2012年12月5日水曜日

ブルーなんで、MJQでもどうでしょう。。


   以前、僕が超極貧の苦学生をしていた時のこと。僕が所属する教徒建築専門学校の企画で、愛知県は犬山市にある明治村に行った事がある。ここは日本の近代建築の礎となった建物らが移築されているテーマパークのような場所だ。運営しているのは公益法人で、明治時代の建造物などの歴史的資料を収集・公開し、社会文化の向上に寄与することを目的としてるらしい。当時は建物をまだ全く分かっていない時分に行ったため、それほど感動したとか勉強になったという感じではなかったのだが、一つだけ度肝を抜かれた建物があった。それは復元された歌舞伎座だ。これは明治時代に作られここに移築保存されたのだが、電灯のない時代の劇場建築がどのようなものだったのかを見るにはちょうどよい。歌舞伎の舞台が派手な原色を多用するのは、明かりがなかったから。そして客席は極端に暗く舞台に集中できる。現在の映画館の原型がそこにはあった。照明設備が乏しい時代に、こういった建築物を考えた人って素敵だなぁと思ったりした。この建物のおかげで僕は歌舞伎に興味を持ち始めた。いつか設計で成功したら、歌舞伎でも見に行こう。そう思っていた。

   朝方、ニュースを見ていると、中村勘三郎さんが亡くなられたとの報道が流れていた。非常に残念だ。僕はこの方をとても尊敬していた。古い物はちゃんと残しつつ、新しい考えも入れる。そしてそれを次世代へ引き継ぐ。そんな事を実践されていた。性格もオープンなのが素敵だった。色気もある紳士。こんな感じの大人になりたいと思える人だった。

   今日は、そんなことがありちょっと落ち込んでいるので、とても暗い曲を流します。モダン・ジャズ・クインテットでジャンゴです。

   若すぎるよな。。

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2012年12月4日火曜日

『クラムボンは わらったよ』

   ふと寒空の下、煙草を吸おうと僕の4畳半のおんぼろ事務所を出た。煙草に火をつけ空を見上げたら結構な星空。僕が住む宮崎の小さな街でも、星はあまり見えなくなってきた。僕が幼い頃などは、星空は今より明るく、見ていて楽しい物だったのだが、今はそれほどでもない。カシオペア座が出ていた。小学6年の頃だったか、冬休みにカシオペア座の位置を写生し文章にするという、絵日記のような宿題がでた。毎晩、寒空の下でカシオペア座ばかり見ていると、どうもカシオペア座が蟹に見えてきたりする。今考えて見ると馬鹿げた話だが、カシオペアとは蟹のラテン語か何かだとずっと思っていた。結局、寒いだけで何のお勉強になったのか分からない。そんな宿題だった気がする。。

   ”クラムボンはわらったよ。クラムボンはカプカプわらったよ。” という宮沢賢治の 『やまなし』 という児童小説がある。たしか小学生の頃だったか、そんな劇も学校で見させられたし、教科書か何かで読ませられた。だが、最初から最後まで僕には理解できなかった。クラムボンは誰なんだ。。かぷかぷ笑うってなんなんだ。。そしてなぜ殺されたんだ。。やまなしって何なんだ。。僕が食べている梨とは違うっぽい。。スっぱいんか?僕の発達障害のローテクな脳みそでは、なぜこれが教科書に載るほどのものなのか、しゃ~ぱり理解できなかった。だが困った事に、この 『やまなし』 の作者はどんな気持ちでこれを書いたのかという、正解って一体何なんだっていう問題がテストで出た。答えはみんな適当にありそうな事を書いたようで、みんな正解なのに僕だけペケだった。僕が 『お金がないから、バイト感覚で。。』 とパンチの効いた答えを出したからだ。宮沢賢治だから貧乏に決まっている。なのできっと借金取りに追われてひぃひぃ!と思った僕がアホだった。。

