2012年10月21日日曜日

DKは、土間コンクリートで通り抜ける

素敵すぎる土間と玄関
   現在、宮崎県は西都市の物件を設計している。なのだが、なかなかプランが収まらない。一度設計し、プランを完成させた家をいじって変更し、別の土地に作り上げる作業とは、難しいもんだとつくづく感じている。頭をリセットして考えようにも、必要とされている室の種類と面積がカチカチに決まっている。実は、ここを削ってこうして、あ~して。。なんて中々できるもんじゃない。なので日曜だがお仕事している。今回、変更した敷地は面積が大きい。依頼者さんは、裏庭で自家菜園をやろうとなさっている、って事で、土間のある家はどうだろうかと思った。土間と言っても土の土間ではなく、ほこりを立てないために、コンクリートの上にシラス叩きの土間を作るってのはどうだろうか?そのDKの土間とリビングのフローリングの間の壁だけコンクリートブロック造にし、その前には薪ストーブを置く。コンクリートブロック造の壁を設ける事により、蓄熱効果を高めたいのがその目的だ。冬の寒さを防ぐにはこれが一番のような気がする。

   僕は田舎にある農家の作りが好きで、ぼんやりとそれを見つめ、にんやりしている。僕の親戚が宮崎県北部にある日之影町に住んでいるのだが、このお家が中々のしろもんで大好きだ。そのお家には土間があり入口から裏庭まで抜けれる作りとなっている。入口には簡単なテーブルがある程度で、その奧にはかまど付きのキッチンスペース。床には土が敷き詰めてあり、埃はなどは立たない。そして裏庭に抜けれるので洗濯物はすぐに干せるし、裏庭なので他人の視線も気にせずに済む。

   僕がその家がいいな~と思うのは、それだけではない。玄関がないのが僕は良いなと思っている。元来、日本の家には玄関がないのが普通だった。玄関を必要としたのは基本的には武士階級。もしくは武士らが参勤交代で宿泊する陣屋などだ。その他の農家や商屋などには玄関など無かった。もちろん禁止されている事も大きいが、格段必要としないスペースだからだ。もちろんあったには越したことはないが、靴を収納するスペースだけあれば、他は必要無いと言える。

   実際に他国は玄関がない住宅が一般的だ。もちろん防犯上の理由から玄関をごつくする家もある。その他ファザード(建物正面の事)の見た目を重視するために、美しくする場合だってある。だが他国は靴を脱いで生活するという考え方がないので、格段格式張った家を作るつもりがないのかもしれない。日本語の玄関を英語に直すとエントランスになるだろうが、僕の肌感覚と言えば単なる入口、もしくは勝手口だ。エントランスには日本の玄関のように肩肘はってはいない。

   お客様に提案する前にやはり会社に相談するのが筋だろうなと思い、僕が勤める工務店の社長に、コンクリート土間のある家にしませんか~と打診してみた。そしたら、即 『ボツ!』 って言われてもうた。。うちはフローリングも作れないのかと思われるじゃないか。。って事らしい。いやいや、問題はそこじゃねぇ~。。

   フローリング作るより、コンクリートの土間を作る方が高いんだろうか。。

   でも、農業に土間は似合う。

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2 件のコメント:

  1. 土の土間って、ほんとに埃がたちませんよね!

    ばぁちゃんちが、懐かしい(^-^)

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  2. 土間は日本家屋の美しさの象徴と僕は思うんですがね、会社的にはNGかもしれんですね。。
    裏庭に土間で突き抜け、木香薔薇で囲まれた空間を抜けて出入りするプランだったんですがね。。
    現代には合わないという意見が圧倒的でね。。
    僕は良いんじゃないかと思うんですがね。。

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