土地を買う場合、色々なところがポイントとなると思う。学校が近い、駅が近いなどの、その場所に関する要素だ。これは大きい。なぜなら学校が近いと子供が犯罪に巻き込まれる心配は減るし、駅は逃げはしない。しかし、家のメンテナンスや耐震性の観点からいえば、その土地の質が問われる。例えば昔田んぼだった土地や、川沿いの土地などはおすすめは出来ない。地震の揺れに対する抵抗が極端に落ちるからだ。もしその土地にどうしても作る場合は、耐震計画からちゃんと練って作ってくれるか工務店に確認する必要がある。なぜなら通常規模の木造二階建ての場合は、構造計算はする必要はないと法律にあるからだ。軟弱な土地の場合はその建物に入れる金物やボードの質が問われる。そこまで手間をかけれるなら、軟弱地盤でも良いとは思うが、余計にお金がかかってしまう事は忘れては後で大変な思いをしかねない。
その他に、土地には山と谷がある。山とは丘の上や高台の事。また谷とは文字通り谷のような低い場所を指す。山や高いところは良い。見晴らしも良いし、そして津波の危険も減る。まあ台風の時などは大変だろうが、通常日本の家はその風圧力などには耐えれる構造となっている。問題は谷だ。最近は異常気象なのかどうかは僕には分からない。しかし、ゲリラ豪雨が増えてきた。そのゲリラ豪雨などで降った雨は、谷へと集まるため、場合によって家は床上浸水などに見舞われてしまう。それが怖い。例えば床上浸水などをしてしまうと、床下の基礎部分に水が入る。現在使われている基礎はべた基礎といって、床下全てにコンクリートを打設している。その床下から水を抜くための穴が空いていれば良いが、これは義務ではないので、無い場合などは水は抜けずに蒸発を待つ事になる。よって建物床組の含水率(木材に含む水分の量)は上がってしまい、シロアリや腐敗の原因となりかねない。
僕はホームインスペクション(建物診断)と言う仕事もする。その時に指摘する事が、その土地に関する事や交通量の事。また治安の事や津波の高さの事。その土地に関する環境の事を出来るだけ詳しく説明しようと心がけている。家を作る際、デザイン重視のお客さんが増えてきた。僕はこれは良い事だと思うのだが、その土地の事もじっくり考えた方がよいと思う。
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