   明治の初め、小学制度が始まった頃の事、明治政府の役人さんらは子供らに国語を教える意味が理解できなかったようだ。当時の役人らは、もちろん江戸時代生まれ。国語じゃなくて論語とかでいいんじゃない?って事になった。彼らは寺子屋などで 『子曰く、過(あやま)ちて改めざる、是れを過ちと謂う。』 などと反復していたクチだ。そう思うのは当然だろう。しかしお雇い外国人が 『国語とは民族そのものであり、学問の中でも一番重要だ。学校で教えないのはおかしい』 なんて事を言われて、方針が変わったと聞く。明治という日本の青春の時代の事だ。国家や民族という言葉を出されたら納得してしまうしかない。お雇い外国人がいなければ、ひょっとして僕らも 『子曰く。。』 などと声を揃えて言わされていたかも知れない。

   当時の日本語はしゃべり言葉と文章言葉は別であった。もちろん宮沢賢治が書いたようなポエムっぽい小説なんてありはしない。宮沢の前には諭吉あり、漱石ありそして子規がいた。彼らのその写生的な文章が今の日本語の分岐点となり、その積み重ねで、昭和の初めに 『クラムボンはわらったよ』 となる。仮に 『子曰く。。』 などと連呼していたら、礼儀は正しくなったかも知れないが、クラムボンは生まれなかったんじゃないだろうか。

   そんな事が分かっただけでも年を取ったかいがあるというもんだ。これを書いた宮沢賢治って人は素敵だと思う。 『かぷかぷ笑ったよ』 という表現などは、僕の頭をぐるぐる回したって出てこないし、作れはしない。もちろん相変わらずクラムボンって何?とは思っているのだが。。

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2012年12月3日月曜日

経年劣化は知っていた方がよい

白亜化現象、よくある劣化現象です
   中央自動車道・笹子トンネルの天井崩落事故で死者が9人出たそうだ。被害に遭われた方はもちろん、その家族の事を思うと、とても悲しい。NEXCO中日本は当然責任を取る必要があるだろう。原因はまだ推測なんだろうが、この天井に使われているアンカーボルトの経年劣化だという。このトンネルの経年劣化はすでに30年ぐらい前に指摘していた人もいるという情報もある。なぜもっと構造的な観点から物を見なかったんだろう。また、何故にもっとしっかり調査しなかったんだろうか。失った命を考えるととても悔やまれる。僕はホームインスペクションや耐震診断のお仕事を宮崎でしている。建物の診断業務をしていると分かるのだが、日本人は本当に経年劣化の補修にお金を使わない。経年劣化を放っておくと、劣化はぐんぐん進行し手をつけれなくなる事が多い。手遅れの状態で補修をかけるとすると、余計なお金が増えるという現実がある。早めに手を打てば安くすむものなんだが、基本ほったらかし。そりゃ木造の建物、築22年を超えると価値が0円になるわいな。。

   アメリカ人という人々は、レディーファーストみたいな文化があるが、その性格はとてもマッチョだ。アメリカで建てられる家の2割ぐらいは、自分で立てた家なんだそうだ。特に南部は、どちらかというと、女性は家庭を守り、男は家のメンテナンスをするっていう感じの文化が根付いている。まあ、日本と違い家々は結構単純に出来ているし、決して日本のように繊細には出来てはいない。なので補修も簡単なんだろう。外壁は基本ペンキを塗っただけってのが多いし、外壁をペンキで塗るんだから窓枠もついでにペンキで。。みたいな感じで出来ている。家の作りが単純という事は、素人でもメンテナンスが出来ると言うこと。日本のようにサイディングですましてあとはほったらかしという文化とは、作る段階から哲学が違う。

屋根の張り替え時期ですね
   思うんだが、なぜ日本は木造家屋を簡単に取り壊すんだろう。メンテナンスフリーが前提なんだろう。。高温多湿のためほっといても木々は生えてくるので、木材には困らなかったから壊すのだろうか。。また、しょっちゅう起きる大火のため、家は燃えるの当たり前、また地震でつぶれるのは当たり前の時代が長かったから、メンテナンスにお金を使うのは馬鹿らしい。だからなんだろうか。。神社の式年遷宮などの文化的な影響だろうか。。よく分からない。西洋は石の文化だからメンテナンスを続けなければ、建物が壊れてしまう。実際、石造りの教会はよく勝手に壊れる。。そんなお国柄なんで、補修は当たり前になったんだろうか。。もちろんよくはわからない。

