2012年5月18日金曜日

おすすめの日本の論点

  僕がまだ小学生の頃、僕は図書委員長になった。なんで僕がなってしまったんだと思いながらも、その勤めを果たした。ポスターを作ったり、全校生徒集会で発言したりと、まあ図書委員長とは多くの本を読みましょうという運動をするのだが、僕にはどうも似つかわしくないお仕事だと思っていた。なぜなら、僕は小学校の頃一冊も本を借りて読み切った事がないからだ。さすがにこれじゃイカンだろうと思って無理して『忍者の本』と言う物を借りた。しかし結局最初の10ページで心が折れ、さっさと返した。しかしやっぱりそれでは図書委員は務まらないと思い、もう一度『忍者の本』を借りた。しかしやっぱり5ページほど読んでさっさとあきらめた。性に合わない事をするべきではないと悟った小学校6年の春だった。しかし今では完全に本の虫だ。寝る前は必ず本を読む。そうしないと気が済まない。

  19の春に僕はアメリカに渡った。語学学校で勉強するのだが、夏休みに入ってどうも何もする事が無い。勉強はもちろんし、学生ビザの身分でバイトもしていた(違法です。。) だがそれ以外にする事がないのだ。なので親に本を送ってもらった。送ってもらったのは『龍馬がゆく』 僕が日本を出国する際にちょうど司馬遼太郎先生がお亡くなりになったので、空港ではキャンペーンをやっていた。なので頭の中に残っていたのだろう。って事で親にリクエストしたのだ。そしたら予想以上に面白い。迷惑な事にアメリカ留学中に完全に本の虫となった僕は、大学の日本文学コーナーでは常連となってしまった。

  その後、大学では政治学を専攻し、仕事は軍のマーケティングのお仕事についた。しかし、半分はマスコミみたいな仕事なので、本を読まねば情勢が全く分からない。う~ん英語だけではようわからん。。アジア諸国の情勢を調べるためにサンフランシスコにある紀伊國屋で『日本の論点97』という3000円近くする本を購入し読んだ。これが中々面白い。日本の今をときめくキラ星のような論客が5ページほどにわたりびっしりと自分の意見を書いている。首相からNPOの方々まで、時にはこっちの方から、また時にはあっちの方から論じているのだ。すっかりはまった僕は、97年から2011年までぜ~んぶ読破した。おかげで会社でも情報通として通って、ちゃんと出世もした。やはり元図書委員長は違うのである。

  しかしページが相当あるこの本は、読み切るまで時間が掛かる。毎年冬の初めぐらいに出版されるのだが、それから数ヶ月かけてじっくり読むのが、毎年の決まりのようになってきた。なので僕の枕元にはず~と日本の論点がある。分厚いので枕にも良い。


ブログランキング・にほんブログ村へ
良かったら、ご協力下さい。

0 件のコメント:

コメントを投稿

フォロワー

 
;