実は、右利きの人がデスクでお仕事をするとする時の明かり取りの窓は向かって左側が良いという鉄則がある。同様に右利きの人のデスクライトも左側であるべきだ。なぜなら、右側から明かりが入る場所で物を書いたりすると、右利きの人のノートには影が映るからである。そんな右利きの方々が夜にでもなると、もちろんライトを付ける。そのライトの光源が向かって右側であった場合、大抵の右利きの背中はぐぐっと右にねじ曲がっているはずだ。本人は気づいていないかも知れないが、大抵はそうなっている。
背中が曲がるのは利き腕だけの問題ではない。あまり知られていないが人間には利き目がある。人間は利き目で物体を判別し、そしてもう一つの目で利き目を補っている。なので文字を書く時に利き目の直下で字を書こうとするため、なおさら背中がよじれるのである。もちろんよじれた背中が健康に良いわけがない。
利き腕や利き目が影響するのは明かり取り窓やライトだけではない。窓やドアだってそうだし、トイレの紙受けから手摺りの位置。さまざまな場所に関係してくる。
気にならないと言うなら、別に無視しても良い程度の物ではある。だが、それこそが建築理論ではある。どう考えるかは家主の勝手ではあるのだが。。そんな理論がちがちの世界に僕は生きている。
だから設計は面白い。。
だが金にはならない。。
なぜか出費だけがかさむ。。
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