仕事がどうにも行き詰まったら、僕はその仕事を寝かすようにしている。机の前でかりかりしてもどうせ出来ない物は出来ないからだ。さっ何しようと思ったら、docomoに金を払いに行くのを忘れていたのを思い出し、自転車を転がしdocomoショップまで行ってきた。そしてその帰りがけの事、ふと道脇に8帖ぐらいの木がある。。あっ、スモールハウスじゃん。。意外に近場に僕が作ろうとしてたものに近いのが建って立っていた。だがそれはもちろん人の家。それほどジロジロ見るわけにもいかん。明らかに不審者だ。カメラは常日頃から持ち歩いてはいるのだが、パシリっと撮るのは良い子だから心がひける。それに遠くからジロジロと僕の母校の中学生カップルなんぞが不審者かという目でこっちを見ている。おい、それが先輩に向ける態度か ! とは言いたくなるが、まあ不審者なんでしょうがない。完全に君らが正しい。。
その家は外壁まで木造だった。誰が作ったかはよく分らないが、施主さんの希望なのは間違いはないだろう。というのも通常大工さんは外壁はサイディングを使う事が多い。サイディングは経年劣化のくるいも少ないし、それに色落ちしない。だが、木の外壁だと色は落ちるし木が瘦せる。大工さんが喜ぶ美しさとは劣化しない事。なので多分施主さんの希望なんだと思う。また、この家は多分8帖ぐらいだと思うが、とても白いコンクリート基礎があった。そしてその横には犬走り。僕的にはあまりにも白すぎてまぶしく、そして小さな家に犬走りをつけたため、どうも家のバランスが悪い。多分デザイン屋さんは入っていないじゃないだろうか。デザイン屋ならもそっとがんばったはずだ。単に大工さんが頼まれた物を標準的に作っただけといった気がする。もちろんキッチンやらトイレにシャワーなどはついていないだろうが、いい家だと思った。
薪ストーブを入れます |
正直言ってスモールハウスなんて誰でもデザインできる。そして日曜大工が好きな人なら簡単に自分で作れる程度のものだ。しかし、よい物を提供するために僕ら設計屋がいるわけで、良いクォリティーで提供しようと思っている。もちろんそこにはちゃんとデザイン力を発揮せねばいけないし、100年ぐらいは持つ家を作らないといけないと思っている。でないとお客さんは買わないし、僕の良心が許さない。だからこそ悩ましい。自分でも訳分らなくなって、そこから物事は始まる。建物が建物になる。まあそんなふうに思っている。
良かったら、ご協力下さい。
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