2014年3月11日火曜日

あれから3年

  早いもので、東日本大震災から3年だ。もう3年もたったかと思ったりもする。僕は発生2か月後に宮城県の女川町に保険のための損害を鑑定士に行ったのだが、あの瓦礫の山と、すべてが錆びたにおいは一生忘れないだろうと思う。ただただ犠牲者の皆様のご冥福を祈るばかりだ。

  先日、NHKを見ていたら、津波対策の堤防について放送していた。釜石だったか?津波対策のため、国が予算を出し6mの堤防を海岸沿いに建てる計画があるのだが、これが住民との合意が取れないので前に進まないとのことだ。住民代表者の方が答えてらっしゃったのが、『ここの住民は、今まで海を眺めて暮らしてきたので、6mの堤防を作ると言われても。。』みたいなことをおっしゃっていた。また『東日本大震災で、人間が作ったものが役に立たないかと言うのはよく分かった』『堤防を作るよりも、早く高台に逃げれるように道路を広げてほしい』ともおっしゃっていた。その代表者の話を聞きながら、まあそうだわな。。と思ったりした。結局は海沿いをかさ上げして、その上に家や道路を作り2mの堤防を作るという事で落ち着いたようだ。

  6mの堤防を作ろうとする自治体の気持ちもわからなくはない。ただ思うのだが、コンクリートの堤防を作ったとして、その近くに僕だったら家を構えたくはない。窓を開けるとコンクリートの堤防ってのは、あまりにも味気ないからだ。ただ、防災計画や都市の再生計画がまとまらないと現在仮設住宅に住む人々は家も建てれないわけであるので、どこかで区切りはつける必要はあるだろうとは思われる。この堤防計画がまとまったのが最近だとすれば、『あれから、まだ3年』という事だろうか。。

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