2014年3月4日火曜日

富士山よ永遠に!!

  なんでも、鹿児島県と宮崎県の県境にある、霧島連山・新燃岳について、火山噴火予知連絡会さまが地下のマグマだまりが昨年12月ごろから膨張する傾向にあり、今後の推移に注意する必要があると発表されたそうだ。また昨年の12月から今年の1月にかけて付近で小さな地震が発生し、新燃岳の火口直下でも2月20日ごろから地震が増加しているそうだ。現段階では小規模な噴火が発生する可能性があるとしか言えず、またこの先のことは現段階での評価は難しいとの事らしい。他県の人々はとっくに忘れたかもしれないが、東日本大震災のちょっと前にこの新燃岳は噴火した。ちょっとの噴火ではなく爆発的な噴火だ。僕の家は新燃岳から。。だいぶ遠い(100キロぐらいか?)のだが、空振(噴火に伴う空気の振動)で僕のおんぼろ事務所はガラスがガンガン鳴り、びっくらこいたもんだ。その後、噴煙がわが町まで飛来し、車は灰で真っ白になるしエライ迷惑だったのを覚えている。また太陽光発電を洗浄する怪しげな業者がわんさか湧いて出たのも今では懐かしい。だがこのニュースを見て、これが富士さんだったらエライこっちゃとも思ったりした。

  前回、富士が爆発したのは。1707年だ。宝永大噴火と呼ばれる噴火により、江戸の街にも灰が降り、江戸に住んでいた新井白石は『よべ地震ひ、この日の午後雷の声す、家を出るに及びて、雷のふり下るごとくなるをよく見るに、白灰の下れる也。西南の方を望むに、黒き雲起こりて、雷の光しきりにす。』と、その日記に記している。その火山灰には江戸っ子もまいったらしく、微妙な狂歌も詠まれていたりする。



  なんでもこの時の噴火はすさまじかったらしく、現在の御殿場市から小山町(御厨地方)では、最大3mの石が降ってきた(というか、転がってきた?)というからたまんない。もちろん家屋や倉庫は倒壊または焼失し、食糧の蓄えは激減。田畑は焼けた砂に覆われ耕作不可能となったとの記録がある。また用水路も埋まったため水の供給が絶たれ、被災地は深刻に陥ったそうだ。当時の領主である小田原藩は被災地へ食糧供給などの対策を講じたが、一藩でできる救済のレベルを超えていたようで、こまった藩主は江戸幕府に救済を願い出たそうだ。天災ぐらいでは積極的には動かないのが幕府ではあるのだが、さすがにこの時は小田原藩を一時的だが直轄領とし、責任者を置き、また被災地復興の基金として全国の大名や天領に対して強制的に献金させ、被災地の財源を確保。集められた40万両のうち24万両をちゃっかり財政として流用したそうで、そのへんは実にセコイ話ではある。

  その宝永大噴火からすでに300年たったわけで、いつ富士山が爆発してもおかしくはない。もちろん爆発したらえらい事だし、経済に大きな影響を与えるであろうことは予想される。ただ、頼むから山体崩壊だけは起こしてくれるなと僕は思っている。山体崩壊とは、噴火や地震などで山が一気に崩壊してしまう現象だ。最近ではアメリカのセント・ヘレンズ山の山体崩壊が有名だ。一瞬で山自体が崩れだすのは考えただけで恐ろしいし、残った山はとても美しいとは言えない。なんでも富士山はこの山体崩壊を繰り返し起こし、その後にマグマの隆起によりあのうつくしいカタチになったそうだ。また今から2900年ほど前にも大きな噴火があったそうで、当時の縄文人が見た富士山は、もちろん今の形ではなく、どうやらエグれた富士山を見ていたようだ。エグれた富士山はあまり見たいものではない。という事は、縄文人は現代の僕ら富士山を見て思うように、『富士山ってきれいだな~』とは思っていなかったのかも知れない。

  僕が生きているうちに一度は大きな噴火が起こるとは思うが、今の美しい富士山であってほしいとは願っている。

  といっても僕は、所沢でインスペクションの途中で見て以来、1度も見てはいないのだが。。

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2014年3月3日月曜日

引っ越し前に保険をかけませんか?