   今回の事故を見て、多くの人々が怒を覚えたのは当然だと思う。何やってるんだNEXCOはと思う人がいるのは当然だ。しかし、自分の家の経年劣化について考えてる、または、知っている人は少ない。。日本人自体が経年劣化について少しうとい気がする。日本人はもう少し、物は経年劣化する事を知っておいた方がよい。もちろん自分の建物は自分でメンテナンスした方がよい。

   この場を借りて、被害者のご冥福をお祈り申し上げます。

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2012年12月2日日曜日

鴨長明の方丈に憧れる


   今日は日曜日。仕事がたんまりと残っているので、ずずずいとExcelをさわっていた。そんな昼時、僕の婆さんが暇そうなので、NHKをつけてあげた。NHKでは京都の名所を紹介する番組をやっていた。京都に住んでいた僕は、ちょっとだけ京都には詳しい。だが、やはり京都は広くそして深い。その番組では色んな京都らしい場所を紹介していたのだが、ふと下鴨神社に目がとまった。僕は下鴨神社の近くでお仕事をしておきながら、一度しか行った事がない。好きなのだが、ふらりと訪れるなんて事をしなかった。今考えると実に勿体ない。なのだが、とても下鴨神社を愛している。その入口にある、橋のたもとを流れる小川がとてもお気に入りだ。今年は方丈記が随筆されて800年の記念の年なんだそうだ。よって下鴨神社ではスタジオジブリさんとの共作で、鴨長明の世界展などをやっている。う~ん、実に行ってみたい。

理想の長明
   鴨長明はその随筆家であり歌人であり、はたまた建築にも造形が深い僕の理想のような人だ。実は長明は下鴨神社の神官の家に生まれた。俊恵という人に弟子入りし歌人としても活躍したが、望んでいた神職としての出世の道を閉ざされ出家されている。現在の京都市伏見区に庵を開き、そして隠遁生活を送った。時代は平安末期から鎌倉初期の頃だ。そこで日本で最初の和漢混淆文による随筆 『方丈記』 を記した。これは原稿用紙で20枚ぐらいのとても短い随筆。当時の天変地異などが書かれていて、一級の歴史資料としても使われているそうだ。この冒頭に書かれている、 “ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず“  という書き出しはとても好きだ。無常観があふれていて国語が2だった僕はとても憧れる。長明が開いた庵は1丈四方の広さだったそうだ。なので 『方丈記』 と名付けられたようだ。

長明の方丈
   丈とは、現在でも大工さんが使う尺単位で言えば10尺の事。1尺が訳0.303mなので丈は3.03m。という事は現在で言えば5.5帖ぐらいだ。つまり畳5.5枚分。とても小さい。その中に囲炉裏を配置し、窓はもちろん鎌倉初期とは言え蔀戸 (しとみど) となっている。下鴨神社に再現された長明の方丈を見て僕などはうっとりしてしまう。しかし、とても現代の人々は住むには厳しいだろう。まあ、当の長明だって最低限の暮らしを追求したらそうなったんだろうから、長明さんだって大変だったろうが。

スモールハウス内部
   ふとこの前書いた 『3坪のスモールハウスも悪くない』 を思い出した。3坪と言ってもロフトなどついているから正確には3坪とは言えないが、鳥瞰として見る建築面積は長明の方丈とあまり変わらない。長明の場合、必要最低限の生活が出来るように、そして風流を楽しむため (もちろん暖を取るため) に囲炉裏付きの方丈としたのかも知れない。だが、僕が考えているスモールハウスは極上のお一人様のもの。それはキッチン付きにシャワールーム付き。そしてもちろんウォシュレットのトイレはTOTOだ。そして安いし、それに売りやすい。長明とは向いている方向は真逆だ。最近、この記事を書いてから、 『スモールハウスってアイディアどう思う?』 と合う人合う人に聞いている。皆、 『欲しい!』 と言ってくれている。だが、残念な事にそんなに小割で小さな土地が売っていない。。

