2013年8月31日土曜日

『山火事の記念日』 という迷惑

   今日は僕の地元の地区で 『火記念』 という集まりがあった。 『火記念』 と言うのは僕の地区のお祭りである。昨年死んだ僕の爺さんがまだ小学校に上がるちょっと前の事、僕の住む地区では山火事があり、近隣住民みんなが焼け出されてしまったと聞いている。僕の爺さんが幼い頃だから大正末期か昭和初期の事だ。台風が接近している今日のような天気だったのかは分らないが、思った以上に火の周りが早かったようで、みんな何にも持たんと避難したようだ。だが僕のご先祖さんはお侍をやっていたので、兜や甲冑そして刀などが我が家にはあったようだが、家系図だけ持って逃げるのが精一杯であったようだ。なのでそれだけが今我が家に残っている。焼けてボロボロになった刀は幼い爺さんが、チャンバラしてボロボロになったんで山に捨てたと言っていた。。とっとけよ。。

    『火記念』 と言っても神官さんがきて 『かしこみかしこみもま申す~』 と祝詞を上げるわけでもない。ただ草切ってから酒を飲むだけである。みんなで自分の畑で取れた野菜を料理して持ち寄ったり、鉄砲で撃った猪の肉などがでる。そして子供らは大抵は缶蹴りなどして、わ~きゃ~言っている。だが最近は参加する人が少なくなった。という僕も参加はしていない。特に若い人々は参加したがらない。僕の親は参加したが、本音は参加するのが嫌なようである。

   というのも皆それぞれ仕事を持っている。この 『火記念』 のためにわざわざ会社を休み、そして飲みたくもない酒を飲まねばならないのはやはり苦痛である。それも昼には飲み方が始まるので酒が嫌いな人は参加したくはないのは当然だ。では日付を変えれば良いんじゃないかという事で、以前地区の会の議題に上がったようであるが、多数決では負けてしまったようだ。この日でなくてはならないという農家さんが圧倒的に多いからである。『そりゃ農家さんらはいつでも休みが取れるだろうが』 、とサラリーもらっている連中は言っている。誰も参加しないというワケにもいかない。やはりご近所付き合いもあるからだ。だがやらねばならんという事も分っている。誰かが手を入れねば道路の脇の草などはぼ~ぼ~になるのが目に見えているからである。だがさすがにサラリーもらって週6日働いている人々からするとダルい。。そりゃ若いヤツも住みたくなくなるわなこんな地区と思ってしまう。また今月は 『火記念』 であるが、来月の末にはまた何かの 『記念』 があるので迷惑な話である。。またみんな会社を休んで、同じように草刈りして、みんなでまた酒飲み。。全くやってらんない。。

   昔から日本人は地域の集まりを大事にしてきた。世界でこれほど大事にしている民族もいないんじゃないだろうかと思う。皆が農家だった頃はそれで良いと思う。それはそれで楽しかったであろう。だが今は違う。己の仕事を他人とは違う時間帯で働いている僕のようなライフスタイルの人間からすれば、参加させられる事は非常に迷惑な事でもある。。まあ草刈りぐらいは参加しても良い。なぜならさすがに草ぼ~ぼ~は美しくないからである。だが、酒飲みが 11 時から 17 時ってやっぱり飲み過ぎである。。17時以降に仕事が出来ないじゃないか。。

   多分同じ事を考えている人は多いと思う。田舎の若者が都会に勤めたがるのもこの理由が大きい気がする。これを何とか出来んのだろうか。。と一田舎で思う。。はぁ。。

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2 件のコメント:

  1. もう長月ですね。
    右手で若者を適当に呼び戻そうとするが、汚れた左手では若者を都合のよいように染めようとする。
    若者はそれが嫌で都会に行くが、結局そこで納税した分は田舎に振り分けられてしまう。

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  2. nax2012さんコメントありがとうございます。

    田舎はもう少し経済的にも精神的にも独立する必要があると思いますね。
    そうしなければ、都会にも迷惑だし、都会の企業も来にくいと思うんですよね。

    こんな事ばかりやっていたらそりゃ町は停滞するだけだと思っています。

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