夕暮れ時、僕が設計図面を書く事になるかも知れない敷地に見学へ行って来た。その敷地は僕の会社の近くにある。そこで敷地が要求してくる建物のカタチを読むのが僕のお仕事だからだ。敷地入口へ車を乗り入れ、ぼ~とひたすら考える。その敷地は東側に細い道路があり、反対の西側には田んぼが見える。う~ん。。良い敷地とは言えないと感じた。どう考えたって田んぼにちょっとの盛り土の敷地と考えられるので地震など来たら建物が大きく揺れるからである。また南と北には建物がぎりぎりまで迫っているし、西側の田んぼの手前にはいずれ家が建つらしい。うんうん、目線をどこにやるのか考える必要がありそうだ。また風が西方面から吹いてそれも結構強い。どうやってカタチを整えていくか。。そんな事を敷地で考えた。
あとはコンセプトを頂けば、家のカタチはまとまってくる。そんな事を考えて、車をバックさせた。そしたら、ぼぼぼぼぼっ ! と音が鳴るのだが、動いてくれない。。どうした俺の 『いい女号 ! 』 ともう一度エンジン吹かしたのだが、ぼ~ぼぼぼっぼ~ ! とは言うのだが全くバックしない。。ひょっとしてと思い外に出たら、前輪が空回りしていた。。つまり地盤が前日の雨のせいでぬかるんで、タイヤをとられたわけだ。。住宅地のど真ん中で途方に暮れてしまった。。
困った時は同僚だ ! と同僚に電話した。この同僚が以前工事現場でエンストした時に助けてあげた恩を着せる必要があるからだ。 『今何している?』 と聞いたら 『ショッピングです~』 と彼は答えた。。隣の犬がワンワン吠えてるし今日の宮崎は30度を超えている。。ゆるせない。。 『悪いんだけど。。予定敷地で。。これこれこういう状況で。。』 と話したら 『今すぐいきます ! 』 とありがた~いお返事。。持つべきは同僚よ ! と同僚を待った。だがこんな時の時間がたつのは長く感じるもので、どうも人の目が気になる。それにその敷地の向かい側の家のきっと大きな犬が、さらにワンワンうるさい。それに夕暮れ時だ。結構人が通るのである。。もちろんそんな時に車が空回りして。。などとは口が裂けても言えない。僕は素敵な設計屋さんなのである。こともあろうにその近所はべっぴんさんが多いらしく、 『こんにちわ~家を建てるんですか?』 などと聞いてくる。車が空回りしているのを隠すため、 『建築と敷地』 についてスペシャルなお話をさせて頂いた。。心は 『早よ来んか、同僚 ! 』 と思いながらである。
やっとこさ同僚に来て頂き、ロープを彼の軽トラックにつなぎ僕の車を無事救出。あっさりしたもんだった。は~助かったと思ったのだが、僕らは甘かった。。ロープを使ってトラックで僕の車をぬかるみから引き上げたため、ロープがきつ~く締まり、僕の車からほどけなくなったのだ。。こりゃまたイカン ! と必死で解こうとするのであるがこれが中々ほどけない。。何か良い道具はないかと僕のトランクをあけると、ホームインスペクションや耐震診断などで使うマイナスドライバーがあった。これはシタリ ! と何とか閉まったロープを解こうとしたのだが、やはりうんともすんとも言わね~。。隣の犬は吠えまくり、近所の爺さん寄ってくる。それに既に軽トラックの後ろにはご近所さんが何かしら?と車に乗ったまま覗き込む。。そんあ状況がそれから10分ぐらい続いただろうか。なんとかロープがほどけた。。ホント恥ずかしい思いをしてもうた。。
軟弱地盤に家を建てる時は、盛り土が必要です。盛り土は結構なお金がかかります。盛り土をしないと僕みたいに車が空回りします。
って事で、軟弱地盤に家を建てるのは反対である !
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