2013年11月1日金曜日

漬け物小屋がある暮らし

   どうも最近気づいたのだが、僕は漬け物ホーリックである。どうやら飯時には漬け物がなければ落ち着かない。うどん屋に行けば置いてある漬け物を食べまくるし、カレー屋に行けば福神漬けでストゥーパ(仏舎利みたいなモン)を作ってしまう。今は忙しくて出来ないが、いずれは自分でいろんな種類の漬け物を作ってみたい。もちろん作っても同じ漬け物だけ食べるのも面白くはないし、色んな漬け物を試したい。よって、余った漬け物は町の道の駅などに卸し、小銭稼ぎもしながら田舎の老後を楽しみたいと思っていたりする。まあ、田舎に住んでいるのだからそれぐらいしないと人生面白くはない。


   我が家では昔から母親が色んな漬け物をつけている。僕の家には家が3棟ほどあり、その一番古い一棟を完全に倉庫として使っていて、その倉庫の一部を漬け物小屋として活用している。だがその家は昔の家(多分昭和初めの?)なので日当たりなどはそれほど計算されて作られてはいないし、風通しも微妙だ。それに大工知識はないのに大工仕事が大好きな父親が、僕に何も相談せんと土間に板を張ったため、床下湿度が高くなり、最近はシロアリがちらほら出だして困っている。これでは決して漬け物の環境としてはよろしくはない!と最近母親が嘆いている。という事で親孝行のため、そして僕の田舎紳士としてのたしなみのため、『作ったろうかの~漬け物小屋!』という話になってきた。
   と少しだけ我が家では盛り上がっている漬け物小屋だが、僕は山小屋や農家の倉庫などは設計したことはあるが、さすがに漬け物小屋はない。なのでつらつら何が漬け物小屋には何が必要なのか、素人ながら考えてみた。

   漬け物とは基本的には日陰に置くべき物だろう。漬け物小屋は法律的には居室には当たらないので窓を設ける必要は格段無い。だがそれではどうも味気ない気がする。漬け物小屋だからといって外の景色を拝めないのも面白い話ではない。考えて見ると、最低作業中だけ小屋内部を明るくすれば良いのであるから、蔀戸(しとみど)をつけようかと思う。蔀度ならガラス窓と違い、太陽角度を計算する必要も無いし、普段はまったく直射日光が漬け物桶に当たらないので、漬け物小屋にはぴったりの開口部となる。それに蔀度ならガラス窓と比べお金が全くかからないし、素人でも簡単に作れるのでありがたい。

   漬け物小屋には臭気の問題はつきものだ。これを何とかせねばならんだろう。また漬け物自体が出す臭いの処理もあるが、もちろん建物劣化を少しでも和らげるためにも通風は確保しておかねばならない。できる事なら機械式のファンを使い部屋の空気を外に追い出すくらいは最低したいと思っている。専門的に言えば第3種機械換気。要は便所と一緒の取り扱いである。部屋の空気の圧力を負にする事により新鮮な空気を取り入れようと思っている。まあ網を貼った開口部を設けて自然換気でも悪くはないだろうが、虫が田舎なのでいっぱい入ってくるのは嫌だし、蜘蛛の巣が出来るもなんか嫌だ。なので機械換気がええ気がする。珪藻土も考えたが、それほど豪華でなくても良い。それに珪藻土はそれほど僕は信頼してはいない。

   別に天井は人間が通れればそれで良いわけで、天井高さはそれ程必要無い。またどうせ大きな漬け物桶に入れるのでその重量や地震の事を考えると棚は『あれば良いね』ってぐらいだろうと思う。まあ漬け物の本を置く棚ぐらいはあっても良いとは思う。その方が少し華やかになって漬け物ライフにはちょうど良い。また忘れてはイカンのが作業台。この小屋で漬け物作業は全てやると考えればそれなりの大きさの机は必要だろうと思う。

   そして床は、やはり土間コンクリート、もしくは石だろう。タイルだとスってんコロリンとなりそうでで恐いし、どうせ親父と僕が施工するのだから上手くタイルを貼れる気がしない。また屋根はどうせ小さいので片流れ。そして壁は木で十分だ。父親はサイディングを貼りたがるのだが、そこは無視しようとなった。どうせどこかで見つけた安もんを使うからだ。木の上に外部用の塗装で良い。また僕の家には山水がある。これを何か面白い使い方はないかな~とも考えている。

   日本ほど漬け物の種類が覆い国もないだろう。だがその漬け物置き場は家の隅。下手すりゃ勝手口のゴミ箱の横。。ってところすらある。僕は家の中心はリビングではなく台所とダイニングであるべきと思っている。よって台所のすぐ脇に漬け物小屋を設け、楽しく漬け物を作りたい。

   どうせ自分らで作るのだから、材料代だけで済むんだし。。

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それでは来週!

