以前から書いているように、僕は宮崎中部のド田舎町で主に住宅の設計をしている。設計の仕事とはなんとなく、一日中パソコンの前に座り図面を書くのが仕事と思われがちだが、それは設計業務の中の一部であり、その他にも工法や素材、また役所での官公庁での調べ方作業や、業者さんとの打ち合わせ、工務店探しから土地探しまで、結構仕事の幅は広い。先週末も、同じ町内だがもっとド田舎の山間の地区(同じ町内だが方言も違う。。)の工務店へ、我がセカンドカーで、ロータリーエンジンを搭載していると若い女性にキャッキャ言われてるスバルの軽トラックを運転し打ち合わせに向かった。
工務店に着くと、何やらワイワイ庭先で騒がしい。なんじゃろな。。と思っているとその工務店の社長さんが『おお、先生もシカ肉で一杯やらんね?』と言ってきた。どうやら鉄砲打ちもする社長さんが鹿を裏山で仕留めたらしく、暇そうな近隣のオッチャンや僕のご近所の鉄砲打ち仲間と昼間っから飲んでやがる。。『あの~、打ち合わせは?』と一応は聞いてみたが、『飲みながらやろうや』と言われてしまった。。おいおいこっちは車だぞと思ったが、断るわけにもいかないので、酒は飲まず肉だけもらって打ち合わせに入った。だが頂いた肉はめちゃめちゃ旨い!! 『旨いじゃろ!!解体したばかりやジ!!』と僕の近所の鉄砲打ちのオヤジさんが言うた。よく見てみると、庭先には鹿がバラバラに解体され町指定のごみ袋に入っていた。。さすがに田舎に育った僕ではあるが、鉄砲打ちではないため、解体された動物などは見る機会はほとんどないので、やはりちとびびった。。
ふと疑問に思い近所のオッチャンに聞いた。『この解体した後の頭とか内臓とはどうするの?』するとオヤジが答えた。『山に穴掘って捨てるとよ』 確かに燃やせるゴミとして、道路わきに鹿の頭などを置いといたら、清掃車の係員もビビるだろうし清掃車は血まみれになるだろう。それにそんなの小学生が発見したらトラウマになるに決まってる。だが思い出せば、その近所のオヤジの娘が小学生の頃、『先生が結婚したから、早く子供を出産できるように♡』と猪の目ん玉をビニールに入れて登校し、女性担任に思いっきりビンタくらっていた。。きっとそれ以来学習し、頭や内臓は山に埋めることにしたのだろう。また『山に埋めた方が、動物にとっても供養になるんだ』と親父は言うた。まあ、それは言いようだ。。
昨日、僕の住む地区では簡単なお祭りがあった。お祭りと言っても屋台などがでるような類ではなく、単に飲み方だ。僕の地区は昭和の初めに山火事に会い多くの家々が焼けたのだが、昨日がその日に当たるので、何となくだが『火祭り』と呼ばれている。こんな飲み方が月に一度もあり、それも一日中飲むので、だから田舎から若者がいなくなるんだ。。と嘆きたくなるのだが、父親がたまたま出張で出かけていたので代わりに僕が参加した。もちろんそこには鉄砲打ちのオヤジが仕留めた肉(猪・鹿・ウサギなど)がずらずらりと並ぶ。田舎に住んでいてもそんな肉は毎日のようには食べることはないので、僕もちと嬉しい。ワイワイやっていると、『あんた何くわえちょっとねお!!』という女性の金切り声が聞こえてきた。
ふと会堂の外を見てみると犬が何やらくわえてる。この犬は近所の飼い犬で、いつも放し飼いにしているので僕が餌付けをして『桃子(チワワと何かの雑種)』と呼んでいる犬だ。ホントの名前は知らない。どうやらくわえているのは猪の足の骨らしい。すると桃子の買主が鉄砲打ちのオヤジに『またウチの裏山に猪埋めたやろ!』と怒り出した。僕も知らなかったが、どうやら鉄砲打ちのオヤジは、結構な近場に穴掘って猪の頭や骨を埋めているらしい。そしてそれを小さくてかわいい桃子が掘り出して餌にしたようだ。鉄砲のオヤジが『犬を放し飼いにしているお前が悪い!!』と逆切れを始めた。。すると桃子の買主は『もっと穴を深く掘らんか!!』とお互い3時間も飲んでいるので怒りまくってる。。それを見ながら酔っぱらいの僕は思った。
どっちもどっちだろうが。。
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さあ、仕事をせねば。。
2014年2月10日月曜日
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