和室の使い方は様々である。よくあるのが仏壇の添え物としての和室である。その場合は大体6畳の和室に床の間と仏壇を置くタイプが多い気がする。また来客者を迎えるためのスペースとしての和室である。例えば子供が小学生などになったら家庭訪問などがある。その時に対応するためのスペースの和室だ。また宮崎などの田舎では飲み方をよくする。知り合いなどを呼びそこで飲むのだが、さすがにプライベートスペースであるダイニングではしゃいで欲しくない。なのでそんな時には和室を使う。その他にも子供の日の鎧兜を置きたいとか、ひな祭りの際にひな壇を置きたいなど色々理由がある。だが一番の和室を必要とする理由は何となくであったり、ごろりとしたいといった理由のような気がする。
先にも書いたように、まだ会ってはいないので分らないのであるが、今回のお客さんはどうやら LDK と和室がつながったような家を求めているような気がする。他人が書いた図面からはそんなふうに読めるからだ。最近こんなタイプのお客さんが多いから何となくだがそう思っている。だが目的ははっきりしないので苦労している。もちろん、格式が高い和室をつくりたいという願望があるのなら別だが、なんとなくという理由なら、僕は和室自体が必要無いのではないかと思った。例えばお客さんに対応したいというならゲストスペースを設ければ済むし、ごろりとしたいならごろりとするスペースを作れば良い。仮にお客さんに対応するスペースであれば、ウッドデッキを作った方が開放的に出来る。それに宮崎の平均坪単価である40万の和室を作るより、1坪6万で出来るウッドデッキの方がもちろん安くつく。玄関の脇に土間スペースを大きく取っても良いだろう。その方が和室で正座するよりも楽であるし、もっと楽にお話が盛り上がるというものだ。
今回の敷地は作り手としては絶望的に難しい土地だ。北側入口であるし、その他の方向は敷地ぎりぎりに家が建っている。どう考えたって目線のやり場にこまる土地である。そして光の採り方も大変難しい。仮に6畳の和室に1畳ずつの床の間と押入を160万で作るよりも、そのお金をどこか他に回した方が良いのではないかとぼんやりとだが思っている。まあ会ってみなくてはわからないのだが。。
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