2013年10月31日木曜日

余命1年の背中

   僕はだいぶん昔から設計屋の職業病に悩まされている。設計のお仕事の大半はパソコンの前に座り、ず~と図面を書いている。よって目がかすみ、背は丸くなり、マウスを持つ右手は腫れ上がり、右手の人差し指の付け根は痛い。さすがに設計の世界に入って10年も近くなると、色んな対処法をあみだす。以前にも書いたが、最近は出来るだけ図面はパソコンでは書かずに手書きで書いている。理由はその方が早いし、味が出るからと言うのもあるが、やはりその方が目は疲れないし、マウスを握る右手への負担が少ないからでもある。なので目と手は何とか改善してきているような気がする。だが図面を手書きで書くということは、背中を丸めねばなず、最近は腰痛と肩こり、そして背中の肩甲骨(けんこうこつ)周り、そして座骨神経痛が酷くなってきた。おかげで最近仕事にも支障が出てきだしたので、何とかせなイカンと考えていた。

   そうだ整骨院に行こう!と思いつき、先週末に地元の整骨院へ行って来た。大抵の整骨院も同じだとは思うのだが、まずはベットにうつ伏せになり電気のペッタンコ(名前は知らん)で背中をもんでもらう。だが僕の背中は既に並みのレベルではもみほぐせないらしく、常にレベルをMAXにしてもらわなければ通用しない。大抵の職員さんは、『若いのに。。』と驚かれてこちらとしても軽く恐縮してしまう。その後、場所を移り施術して頂くのだが、あまりの凝りように若い兄ちゃんらだと対応できないようで、大先生をうつ伏せのままじ~と待つ。先生にもまれながら先生がボツりと『こんな背中の硬さだと仕事を続けられなくなるので、背中を日頃から伸ばすように』と言われてしまった。へっ!そんなにやばいの。。『どれくらい持ちますかね。。』とビビリながら聞くと『このままで1年もせんと椅子に座れなくなるよ~』と軽く言われてしまった。。

   別にガン宣告ではないが、これからの長い人生設計で食っていく僕としては余命1年の背中と言われかなりヘコむ。。整骨院の先生が言うにはとにかく背中の筋肉をほぐすことからはじめろとの事。なので家に帰りぼ~と考えた。ふと小学校のグラウンドにあるタイヤ遊具(タイヤの半分が地面に埋まっているカラフルなやつ)を思い出した。あれに仰向けになれば背中は柔くなるんじゃないか!だが自分が背中をタイヤに押しつけている絵を思い浮かべたら嫌になった。よい大人がやることではない。へたすりゃ通報され駐在さんに職務質問を受けてしまう。。

   背中が痛くとも仕事はせなイカン。設計の仕事は寸法をとても大事にする。寸法をおろそかにすると、出来上がりのボリューム感に違いが出てくるからだ。僕の場合はある程度の知識はあるのだが、一応自分の家の庭で実寸をとる。まずはメジャーで寸法を測り、そしてその計った交点に父親のゴルフボールを置いてその寸法を自分の体にたたき込む。ふといつものようにゴルフボールを手にした時に思った。ひょっとしてゴルフボールってマッサージに良いんじゃないか?

   という事で、ためしにいつも仕事の時に使う椅子に置いて座ってみる。これが実に気持ちエエ~座骨神経痛はお尻の尻尾?の周りの筋肉がふぁふふぁふ。。なって痛いのであるが、ここにゴルフボールが良い感じでマッサージしてくれる。う~んこれはエエ!って事は背中にもエエはず。という事で、昨晩に背骨周りの筋肉をほぐすべくベットに合計6個のゴルフボールを置いて寝てみた。これが思った以上に気持ちが良い。背中も真っ直ぐになるし、それに凝った所に手が届くいうかゴルフボールが届くじゃないか~という事で快適な一晩となった。

   朝方の事、何やら忙(せわ)しない。なんだろと思い薄めを開くといつも一緒に寝ている猫が、朝っぱらからゴルフボールに猫パンチをカマしていた。そのゴルフボールは床に落ちゴンゴン跳ねてうるさい。だが毎朝のように痛む背中はそれ程でもなく、どうやらゴルフボールの荒治療は効いているようであった。う~ん、良い事を思いついたもんだ。

   本当にこれで背中が治るかは分らない。だが少なくとも、昨日までの背中の張りは取れている様な気がする。

   嘘だと思う人は試してみましょう!

