2013年10月22日火曜日

観光ガイドさんは、つらいよ

   司馬遼太郎氏のエッセイに、とあるお方が『ご先祖様が、ここで手柄を立てたから、今の贅沢な暮らしがある事を忘れてはいけない』と東海道新幹線の中でお爺さんに言われたとあった。そのご先祖様とはひこにゃん(井伊直政)である。そしてこことは関ヶ原の事だ。歴史が好きな僕としては、こんなエピソードを見つけた時はとてもにんまりしてしまう。歴史が生きていると実感するからだ。


   先週の事であったか、ふとNHKさんを見ていると、関ヶ原でのボランティアガイドを特集していた。定年退職をされた地元の方だろうか、訪れた観光客に説明をされていた。また偉いもんで、地元の子供らが外国人相手に英語で説明をしていた。観光客の方々は、地元の方の素晴らしい説明に喜ばれていたし、海外からの観光客も喜んで、『Cute!』と答えていた。実に微笑ましい光景だ。NHKさんも素晴らしい取り組みだと放送されていた。その爽やかな報道を見ながら、でもボランティアってよくないよね。。と思ったりした。僕だけだろうか。。

   以前、宮崎市景観賞の記事のくだりで書いたと思うが、桜島で観光ガイドをされている方が、『日本はガイドにお金を払う文化がない』と言われていた。言われてみれば確かにガイドに金を払うという感覚は日本にはない。これが欧米であれば、ガイドはお金を請求するのは当たり前であり、日本人かて外国でガイドさんを使ったら必ずお金を払うだろう。だが日本国内だとそうとはいかないだろう。山やタクシーならまだしも、観光ガイドには銭を払わないのが当然だと思っている気がする。

   僕は詳しくはないが、仮に海外で関ヶ原のケースのように、地元の観光協会や官公庁?がボランティアでガイドを募集したらどうなるだろうか?まずはクレームは間違いなく来るだろう。なぜならそれでご飯を食べている人々が実際にいるし、ガイド専門の組合だってあるからだ。それにタクシー業界や観光バス業界からも問題視されるのではないだろうか。それに歴史が好きな人が『関ヶ原でガイドをしながら食べていきたい!』と夢を持っていたりしても、『ガイドは無料』と打ち出されたら諦めざる終えないだろう。大きな政府、小さな政府ではないが、少なくとも官公庁などの公共団体が直接入るのは嫌うだろうと思われる。もちろんそういった産業を公共団体がバックアップするのは歓迎されるだろうが。。

   もちろん観光客を増やそうと関ヶ原の方々ががんばっているのはよく分るし、歴史が好きだから同市を応援したいとは思っている。だがガイドさんにはお金を払って頂きたい。歴史に詳しいガイドさんがいることにより、町の飲食業などが潤う。だがガイドさんだけは手持ち弁当ではやはりおかしい気がしている。ボランティアには適切なものと、そうでないものがある気がしている

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