2012年9月11日火曜日

米と農家とその跡取り。

   稲刈りの季節が近づいている。村々の田んぼは黄色く色づき、その中を自転車などで走ると心が浮き立つ。この季節になるとトンボがよく飛ぶ。よく田舎の子供はトンボを虫網で追っかけ回すような映像を見る。が、僕はやった事がないし、そんな子供を見かけた事も無い気がする。知り合いの日本に長い事住んだアメリカ人が帰国し、メールをたまに送ってくる。その中に、日本はトンボが飛ぶ季節だねって書いてあった。そういえばアメリカではトンボは見た事はない。いるのかもしれないが、日本ほどは目立ってはいないし、情緒を感じるほどの季節感は彼の国にはない。

   日本にお米が最初に伝わったのは弥生時代だと僕は習ったが、最近の研究では縄文時代後期の約3000年前なんだそうだ。朝鮮半島を経由し稲作が伝わったとも、いやいや中国の南部から来たとも言われているが、どちらが本当かはよくわからない。しかし当時の人々にとっては最高の食物だったろう事は言える。その証拠に、長い事日本ではお米が紙幣価値を持っていた所謂石高製だ。お米は腹もふくれるし、菓子やお酒にもなる。分かりやすい紙幣と言える。また戦国時代、戦に行くと白いご飯がでた。これが兵士には大変うれしかったようだ。しかし、概ね2日ぐらい分ぐらいしか一度には支給されなかった。なぜなら勝手にお酒に変えてしまう足軽さんらがでてしまい、いざと言う時には使えない事もあったからだそうだ。

   しかし、白米にはビタミンB1などが不足しており、これによる弊害だってあった。脚気だ。別名江戸煩(わずら)い。白米を食べる事が多い江戸の町では脚気が大流行。田舎武士だって江戸詰になれば、体面上白米を食べた。よって多くの人々の命を奪った。現在では薬で治る病気ではあるが、大正年間ですら毎年2万5千人も死んでいる。日清・日ロ戦争時の脚気論争などは有名だ。文豪でもある陸軍軍医・森鴎外が病原菌論を繰り広げ、海軍軍医・高木兼寛は食事療法を勧めた。結果海軍では脚気患者は激減し、陸軍では脚気で多くの死人をだした。しかし、下士官らに出されたパン食は評判が悪かったらしい。結局麦飯で落ち着いたそうだ。それ程日本の米文化は根強いといえる。

   日本は今も昔も、白米が大好きだ。しかし、跡取りがいない農家が多い。もう白米では生計を立てれないからだ。よって農村の興廃も進むだろうと思う。僕の親の世代は昼間はサラリーマンをして、夜は畑仕事をしてきた。しかし田舎に住んでも8時間労働は変わらない。これが4時間なら農業も可能かもしれないが。。黄金色の田んぼもあとどれくらい見れるのだろうか。。そんな事を考えた。

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2012年9月10日月曜日

好きに生きれば、良いじゃないか!


   ブログが遅れてすまない。って言うか今家に帰ってきた。仕事で、つらつらプランを練っていたら、気が付けば11時。いつもの喫茶店で、『今日はおしまいですよ~』と看板娘に声をかけられてしまった。若干だが、テンションが上がってしまった。

   って事で音楽でごまかします。これは映画『CHICAGO』のラストシーンで流れる『all for jazz』という曲です。最初の歌詞

you can like the life of your living,
and you can live the life you like (たぶん。。)
   って言葉が好きなんです。まあ、どちらも意味は同じなんだが。。この映画、留学していた仲間と、これぞアメリカって感じだねっと話題になりました。良い映画です。

   お休みなさいzz..