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拾ったばかりの猫です。

2013年10月30日水曜日

ハロウィンでやらかした。。

  夕方過ぎに母親から電話があった。どうやらお世話になっ方の通夜が入ったため、婆さんの世話を頼むとの事であった。何か婆さんに食べさせるものあるのかなと自宅の冷蔵庫を覗くが、まったく婆さんが好きな食材などはない。しゃあない婆さんのためだという事で地元のスーパーに向かった。

  地元のスーパー(Aコープではない方)の入口には誰が彫ったか知らないが、少しでかいカボチャの人形が置いてあった。ああ、ハロウィンかいな。。とは思ったが無視をした。別にハロウィンに浮かれるような人間でない僕としては、カボチャの彫り物などどうでもよい。僕の婆さんは選り好みが激しい人なので、嫌いなモノは食べない。なので婆さんが好きな寿司ご飯でも作ってあげようと思い、ミツカンの特選すし酢を買い求めた。

  正直に言えば、僕はハロウィンは好きではない。あの浮かれた空気がどうもむりやり騒いでいるようで苦手だ。それにハロウィンで浮かれている人々の多くは、その起源を知らずに騒いでいるような気がして、正直僕は友達にはなれそうにない。という僕もその起源などはよく知らない。まあキリスト教以前のケルト人の文化であるぐらいは知っている。まあその程度だ。

  一般的に日本人が考えるハロウィンとはアメリカのそれであり、モールなどに行けばカボチャの彫り物が置いてあり、そして皆仮装してパーティーをやる。そして子供らは近所にキャンディーをもらいにさるき回る。だが子供らが夜の9時ぐらいにドアを思いっきりノックするのはチト恐い。ドアを開けてびっくり、ごっつい犯罪者かも知れんからだ。なのでいつもハロウィンの晩は、会社から支給されていたP-229(ハンドガン)を僕の桃尻に突き刺し、笑顔で子供らに飴ちゃんをあげていた。

  僕が経験したハロウィンで一番印象的だったのは、ロシア人のハロウィンパーティーである。ルームメイトに誘われ行ったロシア人主催のハロウィンパーティーはまさに恐ロシアであった。ロシアには日本人が考えるようなハロウィンの文化はないのだが、せっかくアメリカに住んでるんだから、ハロウィンで飲んじゃえ的なパーティーである。何故か女達はセクシーなお化けの格好に香水プンプン。だが男共はいつもと同じジーンズにボロ臭いTシャツ。。そんな感じのパーティーだ。よって出るのはカワイイケーキではなく、ウォッカにウォッカ。。とにかくアホみたいに飲む。そして音量MAXで踊り狂う。そして案の定、近所からのクレームが入りお巡りさんが登場。注意を受けるロシア人。そして待ってましたとばかりお巡りさんに適当な英語で喧嘩を売るロシア人。アホのイワンが『Fuck off(うせろ)』と言い放ち、即行連行されてパーティー終了。今考えるだけでも恐ろしい。あれは一体何だったんだろうか。。

  思うのだが、日本でハロウィンで浮かれるのは如何なものか。どうも企業の宣伝に乗らされている感がプンプンするし、その企画している企業側の人もハロウィンの意味を知ってやっている感がないのが僕には嫌だ。普通に収穫祭でもやればええんやないか。。と思ったりする。別に死者を呼び戻さんと普通に豚汁(秋に芋入れて食べると凄く上手い ! )庭で食べてもええんじゃないか。。庭は掃いて焼き芋でもええんやないか。。

  家に帰ると婆さんのために寿司を作ってあげた。婆さんは上手いと大喜び。たまには婆さん孝行をするもんである。ふとテレビを一緒に見ているとCMでもやたらとハロウィンに絡めてきて、見ていてうんざりする。シチューでハロウィン。。ハロウィンとシチューって何の関係があるんかいな。。と思いながら続けてテレビを見ていると、安田成美さまが『お寿司でハロウィン』とやっていた。んっ!お寿司でハロウィン!?ひょっとしてと思う前に『Mizkan♪』とテレビから流れて来た。。

