土産物屋のいない観光地って素敵♡

  僕は車の運転が好きだ。先日からいい年こいて、まさかのＡＴ限定解除のため、佐土原まで行っているのだが、行きも帰りもわざわざ西都市を運転している。宮崎にある西都市は九州でも有数の古墳が密集していて、景観が美しく、そして計算されて作られているので僕は大好きだ。古墳がある『西都原古墳群』を車で走っていると、ただそこに古墳があるだけなのに、気分がすっきりして来るから不思議だ。理由を考えた。やはり余計な広告や電線などが無く、すっきりしているからだと思ったりする。また商業施設の出店が規制されているのか、観光地なのにお店が一つの施設に収容されており、目障りでは無い。これは素晴らしいと思っている。ドライビングだけでなく、自転車ツーリングから散歩までなかなか良い場所なので興味がある方々はぜひいって頂きたい。

  日本の観光地にお土産屋さんはつきもの。京都などの観光地ではお土産屋さんの収益が結構大きく、税収にも大きなウェイトを占めているのは間違いない。実際に京都の代表的な観光地である嵐山や、清水寺の参道などにはお土産屋さんがずらりと並んで、修学旅行生などをたぶらかしている、もとい！観光客に大人気だ。しかしよく見ると京都などに来て、そんなもん買わんでもええだろうと言う物も結構ある。ジャーニー〇の生写真やグッツ、どこにでもある飴ちゃんに綿菓子、テキ屋の親父さん。自分らでもなぜって思わんのだろうか。。まあ、そう言う僕だって修学旅行で行った京都では、ZIPPOを買ったクチだが。。

  以前、僕がまだ建築の学生だった頃。むっつりスケベのK君が白川郷に旅行に行った。言わずと知れた世界遺産白川郷。あの合掌造りの家々を見学に行ったのだ。場所は詳しくは知らんくせに合掌造りに興味がた～ぷりある僕は、むっつりスケベのK君に『ねぇ、どうだったの？白川郷』と聞いた。そしたら『もう、残念の一言ですよ～』と帰って来た。むっつりスケベ曰く、白川郷の美しいところは一部で、ちょっと外れたらそこはお土産通り。猥雑でちゃっちくて、せっかくの世界遺産が台無しだったそうだ。確かにそうだ。カレンダーやポスターの白川郷は美しい。しかし、そこから離れると現実の商売の場所となるし、下手したら白川郷の方々の収入にもなっているかも知れないので、しょうが無いかもしれない。

  つらつら考えるに、海外の観光地（特に欧米）には日本のようなお土産屋さんは多いのだろうか。確かにあるにはあるだろう。イタリアのピザの斜塔の隣には卑猥なお土産屋さんが並んでいるのは有名だし、エッフェル塔の置物などのお土産屋はよ～く見る。しかし、そこにジョニー〇ップなどのセレブリティーの生写真は少なくとも売っとらんはずだ。やはり日本のお土産文化のなせる技なんであろうか。。不思議だ。

  僕は西都原古墳群のように景観に配慮した場所に住みたい。そこには電柱も無く、広告看板だってない。もちろん政治家のポスターも無い。このな～んにも無い観光地に批判する人もいる。だから西都には金が落ちないと声高に言う人は結構多い。しかし、僕はそんなところが一番好きなんだ。そんなところでゆっくりと設計やホームインスペクションをしながら生活できれば幸せなんだ。しかし、もちろん西都原古墳群の近くにはアパートなんてありゃしない。そりゃそうなんだが。。



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