2013年9月9日月曜日

アベノミクスはうわの空

   先日ここでも書いた剛田さん(仮)(スモールハウスを作るかも?も読もう!)の工務店へ行ってきた。知り合いが家を設計して欲しいというのだが、土地がない。だが剛田さん(仮)の工務店は不動産もやっているという事なので土地の相場と実際の土地を見せて欲しいと要請したら、すぐに来いといかにもなメールが来たからだ。夕方過ぎ事務所にお邪魔したら、『よ~来たな』とガラ声。。ではなくハスキー声の彼女が言った。その工務店さんのすぐ裏には8つに分譲された土地があるとの事で、社長さんが見せて下さった。おお~なるほど、良い土地だとは思ったが、どうも建っている家々をどこかで見た事がある。よくよく見たら、大手のハウスメーカーの建物だらけだった。工務店の裏なのになぜ大手ハウスメーカーなんだ。。

   どうして自分らで作らないのか?と聞いてみた。すると作りたいのだが、どうしても大手の展示会場へお客さんが行ってしまうので、お客さんを捕まえることが出来ないと言われていた。ああそうなんだとは思ったが、だがそこは工務店である。僕の経験で言えば、工務店さんが自ら作った家で展示会を1つでもやれば、大抵は数件の仕事はまとまるモノである。なので、何故しないのか?と聞いてみた。すると社長さんが、『うちは展示会するほどの家は作っていないんだ』と言った。。社長さん。。そんな事大きい声で言うモンじゃねぇ。。



   どこの工務店もそうだが、図面を自分らで叩き上げる(設計する)のにそれほど時間をかけれない。と言うのも、オプション制の家であれば、そのオプションごとの見積もりを作らねばならず、またその図面も書かねばならない。人数が多い会社ならいざ知らず小さい会社なら、やはり設計はありきたりな感じになってしまうのはやむを得ない。40時間もかければがんばった方だろう。という事で展示会したいのだが、出来上がりは注目を集めることができない家となり、また実際人が来ない。明らかに悪循環である。なので設計にもう少し予算を付けて時間を割いたらいい家が出来るんでは?とと提案した。というのもその工務店は設計料はゼロ円であるからだ。つまり設計料金という項目で見積もりには上げないという事だ。すると社長さんが『だがな。。確かにそのとおりではあるんだよね~』と言った。
   よくよく考えてみたら、宮崎にある大きなハウスメーカーでも見積書の中には設計料金という項目はない。最近携わった家のケースで言えば、敷地の整備のために僕らサイドが出した見積もりは88.5万円。これは下請け業者がそう上げてきたのでそのまま渡した。僕らとしては儲けは出すつもりない。つまり原価だ。だが大手ハウスメーカーさんは驚きの165万円であった。つまりこの敷地整備の項目の中に設計料金や営業費が入っているという事だ。

   ではなぜそんな項目の中に設計費用などが入っているかと言えば、宮崎では設計費用を払わない文化が定着してる事。また工務店には坪単価を気にする文化がある。工務店やハウスメーカーとしては『うちは安いですよ!』とお客さんに言いたい。また『設計費用はうちは無料です!』とも言いたいようだ。まあそう言わねばお客さんも『他社はもっと安いですよ~』と言ってくるからでもある。なので別項目に入れている。。というよりちょろまかしている。。

   僕は家を作る時は設計屋と工務店は仕事を別けて発注した方が家主さんとも良い関係が出来るし、良い家も出来る。また総合的にはお安く出来ると思っている。なぜだか知らないが、設計屋の給料は、国家有資格者であり膨大なその仕事量であるのに、大手ハウスメーカーの営業さんよりも安い。。それに設計屋は間取りの事を常日頃から考えているので家主の要望に応えられる力量もあるし、工務店と違って別口で料金をもらえば時間だって数ヶ月は割ける。また工務店も事務仕事の大幅な時間短縮が可能であり、家を安く提供できる。つまり良い家を安く作れるので次の仕事にもつなげやすいはずである。

   『今何いくつ稼働しているの?』と聞けば1軒だという。。今は消費税増税の駆け込み需要で建築業界はもの凄く忙しい。。こんなご時世1軒というのも酷い話である。もうちょっとがんばれば良いじゃんとは思った。。だが剛田(仮)姉さまが言うには、『みんな同じ事を思っているんだけど会社自体が成長しようという意思がないのよ~』と言われてハタと気づいた。だから田舎はいつまでも田舎なんだ。。はぁ。。

   まあ田舎ってそんなもんだよね。。


   よって社員は給料が上がらないし、結婚しないんだな。。

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これでホントにええんやろか。。

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