2013年2月13日水曜日

高齢者住宅改修での設計のお仕事


   今日は宮崎の佐土原町のあるお宅に、介護保険リフォームの打ち合わせに行ってきた。設計士である僕とケアマネージャーさん2人 (1人は新人さん?) との3人で訪問したのは、80歳ぐらいの夫婦さんのお家。設計屋の端くれである僕も、高齢者用の手すりの位置や高さなどは、もちろん頭の中に寸法などは入っているし、知識としても入っている。だが、対象者であるご主人さんの動きに沿った寸法や高さとした方がもちろん使いやすいので良い。よって、ご主人さんの動きをじ~と観察しながらのケアマネージャーさんらと相談しながらの作業となった。しかし、ご主人さんらはもちろん一般の方なので、ある程度はこちらで考えてあげないといけない。
   
 そもそも介護保険の住宅改修には補助制度がある。正式には高齢者住宅改修費用助成制度といい、20万円を最高額として9割を国が負担してくれる。例を出せば、20万のリフォームだと2万円が実費負担となり、18万円が補助となる。最高限度が20万円なので、25万円のリフォームなら5万円の自己負担だ。内容は手すりの取り付けや段差の解消、滑りの防止及び移動の円滑化のための床材の変更、引き戸等への扉の取り替え、洋式便器等への便器の取替え、その他に住宅改修に付帯して必要となる住宅改修 (下地や配管類の補強の事) などがある。多くの古い住宅などは、そもそもバリアフリーやユニバーサルデザインで設計されているわけではないので、高齢者が同居されている方々は使った方が良い。

   しかし、工務店としては正直嫌がるお仕事だと言える。今回のお仕事が来たのも、僕が(一応)所属する社長からの電話からだった。社長曰く、『やっけなっつよ ! (標準語でおっくう)』 大工さんらからすると、現場に行き現場でさっさか寸法を合わせて工事すれば、1日で終わる仕事なんだが、打ち合わせや図面書きそして申請書類に写真を添付して、見積もりを作ってケアマネージャーさんとご相談。これが宮崎弁で言う 『やっけねぇっつよ ! 』 となる。またこういった諸作業をやる時間を見積もりに反映させると、この安さをウリにしている僕が (一応) 勤める工務店などでは、高いんじゃないかと思われるのを嫌うようだ。

   以前僕の家にこの介護保険を使い手すりの取り付けを行った。たしか8カ所ぐらい付けて合計23万ぐらいしたと覚えている。よって支払ったのは3万円。手すりにはいろんなタイプの物があり、安い物から高い物まである。また付ける場所にもより大工手間が違ったりする。だが僕の感覚では、その費用のうち半分近くは設計代のような気がする。と言うのも、申請書類や図面や打ち合わせ等に要する費用を出せば結構な金額となるからだ。僕のお家をやってくれた大工さんも、こんなに 『やっけねぇ』 仕事はなかったと言っていた。そりゃあなたがパソコンを使えないからだよ。。 

   以前にも知り合いの工務店の社長さんから、介護保険リフォームの打ち合わや図面作成をやってくれないか?と言われたことがある。費用は1万円でどうだ?と言われたので断った。図面作成や打ち合わせでかかる、延べ5日ぐらいの仕事を2万では、女子高生のコンビニのバイトよりも安いからだ。要はピンハネするか、我が社は安いですよと言いたいらしい。そこ大工さんの日当は13000円なのに。。まったくふざけた話だ。

   今回のお宅は娘さんが入院しているらしく、退院してからデザインらを決めたいとの事なので、結構な延べ日数がかかる。だが安くで、使いやすいカタチにしてあげたい。なので、ぶっ飛ばして設計図面を書いている。大工さんが1日で作りあげる現場に、打ち合わせや図面や申請作業で延べ5日はかかりそうだが。。

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