  まだまだ肌寒いが、最近は宮崎でも春らしくなってきた。仕事で回っていると軽く汗ばむし、インスペクション(住宅売買前の住宅調査の事)などで小屋裏に入ると既にサウナ状態だ。梅の季節もとうに過ぎ、桜が近くなってきた感もある。早咲きの桜などは先週にはすでに枯れているようだし、つくしの子が恥ずかしげに顔を出している。もうすぐ春ですね。ちょっと気取ってみませんか♪(言いたかっただけ。。)3月に入り、お引越しのシーズンとなっている。よって売買に伴う、引渡し前のインスペクションで僕も忙しい。最近は、依頼者さんや不動産屋さんもインスペクションについて大分理解が進んできたようで、僕らとしては嬉しい悲鳴を上げている。また今年の頭に販売が始まった既存住宅瑕疵担保責任保険に興味を持つ方も多いらしく、僕によく質問が来るようになった。僕は既存住宅現況調査士でもあるからだ。

  既存住宅瑕疵担保責任保険とは、保険をかけた後に構造体力上主要な部分や雨水の浸入する部分に『見えない瑕疵(通常の努力で見つけれない瑕疵の事)』があった場合、その補修費用を調査会社が負担するというものだ。免責金額は5万(つまり小さな瑕疵には支払われないという事)となっている。流れとしては、まず僕らのような調査会社に所属する既存住宅現況調査士がインスペクションをかける。これは僕がやっているホームインスペクションとは違い、保険のためのインスペクションだ。その調査で保険に入れる建物かどうかを判断し、入れる建物であれば保険料を払って保険証書の発行となる。だがこの保険は少し入りずらいのも事実だ。

  なぜかと言えば基準がとても厳しいからだ。構造耐力上主要な部分とは厳密に書くとすれば、基礎・基礎ぐい・壁・柱・小屋組・土台・斜材(筋かい、方づえ、火打材その他これらに類するものをいう。)・床版・屋根版又は横架材(はり、けたその他これらに類するものをいう。)で、建築物の自重若しくは積載荷重、積雪荷重、風圧、土圧若しくは水圧又は地震その他の震動若しくは衝撃を支えるものをいう。これらに何らかの瑕疵があった場合は修補してからでないとこの保険には入れない。だが建物は10年もたつと何らかの支障が出ているのが当たり前であるので、調査したは良いが、結局は入れないという事が多い。もちろん構造耐力上主要な部分だけではなく雨水の浸入の問題もあるわけで、なかなか利用するのに厳しい保険ではある。

  だが単に中古住宅と言ってもいろいろある。中古住宅とは一般的には住宅が完成して実際に人が居住をした場合を呼ぶことが多いが、人が住まなくても1年が過ぎればその建物は中古扱いになる。そんな建物だともちろん新築とほぼ変わらないのであり、保険に入れる可能性はぐぐっと上がる。この保険の料金は、調査(インスペクションの事)料金と保険料も込みで10万前後が一般的だと思う。なぜそのくらいかかるのかと言えば、保険屋さんが要求している機材が結構な値段がするからであり、またレポートにも手間がかかるので、お高く見えるのは止むおえないのだと思う。

  ただ、入った後で『保険の対象にはなりえない建物ですね』と言わねばならない僕らも本当に申し訳ない。なので、そんな時は僕は通常のホームインスペクションに切り替えてやっている。このインスペクションは保険のためのインスペクションとは異なり、より詳しくその家の状態を把握できる場合もある。値段は床下や小屋裏調査抜きの口頭のみの説明で4万から、また床下・小屋裏調査・レポート作成まで含めて10万前後が相場だと思う(ちなみに僕はもっと安くでやっている!!)もちろんオプションにもよるし、調査する場所にもよるので一概には言えない。だが、実際に住む家の本当の情報を把握するためにはこれらのプロを利用した方が良いとは本当に思う。これは僕が調査した経験から、問題があるのを知らずに住んでからでは遅い(というより、やばい。。)というケースがあまりにも多いからだ。

  ってことで今日もインスペクション頑張ってきます。

  今日はインスペクション日和だ!!


