2013年1月8日火曜日

竹藪をもっと美しく

   以前京都に住んでいた頃の事、僕の地元宮崎から中学生時代からの知り合いである、アホのF君 (現在は無職のパチプロ) と足が臭いY君 (現在は無職の元看護師) が遊びに来た。当時、僕は京都の観光企画課という所でお仕事をしていたので、京都の観光はよく知っていた。ここは雅(みやび)た僕を見せてあげねばならん ! って事で 『京都の観光はまかせとき ! この田舎もん ! 』 と京都の嵐山につれて行った。京都の嵐山と言えば、渡月橋があり、名刹天龍寺だってある。そして絶対に行かねばもったいない竹林の道がこっそり通っている。この竹林の道は京都どころか日本を代表する美しい道。道路の脇には美しく手入れされた竹林が整然と並び、その美しさに田舎もんはビビってしまう事まちがいない。実はこの道路、多くの観光客が訪れる。そして多くの人は知らないが、車で乗り入れる事が出来る道だ。よって京都の暴走タクシーがもの凄いスピードでこの道に乗り入れ、お客を降ろして 『ハイ、チーズ♡』 よって昼間などに行ったら写真など撮ろうもんなら必ずタクシーがフレームインしてしまうので実にけしからん。よって当日は朝早く出発し、嵐山に降り立った。『どや、素敵だろ、田舎もん ! 』 と友人に言ったら、アホのF君が一言、 『竹藪(たけやぶ)じゃ~。』 アホの田舎もんを連れて行くんじゃなかったと後悔した一日になった。。

   田舎に住んでいると、竹藪と化した山や林を見る機会が多い。僕が小さい頃などはまだ今よりもそれは整備されて美しく、春先などは青々してそしてタケノコ採りなどは楽しいもんだった。だが、高齢化や人口の低下のため、完全に竹藪と化しているのが現状だ。人が入らない里山は単なる荒れ地になるのと同じで、これを何とかしたい。だが、そうは簡単ではない。竹を使った商品を作ろうにも人が少ないし、それにそれで食べていけたらとっくに皆やっている。聞いた話なのだが、宮崎県は北部にある高千穂町の竹細工職人さん。この方の腕はよいのだが、商品がまったく売れない。なので廃業しようかと思っていたら、意外や意外アメリカさんから注文がきたそうだ。それは生活道具というよりも美術品として注文が来たらしく、結構な値段がついた。お値段が高いが良いものは海外に出ていくが、実際日本人が使うものといえば、安い中国産。よって竹を扱う商売人は少なくなり竹林が竹藪がどんどん広がっている。これではイカンと思う。結構な危機感を僕は持っている。

   僕は宮崎の片田舎に住んでいるので、タケノコを生産している農家さんらはまだいらっしゃる。さすがに竹のプロフェッショナル。中々美しい竹林を作ってらっしゃる。その竹を何か製品にして売り出せば面白いと思うんだが、そうは簡単にイカンようだし、そんな気もさらさらないらしい。もちろんネットなどはされないようだし、興味もないようだ。タケノコだけ掘って市場に収めているだけでは、とても勿体ない気がしてならない。ネットを活用して、もっと竹を活用した方がよいと思うんだが、いらぬお節介であるのは間違いない。

   僕の裏山には、竹取の翁のような爺さんが住んでらっしゃる。翁と言ってもまだ50代だろうが、見たくれはそうだ。竹を栽培してタケノコを市場に卸して生計を立ててらっしゃる。そのお家が数年前に大改装された。以前の家は、まさに竹取の翁の家。2間の間口の通路兼キッチンが裏庭まで通っており、そして裏庭に洗濯物を干すスペースがあった。そして敷地の周りには竹林。日本の典型的な美が結集されていたのだが、改装されて今時の普通の家に変身していた。そしてイギリスには無い感じの、ホームセンターチックなイギリス庭園が作られてあり、ものすごく残念な感じに出来上がっている。聞くところによると営業さんが、うちではこれで。。と押してきたらしい。。せっかく世捨て人のような素敵な住まいだったのに、営業さんが家の良さが分かってなかったのか、それとも分かっていても金のため説明せんかったんだろう。もそっとよい家を作るべきだったきがするんだが。。

   今、何とかこの竹藪を竹林に戻したいと考えている。もちろんそこには金を生み出すシステムを作り出さねばならないが、どうも忙しくてそちらに手が回らない。う~ん、今無職のアホのF君でも使って竹細工を作らせネットで海外にでも販売でもさせようか。。でも30半ばにして、僕のパソコンがインターネット使い放題なのを見て、『えっ、パケ放題や ! 』 と言うような子だから、無理だろうな。。

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