2013年1月9日水曜日

土足解禁

   スモールハウスを設計中だ。まだ直接は合っていないのだが、宮崎のある方が興味を持たれているらしく、近いうちに会いたいという話を人づてに聞いた。合う時に簡単なプランぐらい提出しないと話が進まない。よっていつもの喫茶店で一人ブツブツ言いながら図面をこさいでいる。目指しているのは、安く使い勝手のよい、そして出来るだけ美しいデザインの建物を3坪のスペースで提供する事だ。予算の関係で3坪という決め事がある。よって最低限度の暮らしを強制する必要があるのだが、夢のある建物にしようと思っている。夢がない3坪を作るぐらいなら、イナバ物置を買った方が安い気がするからだ。百人乗っても大丈夫なんだし。。って事で設計屋の腕の見せ所。しかし、もちろんそんなものは作った事がないので、実際に積算をしてみなくては値段は決めれないし、そんな小さな建物見た事がないので手本がない。ゼロからのスタートなんだが、面白い事がしたいのでがんばっている。さすがに3時間ぐらい考えていると、なんとかサマになりそうな領域に突入してきた。このまま行けば良い結果が出てくると確信している。しかし、3坪となると各部屋の面積の制限が出てきて大変だ。やれこの部屋は絶対いるが、これは別になくても良いなどとある程度の所で線引きをしなくてはならない。これが大変やっかいな作業となっている。

   真っ先に捨てたのが玄関だ。こんなたいそうなものは別にいらない。玄関はそもそも前提として靴を脱ぐためにある。日本人は靴を脱いで生活しているが、3坪しかない家の中にその靴を脱ぐスペースを設けるのはもったいない。僕は思うんだが、靴を履いた生活というのも別に悪いもんではない気がする。実際現在靴を脱いで昼間仕事している人の方が少ないんではないだろうし、だからと言って不便なんだろうか。もちろん家では靴を脱ぎたい人もいるだろう。その時は勝手に脱げば良い。それに寝る場所はロフトに設定しているので、階段の前に靴を脱ぐスペースと棚さえあれば十分だ。

   そんな事を考えるのも僕がアメリカに住んでいたからというのもある。もちろん最初は抵抗があったが、別に慣れるとなんとも思わない。まあ自分のアパートでは靴は脱いでいたが、仕事場の仮眠ベットでは靴のまま寝ていたし、それが苦痛だと思わなかった。実際僕は今お仕事をしている自分の事務所も普通に靴履きだし、だからといってこれって問題はない。まあアメリカと違うのは日本は湿度が高いので、靴履きの生活ばかりだと水虫になりやすい事ぐらいだろうか。だが、靴脱いで生活する普通の家でも、お父さんが水虫を持っとれば水虫にはなるもんである。

   また木製のフローリングなどにしたら、色の制限がかかってくる。これはインテリアコーディネート関連のお話。色の統一が落ち着いた部屋を演出するのは皆が知っている。だが、フローリングを入れたとたんに制限がかかるようなもんで、自由度がググっと下がってくる気がしてならない。いろんな可能性を残して起きたので、あえてフローリングは提案しないことにした。

   実はフローリングもその他の床も施工単価はあまりかわらない。なので別にフローリングでもかまわんと言ったらかまわん。だが、どうも日本人は木の床に靴で上がるのには抵抗があるだろうとおもう。引っ越しで出て行く時にサンドをかければ済む話なんだが、何かもったいないと感じるんだろうか。いかに楽しく出来るかを考えながら設計している。ご批判もあるだろうが、がぜん無視を決め込むつもりだ。

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