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2014年2月28日金曜日

ブラックバスを痺れさす

  実にけしからん事ではあるが日本の湖などの生態系は、ブラックバスやブルーギルなどの外来種によって荒らされ、絶望的な状況であると言われている。行政も対策に追われ、今までいろんな手立てはやってきてはいる。たとえば、外来種を釣った際のリリースの禁止や、釣った外来種を町などが購入する制度だ。だが外来種がなくなる気配はない。一昨日か、NHKのニュースを見ていると、熊本のある業者さんが、湖やダム湖などにいる日本固有のワカサギなどを、外来種から守るために新たな技術を開発し、県はこれを導入しようと考えているとあった。

  その方法は外来種の駆逐に電極を使うのだという。湖などに浮かべたボートに電極を括(くく)り付け、それをブラックバスなどの外来種がいそうな場所で700ボルトの電流を流すと、魚はしびれ動きが鈍くなる。そこを人間が網ですくうのだという。もちろんしびれるのは外来種だけではなく、固有の種の魚もしびれる。だがしびれるだけあり死にはしない。時間がたてばまた元気に泳ぎだすそうだ。ニュースの中でも実際にダム湖にボートを乗り入れ、県の職員さん?が電流を流していたのだが、体長40㎝越えの大物を含む外来種40匹をすくってらっしゃった。大量である。そもそもこの電極を作ったのは、農業用の電気の柵を作っている業者さんであり、それを応用したのだと開発した業者の社長さんが取材に答えてらっしゃった。実にいい仕事だ。

  今でこそ、ブラックバスなどは特定外来生物指定されさまざまな規制がかかってはいるが、1970年代に魚食性が強いとの理由で、生態系(在来生物層)への影響や、漁業被害が問題視されるようになって漁業調整規則で無許可放流が禁止されるまでは、放流自体はさほど問題にはしてはいなかったようであり、結構そのへんは大らかであったようだ。世界的にもフィッシング用に人気があるブラックバスは、釣り具メーカーや個人、はたまた進駐軍により放流されていたようである。だが固有の種を守る観点からやはり駆逐するべきだろうと思う。これからの熊本の業者さんの活躍に期待をしたいと思う反面、ブラックバス愛好家がいる限り難しいだろうなとも思ったりする。

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2014年2月26日水曜日

ダイオウイカを捕まえた漁師がかっこいい!!

  今朝がた、いつものようにNHKのニュースを見ながら朝飯を食べていたら、とんでもないニュースが目に入って来て箸を止めた。ダイオウイカを生け捕りしたニュースだ。そのニュースを見ながら僕は思わず笑ってしまった。生け捕りって。。アンタどんだけ勇者なんだ!!

  ダイオウイカが見つかったのは、兵庫県の日本海側にある新温泉町の300メートルほどの沖合だそうで、地元の漁師さんが水深約8メートルのところでサザエの素潜り漁をしていたところ、頭上を大きなイカが泳いでるのに気づいたそうだ。普通は、そこはビビって逃げるだろ!!と思うのだが、何を考えたのかはわからないがこの漁師さんは、持っていたロープにイカをくくりつけて生きたまま捕獲。そしてイカを船で引っ張り漁港に水揚げしたそうだ。見つかったダイオウイカは、触手と呼ばれる一番長い手が切れていたが、全長4m13㎝もあり、重さは200キロもあるのだという。

  そもそもダイオウイカを生け捕りして危険ではないのか?学者によると日本海に浅瀬で見つかるダイオウイカはそもそも弱っている個体であり、それほど危険とは言えない、みたいな事を言ってらっしゃった。だがしかし、やはり中には生きの良いダイオウイカもいるだろうし、日本では最大6m、ヨーロッパでは18mのダイオウイカも見つかっている。常識的に考えて危険がないわけではないだろう。

  しかしこの漁師さん、実に男前だ。これが古事記の時代だとスサノオクラスの神話になるであろうし、現代だとリアル・モンスターハンターと言われても良いレベルだ。アメリカだと、『彼は潜った。そしてダイオウイカを捕まえた。』と墓石に刻まれるだろう。一生、スナックでモテモテのはずだ。名誉町民ぐらいはしてやらないとイカン!!実にカッケー!!子々孫々まで名を残すレベルである。

  その後、その捕まったダイオウイカはもちろん研究のため、そのスジの学者さんらに引き取られていったそうではあるが、ためしにこの漁師さんはちょっとだけ食べてみたそうだ。そりゃ漁師さんが獲ったモンだから、学者さんが『ちょっと食べるのは。。』と言われても食うだろう。通常ダイオウイカは臭くて食えないとは言われているが、新鮮であったからか臭みはなかったそうだ。だが旨くもなく不味くもなかったと産経新聞にコメントしていた。