  嗚呼、ミツカンに一本とられた。。

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ああ、豚汁にすればよかった。。

2013年10月29日火曜日

暖かい仕事着

   10月も後半に入り、僕が住む宮崎の片田舎でもだいぶ寒くなってきた。夜間に、ちまちまデスクワークなどをしていると、結構な寒さにびびってしまう。僕の事務所(僕の部屋6帖の事)はエアコンなどの文明の利器はおろか、断熱材さえない素敵な昭和のボロ家。なので今年の冬は寒いとニュースで言うのを聞く度に、どないしよ。。と考え込んでしまう。昨年は足下には電気ヒーターを置いていたのだが、電気代が馬鹿高いので今年は辞めようと思っている。現在、その代替案を模索中だ。

   先週末にふと宮崎の無印に行ってきた。僕は普段それほど買い物はしないし、もちろん遠く離れた宮崎市内の無印には行かない。だが、アホのF君(消費税が上がるよと教えても信じてくれない。。)がどうしても無印の手袋が欲しいという。『Aコープじゃイカンのか?』と僕が聞くと、田舎モンのくせに『Aコープの手袋じゃ~クリスマスにむけて女にモテん!』と髪の毛が薄くなり始めた彼は言い切った。という事で3時間だけと断り僕らは無印へ行く事にした。

   宮崎市内の一等地にあるデパートの地下1階にある無印良品へ入った僕らは、とりあえずぐるりと店内を一周する。だが周りはエエ感じの女性のお客さんだらけ。無印良品で楽しくショッピング出来る宮崎の人々はさすがに限られ、いかにもな男二人では浮いてしまっていた。こんなヤツと来るんじゃなかった。。と思いながら店をぐ~るぐるしていると、エエ感じの布団がコーナーの一角に置いてあった。これはシタリ!と思いF君をけしかけた。『この布団シブくねぇ?ビクトリア朝風だぞ!』と僕が適当な事をF君に吹き込むと、彼はころりと騙され『ええの~』などとほざいている。近くにいたいかにも無印な女性店員さまを見つけたので、F君にその女性をつけ説明していただく間、僕は一人で店をぐるぐるしていた。


   ふと手袋コーナーを見ていると、なんともエエもんが売っている。名前はハンドウォーマーとある。要は指の部分がない手袋だ。僕の仕事は一日中パソコンの前に座りCADを使う。右手はマウスに、そして左手はパソコンのキーボードに置いて仕事をする。なので冬などは手が寒い寒いとなって、毎年同じ苦労をする。だがこのハンドウォーマーがあれば、実に仕事がぽっかぽかじゃないか~:Dって事で即購入した。ええモン見つけた~とF君の所に行けば、彼は既に布団を買っていた。。なぜに手袋を買いに来て、君は布団を買ってんだ。。だからAコープで十分だと言ったのに。。

   家に帰り、買ったハンドウォーマーはつけてみるとやはり良い。腕は全く寒くないし、キーボードも普通に打てる。そして足には以前に地元のAコープで、390円を3割引きで買ったレッグウォーマー(たぶん女モン)を足首から膝までつけてお仕事をしている。こんな格好だと普通の会社勤務ならぶ~ぶ~言われるだろうが、僕は個人でお仕事をしているのでそのへんは自由だ。太ももが寒くなったら、我が愛猫であるミィ~を太ももにのせている。こいつが実に暖かい。ただこいつはハンドウォーマーが気に入ったらしく、すぐに噛みつく。

   なので頭に来ている。

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写真はミィ~(別名タチアナ)
猫の恩返しの仕込みも読もう!

2013年10月28日月曜日

きっと、楽しいペチカ !

   僕が住む宮崎の片田舎の町もすっかり秋らしくなってきた。まだ紅葉には少し早いようだが、朝晩の温度の低下を鑑みると、そろそろ木々も色づくだろう。我が家には薪ストーブがあり、この季節になると薪泥棒に忙(せわ)しない。『町が街路樹を切ったぞ!』と一報が入ると朝5時には現場へ行く。でないと他の薪泥棒に先を越されるからである。また製材所のおやじさんから『端材たくさんでたぞ~』と情報が入ると、『へいっ!』と腰を低くして出かけなくてはならない。低姿勢でないと、おやじさんが機嫌を損ねて有料にしかねないからだ。薪ストーブは見たくれは良いのだが、薪集めるのは結構な重労働である。薪ストーブの焚き口に入るよう、薪をカットしなければならないし、またその薪はすぐに補充しなければすぐ火は消える。我が家の場合、薪は一晩でミカン箱2つ分(太い薪が10本ぐらい)は消費するだろうか。この重労働を何とか軽減できないものだろうかとぼんやり思っている。僕がぼ~と考えて、たどり着いた答えは『寒さについてはロシア人に聞け!』という事だ。という事で、知り合いのロシア娘であるマリアにメールで質問したら、『ペチカは薪が少なくていいよ~』と返信が来た。ああ、ロシア式薪ストーブの事かいな。。

