2012年5月2日水曜日

コンセプトと現実のハザマ

  世の中ゴールデンウィーク。しかし、知り合いもいない東京練馬でやる事がな~んにも無い。ちと仲良くなった同じシェアハウスのイタリアの黒人女性は沖縄に行ってしまうし、仲の良い自衛隊の先輩は宮崎に帰省した。。やむおえず近くのコンビニにたばこを買いに行く。いつもの店員のおばさんさんがいて立ち話になった。心がすさんでいた僕には、妙に盛り上がってしまった。ゴールデンウィークでも働いている皆様、ご苦労様です。小生はゴールデンウィークは仕事が入っている予定でしたが、見事にスカでした。嗚呼泣けてきた、ただじっと手を見る。。そんな暇な今週は自転車に乗っているか本を読んでいる、もしくはネットを見ているわけだが、こんな記事を見付けた。

  テレビ東京系 ドリームハウス 『醜いを通り越して悪質』

  30日に放送された住宅建築ドキュメンタリー番組『ドリームハウス』が暴走しすぎとネットで話題になっているそうだ。孫の成長を近くで見届けたい老夫婦が、ローコストで2世帯住宅を建設するというものらしい。コンセプトが『家の中に4つの家がある平屋』と言う物だそうだ。その住宅の壁面の上部が波板とプラスチック材でできていて外観は牛舎そっくりらしい。そこでネットユーザーがかみついたと言うわけだ。確かに冬は結露、夏はサウナ状態になる事が予想されるのかもしれない。しかしこの建物を設計したのは建築家でもある長女夫婦。一応建築をやっているのだから、それなりの対策をしているのだろうと思う。なので『ほっていてあげてね♡』と僕なんかは思ってしまう。

  設計を勉強していた頃、僕の恩師が『コンセプトさえできれば後は簡単にアイディアは浮かんでくる』と言っていた。何を言っているんだ?なんて当時は思っていたりしたが、最近少しづつだが分かってきた気がする。考えてみると、住宅設計の場合、コンセプトを持っている家などはあまり見られない。そもそもコンセプトを持とうという気持ちがハウスメーカーに無いし、施主様も性能と間取りだけ気にされる方々が大半だ。ハウスメーカーの下請けの設計屋さんも建築的なコンセプトを語らない方々が多い。これは木造の住宅にコンセプトなど入れると、設計事務所に入ってくるお金が少なくなるからだと思う。しかしこれではもったいないと思ってしまう。施主様も実際住む家なんだから一緒に考えて頂きたいと僕は日頃から思っているし、そう説得している。もちろんコンセプトだけで暴走するのは問題だ。しかし安藤忠雄さまは『住むと言うのは、戦うって事だ!!』みたいな事を言っていた。軟弱な僕はそこまでマッチョにはなれないので、コンセプトと現実の間であえぐ。多分安藤さんだって悩むと思うのだが。。

  ドリームハウスの暴走という人もいるが、コンセプトがあるだけでも良いじゃないかと思った。人によっては『住人は家畜かよ』とコメントしている人もいるそうだ。しかし牛舎を改装してかっこいい家だってあるんです。もちろんコンセプト入りです。これについては次回にでも書きます。

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