2013年3月19日火曜日

砂利道とサクラ8分咲き

   タケノコの季節だ。僕の家の近くには竹林があり、きっと僕の家の土地なのでタケノコを採りに行ってきた。大きいのもあるが、既に夕方6時を過ぎているので気力が起こらず、小さいタケノコの方が美味しいんだと自分に言い聞かせながら掘ってきた。タケノコの堀方はとても簡単。タケノコは上からよく見れば湾曲しているので、その背の部分の土を約30センチほど掘って、あとは持っている鍬を力の限りスウィングする。ゴボって音がすると大当たり、あとは力の限り引っこ抜く。これだけの作業だ。良いタケノコが取れましたと、たぶん僕の家の土地の神様であろう大きな木に拝み倒して、ふと周りを見渡せばサクラが8分咲き。もうこんな季節かいなと感心した。そのサクラは小さな幅の小道の脇に咲いていた。その道路は舗装されてはおらず、砂利道になっている。やはりサクラを見るには舗装道路よりも砂利道の方がよく似合う。だが、よくよく考えてみれば、最近砂利道は少なくなった。

   僕が生まれた昭和50年代の初め、砂利道は結構あった。僕の家の前の道路も砂利道だったし、通学路の脇にある小さな道は、その大方は砂利道だった。砂利の単価はとても安い。住宅など庭を造る際に工務店などが砂利を入れたがるのは、そんな理由もある。その桜の脇にある小道の砂利道は砂利が大きいが、僕らが幼い頃のそれは砂利が小さかった。よってすぐに踏み固められ、雨など降るとドブとなって通学する際などにはよけながら歩いたものだ。そのドブにはアメンボがどこからともなく現れ、水に浮いていた。

   そんな風景はもう僕が住む宮崎でも希(まれ)になった。ほとんどの道路は舗装され、そしてこれでもかと反射板や白いラインが着色してある。その方が便利なんだろうし、安全なんだろう。また月に1台でも車が通れば良い方だと思える道路にも、他と同様、舗装され白い塗料でラインが引いてある。法律上、市町村はそうする必要があるのかどうかは僕は専門家ではないのでよくは知らない。だが、少なくとも砂利で十分いける道路などはたくさんあるように思う。またそんな細い道路などにラインを入れても、町には金が無いのでどうせ周りの植物は切らない。よって草がすぐに伸び、そしてどうせラインは見えなくなる。こんなんのために税金払っていると思うと、泣けてきた。

僕は思うのだが、交通が少ない道は舗装せず砂利で良いのではないだろうか。砂利なんてとても安い。トラック1台分で2000円ぐらいだと思う。税金をたくさんつぎ込んで、だれも通らない場所まで舗装していく必要はないと思う。日本に帰って来て驚いたのはこのどこまでも続く舗装された道だ。山などの中にでも舗装された道は普通にあり、超まれにしか車などは通らないので、杉の葉で埋まっている。。道は常に人の手で手入れが必要だ。別に必要のないものまで、土建屋さんに作らせる理由はない。日本人は自分の家の庭はよく手入れする。だが道の周りの草はほったらかしの所が多い。余計な道路を作るなら、草を刈ってももらえないかと思ったりした。

   8分咲きのサクラを見ながら、日本の奥ゆかしさもこの程度と思った。サクラだけではなくその他の花々も舗装道路よりも、砂利道の脇の方が似合うし美しいと思う。

   でも、タケノコは旨かった。

ブログランキング・にほんブログ村へ
砂利道復活しねぇ~かな。。良かったら、押して下さい。

0 件のコメント:

コメントを投稿

フォロワー

 
;