   ペチカとはストーブ、または暖炉の周りをレンガなどで作った壁面で覆い、そのレンガからの放射熱で暖めるロシア式の暖房方式の事をいう。以前は北海道ではペチカが多く見られたらしいが、石油ストーブが広まることによりその数は大きく減ったようだ。マリアさんが言うにはロシア語で『ペチ』はストーブの事。そして『カ』は前の単語を可愛くする言葉であるらしい(例:足に”カ”を付けて、『あんよ』。。みたいな感じ)実にカワイイ名前であるが、その構造はまったくカワイくなく少しごつい。いかにもロシアンな作りである。


   焚き口に薪をくべると、もちろんその煙がでる。薪ストーブはこの煙は煙突を通して外気に逃がすのだが、ペチカは違う。ペチカの場合、この煙をレンガ壁面内部の排煙道へ流し込みむ。そしてその排煙が壁面内部をぐるぐる回ることにより、熱をその排煙道の周りを覆っているレンガに移し、最終的に煙突から外気へ逃がすようなっている。熱量は多い所から少ないところへ移動する特性をもつ。そしてレンガは蓄熱効果が高い。これらを上手く使った暖房方法がペチカだ。

   ペチカの長所を挙げるとすれば、まず、熱容量が大きいため室温が一定であるという事だろう。寝る時に火を消しても翌朝に室温がぐんと下がることがないという事だ。また放射率は小さく、しかも放熱面積は大きいので、子供がアチチッと火傷を起こすことがない。直接浴びる熱ではなく、レンガに溜めた熱を室内空気へ伝達する輻射熱であるので、その暖かさは柔らかく快適であると言われている。

   また僕として嬉しいのは薪が大幅に節約できるという事だ。薪ストーブの場合、その薪が持つ熱エネルギーの使用量は大体30%~50%と言われるのだが、ペチカの場合は90%を超えると言われる。つまり薪ストーブの場合はその熱の多くを使い切れずに捨てているという事だ。単純に計算すれば、ペチカであれば薪ストーブと比べての薪は2分の1で済むという事である。またペチカの配置を工夫すれば、一つのペチカで数部屋は暖めることが出来るし、また竈(かまど)やオーブンとしても使える。またお湯だって沸かせるらしく、実際お風呂もペチカで沸かしている家もあるらしい。そしてエコなのも魅力の一つである。その出す煙突から排出されるばい煙の量も、1/25~1/50と少なく、環境にも優しいく、煙突掃除も薪ストーブの1/25回以下程度で済むらしい。薪ストーブと比べれば、ペチカは地球に優しいと言えるだろうと思う。

   もちろんペチカにも短所はあるにはある。熱量が大きいため室温調整が難しいこと。また占有空間が大きいので、邪魔と言えば邪魔である。だが室温調整はダンパーを付ければ何とかなるかもしれない。ダンパーとは羽を動かすことにより、空気の方向を調整する。これを上手いことペチカに入れれば熱をコントロール出来るようではある。また大きいので邪魔に見えるかもしれないが、これを使って間仕切り壁にも出来なくはない。うまい事配置すれば、そんなに気になる物ではないはずだ。


   だが一番の短所は、作れる職人がかなり少ないと事。また予算的にも薪ストーブよりも銭がかかること。あと僕的に言えば、宮崎ではペチカなどはあるわけがなく、職人にペチカと言ってもまず『知らん』と一言で断わられる事だ。まあ構造自体は建築の知識さえあれば出来なくはないので、僕は自分で作っても良いとは思っている。

   我が家の薪ストーブは早くも3年目に突入し、すこし暖まり方が弱くなってきた。やはりホームセンターの安モンを買うたのが理由かも知れないし、またお手入れが適当だからなのかもしれない。薪ストーブやペチカはもちろん部屋を暖めるためにあるのだが、それだけの理由で設置する人はあまりいないだろう。やはり人生を楽しむためにあるのではないかと思っている。では薪ストーブとペチカではどちらが楽しいだろうとかと考えた。

   僕ならペチカだな。。

   パンも焼けるので女子力アップにもつながるし。。


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なんとなくペチカの復権も近い気がしている。

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