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2012年9月9日日曜日

建築業界の懲りない面々。。

   先のブログでも書いたが、宮崎県は西都市の株式会社杷野でぼ~としていた。目の前にはシーガイヤから来たシェラトンのレッドカリーがあるので腹が減る。タダ券をもらっているのだが、お客さんのもの。よって我慢している。こうも建築業者が集まると、色々人間観察ができておもしろい。どうも建設会社というものは他業種とくらべ変わり者が多い業界だ。元犯罪者や不良。少なくとも優等生は他の業界と比べ、少ないと言える。よって周りのお兄さん方は人相が悪い。もちろん今は更正されている方ばかりだが、ちと怖い。

   僕が京都にいた頃、よく工務店の社長さんがきていた。その社長さん、ど~も変わっていて、対応する僕や事務員の姉さま方は困惑したものだ。いつも地下足袋に作業服。そのズボンは手作りのパンタロン。だがそのパンタロンはつぎはぎだらけ。派手な色のつぎはぎ(ストッキングや明らかにトランクス辺も含む。。)でつくられた。パンタロンも凄かったのだが、極めつきはその歯だ。コンクリートで出来ていた。どうやら自分で作ったらしい。歯という物はどうやら縦に生えているのでよだれや唾などが流れるらしいのだが、おやじさんのはそんな溝がないため、ど~も汚い。しかしこの方が結構仕事を持ってくるので、お付き合いをさせて頂いていた。しかしその人がある日、いいのが取れた!といってカブトムシを我が設計事務所にもってきた時は、さすがにもてあました。。まあいい人なんだが。。

   まだいる。元受刑者上がりの大工さんだ。これがこの業界はなぜか多い。またまた京都にいた頃、現場に行くと先生、先生といってくるおやじさんがいた。このおやじさん、人をまとめるのが上手いらしく、ポンポン仕事が進むので僕ら設計屋としてもありがたい存在だった。しかし、指がない。昔『や』の付く自営業をされていたのは知っていたのだが、何故大工になったのかはよく分からん。しかしある日『昔は散々悪い事ばかりしていたんですが、捕まってから心を入れ替えましたわ』 と言っていた。なので『何しはりましたん?』 と聞くと『コイ泥棒ですわ』 と言われた。『ああ女関係ですか?』 と聞いたら『いいや、泳ぐコイの方です』  話によると、ある時おやじさんは、池の高級コイを盗もうと忍び込み潜っているところを亭主が帰宅し、通報。そして刑務所に入る事になったそうだ。そこで猛反省。そして出所後、心を入れ替え大工になったそうだ。

   まあ、こんな人間がたくさんいる建築業界に僕は席を置いている。もちろん僕の会社ではそんな人間は雇わない。しかし、昔はそんな人でも入れた業界だった。その腕一つで十分のし上がれる業界ではあった事はいえる。しかし、そのような方々がこれからも生きていける業界ではなくなっているのも事実だ。

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入道雲とツバメの滑空。

   現在、宮崎県は西都市にある株式会社杷野で行われている、材木市場で秋期特別市がありよるので座っている。会場にある品々は基本的には建物に関するものが多いのだが、それ以外にも色々あって面白い。安い安いと皆が言うので、一応インターネットでその価格を調べてみたらAmazonよりも安くてびっくらこいた。知らんかったがどえらい市なのだ。そしてビンゴゲームなどのイベントもあり、景品もでるし飯だってでる。ありがた~い市なのだ。どうりで皆が、市がある市があるというわけだ。そんな中僕は座っている。。お客様が来なければやる事がさ~ぱりない。。なので入道雲をぼんやりと眺めている。昨日もそうだったがず~と日なが入道雲を眺めていると悟りそうになる。あっ、ツバメが低空飛行をしている。う~ん雨でも降るのだろうか。

   ツバメは雨が近づくと低空を滑空する。僕は幼い頃ず~とツバメは単に雨に弱いと思っていた。根性がないとばかり思っていた。しかしさすがに大人になってまで、ツバメが根性がないから、低く飛ぶとは思わない。なので仲の良い理科の先生に理由を聞いてみた。理由はツバメの餌となる昆虫は湿度が高くなると、羽が重くなり高くを飛べなくなる。よって低空に昆虫が集まるため、それを狙ってツバメは低空を滑空しているそうだ。う~ん根性があるじゃないか!。。理科をとことん憎んでいた僕は、そんな事も知らんかった。。

   入道雲をバックに低空飛行をするツバメを見ながら、そんな事を思った。

   要は、暇なんだ。。 暇している宮崎の方へ、いろんな物がAmazonよりも安いですよ~!