   それにしても、日本人ほど隠遁生活に憧れる民族もいないんじゃないだろうか。世間さまから離れて、山里に隠れるように暮らす。これが日本人にとっての極上の暮らしなんだろうかと考えながらそのテレビを見ていた。まあそんな休みの一日だった。

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2012年12月1日土曜日

ガス暖房って使えるんだろうか?


   今日は自転車に久しぶりに乗った、走った、そして疲れた。僕の家から宮崎の西都市にある会社事務所までは24.5㎞あるのだが、その道を寄り道しながら往復してきた。家に帰って距離を見たら62㎞越え。そりゃ疲れる。お尻はジリジリ、そして太ももはパンパンだ。途中、僕の自転車を購入したサイクリング奥口さんに寄って、僕の自転車をメンテナンスしていただいた。この自転車屋さんは僕が知っている宮崎の自転車屋さんではピカイチのセンスを持ってらっしゃらる。そしてその敷居の低さはほぼ初心者の僕などにはありがたい。他の自転車屋さんに来る常連さんなどは、一日100㎞越えの距離を走ってしまうような強者揃い。僕なんて入店するのは恐れ多い。下手な質問などしようもんなら怒られそうだ (馬鹿にされたことはアリ。。) なのでこの自転車屋さんにはちょいちょい顔を出す。このサイクリング奥口さんは実はプロパンガス屋さんでもある。僕はガスのことについてあまり知らない。なので思い切って聞いてみた。ガス暖炉ってなぜはやんないの?

   やはり一番はガスって漏れたら爆発し、火事を起こさないかという事だろう。確かに引火すれば大変だ。そんな思い込みがある。しかし、それは昔の話だろう。地震などの揺れなどを関知したら炎は止まる装置がついている。それに大きな地震が起きたと仮定し、暖炉が倒れたとする。ガスの場合は火が消えるだろうが、もちろん薪ストーブなどはそのものが火なので、もちろん非常に危ない。さっさか水をかけねばならん。では、経済的にはどうだろう。これはわかり安い。ガス暖炉の場合はガス代がとてもかかる。暖房設備の中でもお金がかかる部類に入るのがガス暖炉だろう。薪ストーブの場合、都会では薪は買わねばならんだろうが、田舎では薪は拾う物。ただ薪の場合、ストーブに入れるため、薪割りなどのカット手間に結構な時間を取られる。そして良い材木は中々でない。良い材料とは堅い木の事。柔らかい木に比べ、堅い木の方が火が長持ちするからだ。だが、その労働に対する時間をコストと考えれば、ガス暖炉の方がお手軽だとは思う。

   ではその断熱効果だ。薪ストーブはとっても暖かいが、ガス暖房はそうでもないと言う人が多いらしい。それは部屋の断熱効果が低いからではないの?なんて思うが、実際使っていないので良くは分からない。だが業者さんに言わせれば、結構暖かいという事だ。もちろん業者さんが言っているので眉唾として見なくてはならないだろう。どっかにモデルルームみたいな物があればいいんだが。。もちろんこの宮崎にそんな場所なんてない。

   僕が知っているアメリカの裕福な家やちょっとブルジョアなアパートには暖炉があった。もちろん薪もあったが、一番多いのはガスストーブだった。ではアメリカ人がそのガスストーブで暖を取っているかと言えば、それほどでもない。まあ、パーティーの時だけつけるためにある、そんな感じだった。最近薪ストーブの家がこの宮崎の片田舎にも増えてきたし、設計で薪ストーブをよく頼まれる。しかし、薪ストーブは手間がかかる。その手間を惜しむ人には薪ストーブは向かない。う~ん、実際のガスストーブを見てみたいもんだ。 

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