本当に美しい |
恋愛マーケティングはもはや通用しない。これはマーケティング業界などで定説になりつつある。恋愛マーケティングとはカップルを呼び込むための施設や場所を設ける事だ。前提としてカップルはデートに出かけるし、お金も落ちるというものだ。しかし、消費意欲が強かった昔のカップルと違い今の若者は恋愛にはお金をかけないし、そもそもカップルの絶対数がとても少ない。それにカップルが集まる場所には非カップルは行きたくなくなる。もちろん、ニュースにもなったので一時的な訪問客は増えるだろうが、長い目で見たらこの町のために良いとは僕には思えない。
本当に美しい |
日本は特定の人々を集めるのが良い町と思っているようだ。もちろん東京などの大都市なら可能だと思う。例えば秋葉原や巣鴨。秋葉原はオタクさんらが集うし、巣鴨は中高年の原宿だ。だが、その秋葉原にはちょっと入りづらい空気がないだろうか?また巣鴨にしかりだ。これは特定の趣向の人々が集まる場所であり、それ以外の人々は足を運ぶのをためらわせる空気があると思う。つまりそこはある特定の人々のための閉鎖的空間であって、万人向けに開かれているわけではないという事だ。もちろんそこは東京なので、それなりの消費があり成り立つのでそれをどうこう言うつもりはないが。
以前僕が住む、宮崎のある田舎町でも 『恋愛の道(実名は隠します)』 という構想があった。有志の方々が動き、そして僕はその有志らに手伝わないか誘われた。というのも僕は設計屋なので、図面は書くしそれにこのようにブログも書く。またホームページなどを作っているので、ちょうど良いと思われたようだ。もちろんお断わりしたが内容は、他の市町村や県外から人を呼び、合コンをしてデートを楽しめる道を作ろうという物らしい。もちろんよかれと思ってだ。結果は散々たるもので、合コン一つ出来なかったようだ。本当に良かった。。そんな名前の道を付けられたらとてもメルヘンチック。1人で歩いているのを人に見られたら気恥ずかしくてたまらない。。それに合コンを町が推奨する動きもあった。合コン自体が浮かれていて僕は嫌いだと言ったら、『男がそんな事でどうするか ! 』 と怒られた。いやいや、嫌いなもんは嫌いなんだ。そんなものに税金を町が出すなら、僕は町から引っ越したくなる。
確かにハートです |
和気町の有志らさんらがやっている事はもちろんよかれと思っての事とは分っている。だがそれは観光客に開放的な町を作ろうとしているのだろうが、実は閉鎖的な運動だとも言える。ネットのニュースのコメントにも否定的な意見が目立っていた。中には昭和天皇が植えた木のため 『不敬罪だ ! 』 と書く人もいるが、僕はそこまで非難するつもりはない。だがそんなコメントを寄せいる人々はこの場所に行きたがるだろうかと思うのだ。仮に彼らにパートナーがいても、そこには行かないと思う。つまり実際は特定の人々だけの場所を提供すると、その他の人々を排除するんじゃないだろうか。少なくとも、僕の家の近所にそんな場所が出来たら、僕は近づきたくはない。
町の一部の場所なのだから、特定の人々のための場所として喧伝するのは違うと思う。若い人ばかりが集まるバーに年配の方々が入りにくいように、公共の場所に特定の人々のための場所を作れば、その他の人々は集まりにくくなるからだ。場所という物は、どこかのテレビ局のように、 『嫌なら見るな』 では済まされない物だから。
良かったら、ご協力下さい。
0 件のコメント:
コメントを投稿