2012年6月16日土曜日

最低限度住宅のバックヤード

  現在住んでいる東京練馬はず~と雨が続いている。おかげで洗濯物が干せなくて困っている。もちろん乾燥機にかければ良いのだが、うちの乾燥機は質が悪いのか、中々乾かない。それに仕事柄大量の汗をかくために1回の洗濯・乾燥する量そのものが多いので結構なお金がかかる。なので、できるかぎり部屋のバックヤード(小さいですが。。)で干したいと思う。しかし如何せん梅雨まっただ中。ず~と干せていない。ふと天気予報を見てみたら、ず~と雨が続いているじゃないか。。どうしたら良いもんかのう~。。

  ふと煙草を買いにコンビニまで行く途中、練馬のアパート群が目に入ってきた。各部屋に洗濯物干しがずらりと並んでいる。実は設計屋の中にはベランダに批判的な人が結構いる。なぜならベランダに住民は洗濯物を干す。洗濯物がベランダにある事によってビルディングに表情が生まれてしまい、景観や美観を損なうと考えているのだ。なるほど服の色はもちろん千差万別、色々あるんだから統一した美しさを求めるとしたら、ベランダを設けるべきではないのかも知れない。確かヨーロッパ辺りの町には、ベランダに洗濯物を干すのを禁止している町があったはずだ。そこまで気を使って景観を作っているヨーロッパには敬服する思いがある一方、そこまで東京都民に求めるのも酷かも知れない。なぜなら乾燥機のスペースは元々考慮されていない場合がある。また服はベランダだろう!という設計屋からの目線では、ちぃ~と浅い考えのデベロッパーさまの声が聞こえてくるからだ。

  以前『最低限度住宅』という記事を書いた。住宅やアパートに人間一人が住む上で、僕が考える上質の最低限の暮らしって何だろうと思い書いた。いずれ作ってやろうと思う『最低限度住宅』には、バックヤードを設けたいと思っている。バックヤードとは、まあ裏庭のようなもの。簡単に言えば洗濯物は干せるし、バーベキューぐらいはできる。もちろんお隣さんからは完全に見えないように設計せねばならん。でないと単なる迷惑発生の場所となるからだ。もちろん洗濯物が見られない配慮だって必要だろうと思う。もちろん都会では無理だが、田舎などでは十分できるのだが、未だあんまり無いと思う。なぜならそんな事が出来る大きな住宅会社は東京が本店で、東京の基準で家やアパートを作っていくからだ。その方が企画としては効率性が良いのは確かだ。しかし、人間の暮らしを東京の企画に合わせながら暮らす必要は全くない。それに田舎の建設会社は東京を仰ぎ見すぎている気がする。田舎者のくせに(僕も田舎者ですが。。)東京の基準を田舎に輸入すれば良いと考えているのだ。いっちょつくってやるか!と息巻いているのだが、そんな金を出してくれる太っ腹の会社ってあるんかいな、宮崎に。。

  そんな妄想が頭の中で巡っている。何とか実現できない物だろうか。実現すると結構喜ばれるシロモンなんだが。。

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