の隠密って。。

   何か。。リアルじゃん。。

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2013年5月11日土曜日

坪単価という "まやかし"

   最近名刺を大量に配っている。機会あるごとに挨拶回りが忙しいく、頻繁に名刺を配っているからすぐ無なってしまう。自慢じゃないが、僕の会社は名刺を作ってくれない。まあ銭出してねって言えば出してくれるだろうが、それを聞くのも億劫 (おっくう) なので自分で 400 円ほど出して用紙を買って来て、あとは自分らしい 『爽やかな』 名刺を作っている。って事で、すでに名刺が切れそうな僕は用紙を仕入れに宮崎県は高鍋町まで行ってきた。名刺用紙を買って家へ帰っていると、住宅展示会をやっていた。建築業界は今、忙 (せわ) しない。消費税が上がるため多くの方々が家を購入するといわれているからだ。なので最近は住宅展示会をあちらこちらでやっている。同業者として他社が作ったモノは見てみたい。とても勉強になるからだ。って事で見学させて頂いた。ことわっておくが、偵察ではない。そのご近所に親戚が住んでいるので、ご近所挨拶もかねてダ !

   そのお家は杉の木をふんだんに使ったおしゃれな住宅となっていた。完全に今時のおしゃれな白い家だ。これが中々良く出来ている。キッチンはオーダーメイドのおしゃれさんに仕上がっている、それに色の配置も良い。いかにもおしゃれな女性がおしゃれに設計した、『カフェ~』 が楽しめるような無印良品的なお家だ。設計が本業の僕だが、どうもおしゃれな家を作るのは得意な方ではない。なのでこぎれいに作ってある家を見ると本当に尊敬する。展示会場におしゃれないい女がいた。コヤツじゃな~作ったンは。。なんて思いながらそのお家を見学していた。最後に、総額はいくらぐらいですか ? と聞いてみた。そしたら2300万円と言われた。。高っけ~。。

   そのお家は多分40坪ぐらいだと思う。なので坪単価にすればきっと50万は超えるはず (設計料は抜きます。。きっと。。) だが、床は杉を使い、梁は集成材を使っている。それらは建築材としては一番安い代物だ。また梁などは塗装がされてはいなかった。塗装がないという事は年月がたつとどうしても黒くなりがちだ。また柱はフシが沢山ある安い材料を使っているので、少なくとも工事金額はもっと安くはなるはずなんだが。。とは思った。ちなみに僕の会社だと、僕が現在作っている家は1600万で43坪の家を作っている。。(ホントは1700万だが。。見積もり間違えた。。)

   だが今日見学させて頂いた会社が特別高いとケチをつけるつもりはない。展示されていたキッチンはオーダーメイドで作ってあるし、窓枠は木の意匠で整えているからだ。それに地熱発電 (きっと。。) も普通においてあるし、こだわりが一つ一つ丁寧だ。それらを設計する手間や、職人さんの仕事を丁寧に金額を出したらそれくらいにはなるかもしれないと思う。また展示会場には社長さんやインテリアコーディネーターさん、そして事務員さんに現場監督さんなど5名ぐらいの方々が迎えてくれた。会社に多くの人員がいるという事はそれなりに儲けなくてはならないだろう。

   一般に坪単価といわれるモノがある。坪30万で作りました ! と新聞広告などで宣伝しているのをよく見る。 『安いね~』 などと一般の方々はそれらに釣られて展示会場へ行かれると思うが、この坪単価ほど定義の曖昧なモノはない。それは会社によって設計代金を含む場合もあるし、工事代金のみの場合もあるからだ。またその坪単価で作ってと工務店などに頼んでも、施主さんがこだわった間取りや家具などを置いたら、もちろんその単価ではできはしない。また大きい家では坪単価は安くなるが、小さい家では坪単価は高くなる。なので住宅メーカーさまはオプションで値段をつり上げていくところが多いと思う。坪単価は住宅を作る際にあまり参考にしない方が僕はいいじゃないかと思っている。

   ちなみに僕が所属する工務店はウルトラ安い。僕の会社の社長が言っていた。 『うちの会社が安いのは事務員などがいないからだ ! 』 確かにそれは的を得ていると思う。

   だがおかげホームページは作ったが、弊社に興味ある人が電話して来ても、誰も出ないんだな。。

   それで良いとは思っては無いが。。

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誰も出ないんで。。うちは。。

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