2013年12月23日月曜日

小さな家の夢を見る

  設計のお仕事はもちろんだが、建物の事ばかり考えている。こんな家が面白い。いやこんな家だ。こんな間取りだと、こういった生活ができて楽しい!そんな事ばかり考えながら、もしくはブツブツつぶやきながら鉛筆ニギニギして図面を書いている。もちろんだが、大量のボツがでる。別に数打ちゃ当たるというつもりでボツを量産しているわけではなく、書いているうちにキラリとしたアイディアが出てくるわけで、その一瞬のために書き殴っているつもりだ。だがこのキラリがすぐに出てくれば良いのだが、これが中々出て来ないわけで、毎晩脳みそがどろどろになる感覚を味わっている。そしていつも『アカン!こんな時間や!寝よ!』と毎晩2時にぶっ倒れながら寝ている。まあ、プランを考えている時は大抵はこんな感じだ。だが、どうやら僕は寝ている時も建物の事ばかり考えているようで、建物の夢ばかり見る。これが現在作っている家の夢なら良い。だが大抵は全く見た事のない敷地の、どうやら僕が設計したお家の夢である。。朝起きる度に、一体どうなってんだと自分の脳みそを分析したくなる。だが昨日見た夢は妙にリアルだった。。なぜなら敷地は、僕の実家の裏にある果樹園で、その家はスモールハウスであったからだ。

  僕の家の裏の果樹園は前面道路から20mほど入った場所にあり、どことなく鍵の様なカタチをしている。鍵の膨らんだ部分に母親が植えたゆずや桃の木が植わっているとような感じの敷地である。100坪ぐらいはあるだろうか。西側は昨年できた高速道路が通っており、そして南側に小さな道路が通っている。北側は杉の木が植わっており、そこで毎日の風呂用の薪を調達している。そして東は竹林がある。またその道路から入る通路?は幅6mほどあり、その通路の東側には父親がビニールハウスで作った、汚ったない薪ストーブ用の薪置き場となっている。

  どうやら夢の中の僕は、その我が家では評判の悪い汚いビニールハウスをぶっ壊し、5坪ほどの設計事務所ととても小さい自宅を作ったらしく、その前面のウッドデッキで友人のM君(現在はペットフードメーカーの工場長だが、芸術家肌)とコーヒーを飲みながら打ち合わせをしていた。どうやらM君は僕のところの従業員らしい。

  そのスモールハウスの内容はというと、南側にウッドデッキがあり、そのデッキ部分が応接スペースとなっていた。もちろん雨ぐらいはしのげるように折りたたみ式の軒がついている。そのデッキの南側にトイレとシャワールームとランドリー。そして北側が設計事務所であり、その事務所の奧が僕のプライベートとなっているようである。また建物奧には薪ストーブ用の薪を収納するための棚がずらりと並んでいて、その奧には車置き場と物置があった。外壁はその多くをレッドシダー(木材です)とモルタルで仕上げており、そして高床となっていた。僕のプランにしてはえらいシンプルだ。。

  事務所内部はというと、壁紙はほとんど使っておらず、妙にお金がかかっている。塗装で全体的にグリーンとブルーを明度の高く彩度の低い設定で整えているようである。またトイレなどはなんと木で囲われて、ちょっとびっくり。まあ特殊な塗料を塗ればむしろ安く上がるか。。そして床は靴履きのためタイルカーペットである。そして窓にはフレームがほとんどないペアガラスのLOW-Eを採用していた。そして設計事務所には必ず必要なカタログなどを置いておく棚は、奧の板とフレームには塗装を入れてエライ乙女チック。そして事務所の脇にはミニキッチンが置いてあり昼飯ぐらいは缶単位作れたりするようだ。事務所の中に個人用のスペースを確保するために仕切りがやたらとある。。なんでだろ。。


  プライベートの部分はとてもシンプル。ベットの前面にパソコン用のスペースがあるだけ。そしてその奧には夏用と冬用の服を仕分けして置いておけるようにウォークイン・クローゼットが配置されており、自分で言うのもなんだが良くできている。スペースはクローゼット以外の部分で2.2m×2.5mほどで実に狭いがまあそれで十分ではある。というか今と変んない。。

  どうやら中々エエ夢見たようでニヤついていたらしく、今日はがっつり寝坊した。『いつまで寝てんの?』という母親の怒声で目が覚め、昨晩のボツが散らかっている我が6帖の部屋を見つめて絶句。。がっつり朝から現実に戻されてもうた。。

  だがこの妄想力こそ設計のお仕事には重要なわけであり、その妄想があるからこそ設計は一気に書き上がる事もある。だが願わくば、頼むから今煮詰まっているお宅の夢を見たいのだが。。

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やっぱりブログは朝書こう!

3 件のコメント:

  1. 素敵なブログで、ワクワクしながら読ませてもらいました。
    当方、遠い未来の話ですが、田舎の実家の横に小さいログハウスでも建ててお洒落なエスプレッソスタンドでもやりたいなあと考え…いや、でもこのログハウスってのはいかにもな感じだなあ、もっと思いを詰め込める小さい家ってないもんかなあとサーフィンしていたら、このブログにやってきました(笑)。
    ↑みたいに、ものすごくコンパクトなカフェ空間としてのスモールハウスはどうなんでしょう?居住だけではなく、仕事環境・・・例えば、コーヒー焙煎、カフェ、ネット通販事務まで行えるSOHO的な感じとしてのスモールハウスの可能性についてお話を伺えればなあと思いました。

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  2. コメントありがとうございます。
    cafeですか?
    十分可能だと思いますよ。
    どのくらいの大きさにするかにもよるとは思いますが、実際小さなcafeって結構あると思いますしね。
    それに簡単にできますしね、スモールハウスは。
    まあ、作り手としては儲けが出ないので嫌がる場合もありますが、
    設計屋として言わせてもらえば、これぐらいが一番作っていてテンションが上がるものなんです。

    どうもくだらないブログですが、これからもよろしくお願いします。

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  3. おお、そうですか。その際は、ぜひともアドバイスお願いします!
    これからも更新楽しみにしてま~す。

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