2013年3月3日日曜日

ぽつんと玄関ポーチ

こんなん設計したい
   昨日も書いたが、宮崎県は西都市にある建材屋でリフォーム市をやっているため、知り合いを連れて行ってきた。母親に頼まれた3万8000円の中華鍋の値切り交渉のためでもあるのだが、一番の目的は無料のカレーに無料のラーメンだ。ちゃんとタダ飯を食べて、ご満足。さっさか値段交渉をし切り上げた。帰りがけに僕が設計したお家へ向かった。この家は現在基礎工事中で、今のところやっとこさ基礎の形がそれらしくなってきた。現場に出ることが少ない設計のお仕事なので、たまには見ておかねばならんわけだ。ここは玄関を抜けてポーチがあるのだが、大きな空間としている。そのポーチは意図的に大きくした。ポーチの形は玄関前を斜めにカットした台形の形をしている。そおして縦幅は2.3m。横幅は5.5mほどある。そこには30㎝角のタイルを貼り、玄関へ向けての通路としてではなく、外部との居住空間を隔てる空気の流れ道を作ったつもりだ。予算的にも時間的にも厳しく、出来上がりがどうなるか見てないと正直分らない。だが、施主さんに庭作りなどでこのポーチを生かしてもらえればそれで良いと思っている。多くの家々を仕事がら見てきた。だが美しいポーチがある家はあまりない。お客さんらは玄関にこだわる方が多い。玄関とはそれだけで意匠として成立するし、それにそこからがお家だと思っているからだろう。しかしポーチもちょっとの工夫でそれなりに面白い空間となる。

実際の図面 予算がなかったのよ。。
   ポーチを日本語に直すと車寄せという事になるそうだ。だが、実際に車寄せとして使っているお家があるかと言えばそうでもないし、そういうカタチには設計されていない。図面上ポーチと書いてある場所は大抵、傘を広げるまで濡れないスペースと言った感じだろう。寸法としては玄関扉から600㎜外部に張り出した程度。これは車寄せとしての意味を持たすためというより、玄関の高さからGLのラインまでの階段の意味合いが大きい。玄関の前にちょこんとポーチ。そんなお家がほとんどのような気がする。

   英語でポーチと調べたら日本のポーチの意味合いとは違った物が出てくる。玄関の脇にある、屋根と床がある空間と言った感じだ。そこでお客さんとお話ししてもよいだろうし、もちろんティー・タイムを楽しんでも良いだろう。そんなポーチの使い方を彼らはしている。日本でも最近でもオープンカフェやレストランが増えてきた。これはまさに海外でいうポーチの役割だといえるし、実際そこは気分のよいスペースだと実感できている。もちろんこのカタチをそのまま日本に持ってくるのは、簡単だし悪くもない。だが、それだけでも面白くはない。設計屋と施主のセンスでそこは自分らの生活スタイルにあったデザインを練り出すべきだろう。

典型的なポーチ
   特に昔の名家などの車寄せやポーチの形はさまざまで、一概には言えないが、こだわって作ってるのは確かだ。どんな材質を使うかにもよるし、そこで何をするかにもよる。玄関だけ立派に作ったところで、ぽつんとポーチでは面白くはないと考えて来たようで、名家のポーチは品良くまとめてあるとこが多い。だがお金持ちだから美しいポーチを作ったと言うよりは、センスがある人々が良いポーチを作ったと考えた方が自然だと思う。実はポーチは大してお金などはかからない場所だからだ。そもそも最初からポーチにこだわらないし、そのつもりもない。それにポーチの意味合いも考えた事の無い業者が多いのだと思う。だからこそ、ぽつんとポーチである気がしている。今から家を作る人は、その辺からプランを練ってみると面白いとカタチが出来てくると思う。

   別に新築作るのに、贅沢なことしてかまわんはずだしね。

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