2013年6月12日水曜日

動線の良いキッチンの作り方

悪い例
   新築の設計をしている。宮崎などの田舎で家を作る際は、工務店では大工さん、ハウスメーカーでは営業さんが設計する場合が多い。その大方には設計屋さんは入らない。入らない方が費用が安いからである。では何を宮崎の設計事務所はやっているかと言えば、もっぱら確認申請業務だ。確認申請とは、役所が法律に照らし合わせて、その建物が問題ないかを調べるための図面やその他の書類といったところだ。それらを大工さんらに頼まれて作るの生業の設計事務所が圧倒的に多い。。これで良いのかとは思うが。。まあ、しょうがない。設計士はたんなる絵描きと思われている宮崎などの田舎では、大抵は大工さんらが間取り図を書く。そして設計事務所に所属する設計士がそれらを役所にとおす。そしてお客さんと建材屋さんで待ち合わせし、使用する外壁などの建材や重器関係 (トイレやキッチンなど) を決めて、ハイ着工。。まあこんな流れだろう。僕ら設計する人間からすれば、少しは目線の高さや光の使い方についてじっくり考えたらどうだろうとは思うが、安いのだからしょうが無い。そこはあえて気にしないというのがこの業界の常識のようなものだからだ。その大工さんらが作る図面でもかまわないが、作る際に注意した方がよい場所がある。キッチンだ。

   僕の勝ってな思い込みかも知れないが、手際の良い人が作る料理はうまい。冷たくして食べたい料理は先に調理して冷蔵庫に入れ、熱々にして食べたい料理は出来たてホヤホヤを食卓にだしたいもの。その狭いスペースに多くの材料や調味料が飛び交うキッチンは、空間デザインはもとより出来るだけ機能的であることが求められる。

良い例
   詳細設計を設計屋に任せない場合は、大工さんと建材屋さんなどに行くか、大工さんが持ってきたパンフレットからキッチンを選ぶ事となる。だがシステムキッチンのシンクや IH コンロをどこに配置するかは、自分でよくよく考えた方が良い。意外と知られてはいないが、キッチンのシンクとIHヒーターは、設置の際に大工さんが取り付けるので簡単に逆にだって出来る。だがキッチンの動線などを考えずに性能と見た目でキッチンを選びそのまま進めると、考える手間賃をもらっていない確認申請屋 (設計事務所の事 : 設計を自分でしていないという意味で) は図面をパンフレットのまま上げる事が結構ある。その役所で確認申請がとれた図面を、これまた誰もチェックせずに大工さんや電気屋さん、また水道屋さんに渡すとそのまま出来上がる。その際、不幸にも動線がめちゃくちゃだと、嫁さんはキッチンで回転しまくり目が回り、旦那は飯が遅いとイライラしだす。夫婦げんかの元である。

   ではどのような間取りが良いのか?これは結構色んな意見があるのだが、僕は冷蔵庫→シンク→カッティングスペース→クッキングヒーターの順番が良いと思う。これだと大抵はスムーズに料理ができるからだ。もちろん色んなタイプのキッチンスペースがある。パラレル型 (シンクとIHが平行なタイプ) や対面型や I ランド方..etc 僕の経験からだが、基本的にこの配置で置いていけば間違いはない。

   まだ設計を始めたばかりのころ、対面型のキッチンを設計している時に IH と冷蔵庫の位置で僕が迷っていた。そんな時、知り合いのど偉い建築家の先生が教えてくれた。 『熱々の料理を食べさせるため、IH ヒーターはキッチン入口手前に置くものだ』 そのキッチンはダイニングから見て左側に入口があり、右側の面が壁に付いた対面式キッチン(ペニンシュラ型)だった。建築家は右奥に冷蔵庫を置き、IHを左前に置けば真っ直ぐに料理を食卓に運べると言うものだ。その時は、さすがはどっかの番組で 『匠(たくみ)』 として道路の真ん中を歩いていただけはある。。と感心したのであるが、今はそれは間違えていると思っている。冷蔵庫は誰でも開けれる場所に配置する方が良いし、 IH を手前に置けば、やけどの心配だってある。その方が配慮がある設計だと思う。

   現在、他社が書いた図面を見ながらそんな事を考えた。う~ん、もう少し勉強した方が良いねという図面だった。。まあ、だからこそ僕らの商売が成り立つのだが。。

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