   まあ、暇なだけなんですが。。

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2012年9月8日土曜日

土地につてい考える。

   僕は色々なお家を見てきたし、診断もしてきた。一般的に家を作る場合、その施主さんは、あまりメンテナンスや耐震性の事は考えない。どこか工務店や仲介業者に投げてしまっている。工務店や仲介ができてあたりまえと思われている場合が多い。それはしょうが無い。もちろん専門家でない施主さんは、そのような知識はないし、そのような事は工務店や仲介業者が全てカバーしてくれるという思い込みがある。だが、実は工務店や仲介業者は法律を守る事は考えるが、そこまで耐震性やメンテナンスの事を経験で答えているが、実際に計算はしているとはいえないと思う。なぜならそれは、法律がカバーしていると業者側は思っているからだ。しかし法律は決して万能とは言えない。法律に決められている事は、あくまで最低限の性能の担保であり、その家の価値をおとしめる要素に対する防御としては書いてはいない。しかし実は家という物は、そこが非常に大事だったりする。僕が考える、家を作る際に重要となる土地に関する事を、少しだけ書いてみようと思う。

   土地を買う場合、色々なところがポイントとなると思う。学校が近い、駅が近いなどの、その場所に関する要素だ。これは大きい。なぜなら学校が近いと子供が犯罪に巻き込まれる心配は減るし、駅は逃げはしない。しかし、家のメンテナンスや耐震性の観点からいえば、その土地の質が問われる。例えば昔田んぼだった土地や、川沿いの土地などはおすすめは出来ない。地震の揺れに対する抵抗が極端に落ちるからだ。もしその土地にどうしても作る場合は、耐震計画からちゃんと練って作ってくれるか工務店に確認する必要がある。なぜなら通常規模の木造二階建ての場合は、構造計算はする必要はないと法律にあるからだ。軟弱な土地の場合はその建物に入れる金物やボードの質が問われる。そこまで手間をかけれるなら、軟弱地盤でも良いとは思うが、余計にお金がかかってしまう事は忘れては後で大変な思いをしかねない。

  その他に、土地には山と谷がある。山とは丘の上や高台の事。また谷とは文字通り谷のような低い場所を指す。山や高いところは良い。見晴らしも良いし、そして津波の危険も減る。まあ台風の時などは大変だろうが、通常日本の家はその風圧力などには耐えれる構造となっている。問題は谷だ。最近は異常気象なのかどうかは僕には分からない。しかし、ゲリラ豪雨が増えてきた。そのゲリラ豪雨などで降った雨は、谷へと集まるため、場合によって家は床上浸水などに見舞われてしまう。それが怖い。例えば床上浸水などをしてしまうと、床下の基礎部分に水が入る。現在使われている基礎はべた基礎といって、床下全てにコンクリートを打設している。その床下から水を抜くための穴が空いていれば良いが、これは義務ではないので、無い場合などは水は抜けずに蒸発を待つ事になる。よって建物床組の含水率(木材に含む水分の量)は上がってしまい、シロアリや腐敗の原因となりかねない。

   僕はホームインスペクション(建物診断)と言う仕事もする。その時に指摘する事が、その土地に関する事や交通量の事。また治安の事や津波の高さの事。その土地に関する環境の事を出来るだけ詳しく説明しようと心がけている。家を作る際、デザイン重視のお客さんが増えてきた。僕はこれは良い事だと思うのだが、その土地の事もじっくり考えた方がよいと思う。

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