  きっと良い酒飲んだだろうな :D

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2014年2月24日月曜日

う~ん。。そりゃまずい。。

  先週はブログが飛び飛びで申し訳ない。インスペクション(住宅を引き渡す前に診断をする)を仕事としている僕は、引っ越しシーズンに入ったため、とにかく忙しい。昨日、何とかインスペクション後に提出するレポート作成のスピードを上げれないかと、知り合いで大分に住む、ExcelのVBAにやたらと詳しい設計屋と電話で話をした。と言うのも、物件にもよるのだが、レポートだけでも3日はつぶれてしまうので効率的ではないからだ。大分の設計士もインスペクションには興味があり、将来はインスペクション業界に飛び込もうと思っているので、お互いインスペクションの技術向上のため情報交換をやっているのだが、そんな話の中で、既存住宅の長期優良認定制度に伴うインスペクションが話題になった。

   リフォームによる長期優良認定制度について細かく書くと長くなる。よって簡単に書いてしまえば、長期優良認定制度とは、有用な住宅ストックを壊さずに長く大切に使い続けられる社会としていくというのがコンセプトだ。これは国が勧めている事業であり、もちろんリフォーム費用の補助金もでる。対象はすべての既存住宅を対象に、リフォーム前の性能にかかわらずリフォーム後の性能を評価する。そしてその認定基準としては、劣化対策・耐震性・維持管理の状態・省エネルギー対策の4つが基本項目となる。またこのリフォームによる長期優良認定制度には区分があり、クラスSが長期優良リフォーム住宅、クラスAが性能向上リフォーム住宅と呼ばれるものとなる。また、要件として、リフォーム前に僕らがやっているインスペクションを行い、劣化状態(一次的インスペクション)や住宅性能(性能向上インスペクション)を判断するのが絶対条件となっている。

   先々週であったか、僕はこの長期優良認定制度についての国土交通省の講習会が宮崎であったので参加してきた。また大分の建築士も福岡で同じ講習に参加したようだ。国土交通省の方から説明によると、インスペクションで見つかった大きな不具合や明らかな劣化事象は必ずリフォーム時に直さなくてはならないことだった。ただインスペクションは第三者でなくても良いという説明されていた。僕は『へっ!?』と思った。インスペクションは第三者の立場の人間が行う事が通常は絶対的な原則であり、ほぼ全てのインスペクション協会(たくさんある)でも、第三者でないインスペクションは禁止事項となっているからだ。

   この講習会で大分の設計士も第三者性の担保がないのは『かなりまずい。。』と思ったらしく、僕以外のインスペクションをする人間に聞きまわっていたようだ。皆声を同じくしたのが、長期優良リフォームや性能向上リフォームをしたのに、そうなっていない既存住宅が量産される懸念だ。たとえば、長期優良リフォームを予算500万で工務店が依頼を受けたとする。それを工務店の中にある設計事務所に所属する設計士がインスペクションをかけたとする。つまり第三者ではないインスペクションだ。そしてインスペクション時に雨水の浸入場所が見つかりその浸入カ所の特定と補修が必要であると診断したとする。だが積算をしてみたら見積金額が550万であったとするとすれば、どうだろう?もちろんインスペクションの結果から雨水の浸入カ所は見なかったことになりかねないだろうか?また逆もある。別にたいして問題がない箇所のにもかかわらず、大きく言って工事してしまう可能性だってある。

   また僕らのように、インスペクションを本気でやっているものからしてもトラブルのモトが増えるので困る事も予想される。たとえば、第三者でないインスペクションが行われた長期優良住宅を売る際に第三者である僕にインスペクションを依頼された場合に、その住宅が長期優良仕様になっていないこともあり得るからだ。僕らはそんな場合、言葉を慎重に選んで説明しなければならない。場合によっては詐欺に僕らも巻き込まれてしまいかねないからだ。

   国土交通省としても、インスペクションをする人間を増やすためにそうやっているのではあるだろうが。。やり方は間違えているような気がする。そんな事を同業者とは話している。

   う~ん、どうしたもんだか。。

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